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コウノメソッドで覚醒する連休

今日で連休も終わりっと。

何をしたかというと、これがまた本当に読書三昧でございました。人間換算で100歳という老犬がいてとても預けることは不可能で遠出は出来ないのである。国内旅行は癒し、海外旅行は刺激のためと思うけど、この久々の長期休みはガツンとたるんだ脳細胞に刺激を与えるいい機会ではあった。だけど、ま、お楽しみはまとめてとっとこう。

何を読んだかというとちょっと恥ずかしいので全部は書けない。でもトータル1000ページ以上は読んでるな。今回の休みはコウノメソッドの教科書読み返しという一つの目標があったのだが、新規に「ピック病の症状と治療」も読んだ。ピック病(前頭側頭葉変性症の一部)は認知症の中でそんなに多くはないとされていて、僕も明らかにピック病という患者さんは10名も思い当たらない。それでこの本も読んでいなかったのだが、なんと・・・

この本は素晴らしい名著です。

彼の多くの著作の中でもかなり力を入れた本であるのは間違いない。ピック病という名称はそもそも日本人医師が最初に独立疾患として認めたこともあり日本では一般的であるが、最近の外国の認知症分類では前頭側頭葉変性症分類の下位に組み入れられ消え去ろうとしている。河野先生は尊敬する先生方がピック病という名称を残したいという思いでおられることを知り、それでタイトルにピック病を冠したということを前書きに書かれている。普通だったら学術書だったら入れないと思う。それだけでも思い入れが分かろうというものだ。

彼の本は面白い。文章に本当に経験した凄味がある。そして内容が本当に実践的で、僕の頭の中に「あの人はピックなのかもしれない・・・」という患者さんの面影が複数名よぎった。ピック病は明らかに思っているより多く、見過ごしているだけなのかもしれない。これはいかん・・・。

内科臨床に携わっている医者は是非読むように。医学的知識充実、ヘタなエッセイより面白く、つまらん自己啓発本(キャリヤポルノともいうね)よりはるかにやる気にさせてくれるぞ。後書きのこの自信→「・・・どの医師も経験できないような大勢の患者数から得られた教えが集積されたものなのです。それは「バイブル」と言われてもおかしくない宝の知識だと私は思っています。」

信じましょう。 間違いなく連休のBest Bookでした。 

 

認知症治療研究会

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3月は研究会から始まった。1日に朝5時起きで新幹線に乗って、品川の第1回認知症治療研究会に参加したのである。これはコウノメソッドの河野和彦先生が事実上は代表のような(会長は堀智勝先生)、コウノメソッド研究会のようなものである。

品川駅をおりて歩いて3分ということで、何となくそれらしい人々の後を追ってフラフラしていると着いてしまった。開場してすぐだったのだが写真のように長蛇の列である。おおっ、さすがみんな期待が大きいと思い、イソイソして会場に入る。

400人近くぎゅうぎゅう詰めで研究会は始まったのであるが、医者は6割弱、他は介護職の方という感じであろうか。発表の内容もそこらへんを反映して、各々を対象にしたものが半分ずつくらいで、正直なところおお!と思うようなニューな発表はなし。今回はそういうのでなく研究会旗揚げ的な意味合いが濃いのであろう。

河野先生の認知症治療を判ってない医者、有効な投薬方法を認めない製薬会社に対する怒りはますますヒートアップし、他の方も認知症治療が成功していない現況に対してちょっと言いたい介護の方が多く、まあいろいろ考えさせられる会であった。今までの経過から気持ちはわかる。しかしこの会に参加している方はそういった認識は分かったうえで来ているので、僕としては臨床的、学問的、そして実践的な内容に集中していただいてたらもっと嬉しかったかな。わがままですけど。

帰りの新幹線では結構疲れて暗くなった窓の外をぼんやり見ていた。これではいかん!何しにきてん!と思い、もぞもぞと明日からの診療に役立ちそうな事項を復習する。Business goes on as usual. 明日もクリニックは開くのである、いつものように。

 

フレイルの治し方

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フレイルという言葉がある。日本老年医学会が加齢に伴って筋力や心身の状態が低下した状態のことをFrailty(弱い、虚弱)からフレイルと呼びましょうと昨年提唱したのである。以前は「虚弱老人」と言っていた。健康と病気の中間で、65歳以上の高齢者の1割強があたるとされる。骨や関節など運動器の衰えたロコモティブシンドロームや、筋肉量減少、筋力低下のサルコペニアもフレイルに含まれるが、このまま進行すると要介護状態となるのである。

僕の外来にはご高齢の方が多いが、フレイルにあたる方は結構多い。そういった方は転倒しやすく、免疫状態も良くなくて風邪もひきやすく、気力も減退気味という印象を受ける。要介護一歩手前である。これはいかん。「抗加齢は抗介護」をテーマとするうちのクリニックの一番の対象であります。

でフレイルをパラパラと勉強していたら目の覚めるような知識が。僕も含めてフレイルというと身体的なことしか思い浮かばない人が多いだろう。しかしフレイルの概念には3種類あり、①身体的フレイル ②精神的フレイル(鬱や認知症などだな) そして③社会的フレイル があるのである。社会的虚弱性!そう、そいつが問題なのだ。 しかも日本のフレイルは、まず社会的フレイルから始まり、次いで精神的フレイルが加わり、最後に身体的フレイルと進むとのこと。

必ずしもこの順番ではないだろうが、男性の場合この道を歩む可能性が高いように思われる。定年後、明らかに生気を失う方を散見する。仕事を離れると男はコミュニケーションが非常にとりにくいようなのである。孤立し、そして心も身体も弱っていく。

ジムに行っている元気な高齢者の方も多いが、案外誰とも話もせず、さっさと済ませて帰っていく男性も多いそうである。おばちゃんたちは身体は動かさないことはあっても口が動かないことはなく、おしゃべりが中心のジム通いというケースも多いそうだが、どっちがフレイルになりにくいかというとやはりおばちゃんたちではないか。

ゴルフとか碁なんかを中心に交流する場もあるが、なんというかスポーツやゲームそのものが中心になって交流そのものが目的というのは日本の男性の場合(特に高齢者は)成り立ちにくい気がする。欧米のクラブとかと違うところだ。大体欧米の男性ってすごくしゃべるもんね。道端で1時間くらい喋ってるっていうのもよくある。日本のおっさんも、飲み屋でないと喋れないというのはそろそろ変えなくてははいかんな、と思う。

見知らぬ他人とちゃんと喋ることができるというのは大人の条件だと僕は思っているのですが、ちゃんとどころか、すぐ友達になれるという好奇心、フランクさがあればフレイルなんて笑い話だ。ここから鍛えていく。なにかの縁で隣り合った人、興味をひかれた人には微笑みながらどんどん話しかけていく。そうしてかっこいい大人になっていく。バイバイ、フレイル。おっちゃん達、どう、年を忘れて一緒にやらない?

 

 

 

 

キーワードを捜せ

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2型糖尿病がなかなか改善しない方がいる。頭の回転の速い、仕事のできる中年女性であるが、忙しくて運動も出来ず、疲労からつい甘いものに手が出るという生活から脱却出来ない。糖質制限の話は何度もしていたが実行につながらなかった。

ところがある日のデータは大きく改善、体重も少し減って印象が違う。

「やったね!かなり努力したの?」「しました、糖質制限。」「おおー」

というわけであるがそれには訳があった。「先生に言われていた糖質制限、この本を読んで俄然やる気になったのです」

それはラップ療法で有名な夏井睦先生の「炭水化物が人類を滅ぼす」であった。僕も読んだが単なるハウツーものでなく、いかに人類にとって糖質が不必要なものであるか、歴史的な観点から多くの例証を挙げて迫る説得力満点の本である。

納得した。僕の力が及ばなかったのは大いに反省すべき点であるが、人間は納得すると簡単に行動変容が起こるのだな。あれほどできなかったことでも簡単に。

禁煙が読むだけで出来る本、というのもあって、これも読むだけで成功した人を知っている。タバコがいかに健康に害を及ぼすか、喫煙がいかに愚かな行為であるかということを説得力をもって書かれてあると、人間は納得し行動に移すのである。

で、僕も一つあったのだ。

僕は長距離を歩くと足が痛くなるので鎮痛剤(NSAIDs)を事前に内服することが半分習慣になっていた。最近著しく足の状態は改善しているので飲まないでおこうと思うのだがどうも恐怖心があるのだな。胃痛や腎障害の可能性もあるし、とか思っても止められなかったのだが、ある時NSAIDsの細胞障害のメカニズムを読んだ。

「NSAIDsは継続すると細胞内に蓄積し、ミトコンドリアの酸化的リン酸化を阻害しATPを減少させて細胞障害を起こす」・・・・・ミトコンドリアまで来るのか、と思ったとたんにNSAIDsの呪縛はスルリと解けたのである。もう予防的に飲めなくなった。するとそれはそれでどうってこと無くなったのです。

他の人には知らん、しかし僕にはミトコンドリアが効いた。

とすると、いかに自分を納得させるか、キーワードを見つければ自分の行動パターンを変えることが可能なのだ。どうも出来ない、と何も考えずに放置する前に、自分を納得させる理屈を考えればいい。言葉を探せばいいのだ。

ということで、僕にはいくつかターゲットがあるのだが、これは秘密だな。

 

僕のシェールガス革命

ダンベル

最近の個人的ホットトピックは筋トレを始めた事である。しかもパーソナルトレーナーについてもらって。

友人の紹介でやってきたはなかなか個性的な経歴の持ち主で、柔道から総合格闘技に興味が移っていくうちに大怪我を経験し、今は健康な人とともに障害を抱えた人(オレもだな)のトレーニングに興味を持って実行している。京都大学柔道部のコーチでもある。ぱっと見、筋肉の固まりが歩いているようにしか見えんが、知的興味の高い、向上心、行動力ともずば抜けた魅力的な若者である。

筋トレは誤解されている。いまだに筋トレと言うと、マッチョな、不純な目的で外観を鍛えてるんですか?みたいな反応をする人がいるが時代錯誤も甚だしい。高齢者も有酸素運動とともに筋トレをする事が必要と米国医学会で推奨されているが、筋肉がどんどん減少していく高齢者ほど適度な筋肉トレーニングは必須なのである。世界の常識である。

今まで筋トレもどき(腕立て伏せとか、スクワットとか)をある程度はやっていた。しかし教えてもらって分かったのだが、やはり自己流は危ないね。コーチは筋肉トレーニングをして故障することの愚を説く。それはやり方が間違っているのだと。彼の指示通りやっていると筋肉痛はあるが変な痛みはない。これが継続への力となる。

そしてわかったのだが、こういったトレーニングはフィジカルとともにメンタルに効くのである。スゲー効く。前から落ち込みは少ない方であり齢を重ねるとともにメンタルコントロールの技術も向上してきたのだが(日本人は何もしないと自然に負のスパイラルに傾いていく性向があるように思う)、最近ポジティブへの指向性は著しく、精神につっかい棒が2,3本付いたようである。

ということで、筋肉トレーニングは僕にとって鉱脈、水脈を見つけたようなものだ。最近だとシェールオイルか。以前音楽について考えていた時、キップ・ハンラハンの音楽を好きな限り老けることは無いような気がすると思ったが、正しい(ここが大事だ!)筋トレも同じ、続けている限り精神肉体はみっともなく老いさらばえることはないと信じる。あと20年はやるね。

常時(ジョージ)Harrison

ハリソン

ちょっとしたことでハリソン (Harrison) 内科学書の最新版18th Edition の日本語訳を手に入れた。おお、ハリソンである。内科学を志した医者ならその名を知らないものはないであろう。ロックにおけるビートルズ、日本野球界のジャイアンツ(嫌いだけど)、政界の自民党(これまた)みたいなもんで、医学のど真ん中にそびえる堂々たるスタンダードである。

研修医の時持っていたが(読んだとは言ってない)、必ずしも使いやすい教科書ではなかった記憶がある。しかしながら日常の臨床とは一段違う格調高い文章を読むと、ボンヤリした僕の瞳が少し大きくなり、頭のゴチャゴチャが少し整理された気になったものだ。回診でもめても、「ハリソンに書いてありました」というと反論する偉い先生の声も少し小さくなったものである。

久しぶりに読むとさすがに up to date されていて(当たり前か)、加齢医学の項目もある。 以前より読みやすいし、なによりも説得力がある。これが教科書だね。ネットでも最新の正確な学術文献が手に入るが、この本は枝葉でなく幹なのである。細かい治療法でなく何故そうするか。

しかしこれがあれば大丈夫という、勝負服みたいな(例えが悪い)、100mのボルトみたいな(こんなもんか)存在感はいいな。外来が終わって気になるところをチェックすると必ず何か得るところがある。いつもハリソン、常時ハリソン、じょーじはりすん(スペルは一緒だけど)と、人間として社会的に葬られることは間違いないシャレを言いながら巻を閉じるものである。

脳だけが記憶するのではない?

puranaria

心臓移植を受けた患者さんに、臓器提供者の記憶が何らかの形で発現することがあるという話を読んだことがある。心臓に元の持ち主の記憶が宿っているというわけで、ありそうな気もするがホラーの域を出ない。しかし、あり得るかもしれない?と考えさせる論文がある。

Journal of Experimental Biology(2013/7/2) でタイトルは An automated training paradigm reveals long-term memory in planaria and its persistence through head regeneration.

プラナリアという生物がいる。ウズムシともいい、日本の川にも生息し、石や枯れ葉の裏側に張り付いている。脳を持つもっとも原始的な生物で、その驚異的な再生能力で知られ、再生実験に利用される。頭の部分を3つに切ると頭が3つ生えてくるし、100に分割すると100の新しいプラナリアが出来る。しぶとい。ぜひ見習いたい。

発表者はプラナリアに餌の場所を記憶させ、頭を切断する。新しく頭が生えてきたプラナリアは、最初のうちは餌の場所を知らないコントロールのプラナリアと同じ位、餌に到達するまで時間がかかる。記憶した脳は新しくなっているから当然だ。ところが再トレーニングすると、コントロール群に較べて学習時間が圧倒的に短かったのだ。少し記憶があると、あぁそうだったと思いだす。そういうことが起こっている訳だ。

末梢神経に記憶が蓄えられている可能性とか、記憶による遺伝子の変化が関与しているとか、メカニズムはまだ推測の域を出ない。しかしもし記憶が脳以外の細胞に蓄えられえている可能性があるとすると、記憶が失われていく認知症の治療に発展する可能性がある。また他の人の記憶を、例えば皮膚の細胞をもらって自分の中に再現したりすることが出来たりするかも。すごい。

人間や世界にはまだまだ解らないことがあり、まだまだ進歩していく可能性がある。僕は無機物にも記憶や心があったりするんじゃないかと夢想する。車なんてどうみても心がかよっていると思える時があるじゃん。気に入っている何かには無機物であろうと有機的な関係ができる。いずれそれは常識に?暑さのせいで頭がやられたか・・・。

 

 

地雷を踏まないように

昨日の土曜日は外来終了後、済生会野江病院の主宰する「大阪市東部地域医療連携:脳卒中ミーティング」に行った。最近ジジイになったので座長を頼まれることが多い。でサボるわけにはいかないのね。

座長というのは講演とか勉強会の司会役で場を盛り上げる役割であります。この日のお題の一つはくも膜下出血で、これは僕も興味がある疾患(興味がないのもあんのか?いや、ありません)で、実際の手術中のビデオも拝見でき大変面白かった。

 

突然発症する今まで経験したことのない頭痛!というのがくも膜下出血の典型なのだが、実際の臨床はそうでないケースも多く、しかも確定診断に不可欠なCTの読影も結構難しい例が多く、くも膜下出血は医者にとっての「地雷疾患」(気がつかないうちに踏んでエライことになる)の東の横綱と思う。西は急性の大動脈疾患(解離性大動脈瘤が代表ね)かね。

Walk in SAHといって典型的な症状を示さず歩いて平気な顔で外来にやってくるくも膜下出血(subarachnoid hemorrhage:SAH)の診断はかなり難しい。外来の椅子に座っているときに突然意識消失とか、CTでOKと思っていたら3日後に救急搬送とか、脳外科の先生は多かれ少なかれヒヤリとした経験をお持ちと思う。

僕はWalk in SAH を経験したことがないが、これは知らないだけで、患者さんやご家族に教えていただいてないだけかもしれない。恐ろしい・・・。

 

くも膜下出血を疑っていい場合。

①まず全例が、軽重はともかく今までで一番痛かった!とのこと。 ②多くは突然発症。何時何分に急に痛くなったとわかる。 ③何時間か持続するのが普通。軽快しても何となく調子が悪い。 ④吐いたりすることも多く消化器疾患と間違われることも多い。 ⑤家族歴があり、身内にくも膜下出血の人がいた場合は注意する。

軽い警告出血というのもあり、その数日後に本格的に破れる。本当に診断が難しいのだ。日本の統計で、神経の専門医以外が診断した場合の誤診率、見落としは、25から50%(ひえーーー)というデータがある。

まともかく、この頭痛はちょっと今まで経験したことないな、急に始まったし、という場合は躊躇なく受診を。命に係わるからね。そして高血圧、喫煙が2大リスクファクターです。タバコはホントにやめましょう。

 

脳卒中センター部長の河野勝彦先生、副部長の河野隆一先生、地域医療連携課課長の竹内さん、有意義な会を有り難うございました。この若い二人の先生は非常に前向きな情熱を感じさせてくださり、とても明るい気持ちになりました。すぐ電話します。

 

 

脳トレより筋トレを

今関心があるのは筋肉です。

筋肉っていうのは軽視されている面がある。筋トレというとマッチョだとか、ボディビルダーとか、ああ見かけ重視ね、と思っているのではないかな?筋肉は大切だぞー。

Archives of Internal Medicineという信頼すべきアメリカの内科雑誌に Resistance Training Promotes Cognitive and Functional Brain Plasticity in Seniors With Probable Mild Cognitive Impairment. (2012;172:666-668)という論文が載っています。MCIという、認知症前駆状態といった脳機能の70-80歳の女性78人を3グループに分け、それぞれ筋トレ、有酸素運動、バランストレーニングを半年やってもらう。バランストレーニング群をコントロールとしています。

結果を言うと筋トレ群において認知機能の改善が見られ、ファンクショナルMRIの画像分析で血流増加も確かめられた。有酸素運動群は運動機能、心肺能力の増強が認められた。

運動頻度は週2回、強度は目標心拍数の70-80%だから、そう低強度ではないですね。筋トレ群でどの程度筋肉量が増えたとかは分かりません。しかし認知機能の改善に筋トレが有酸素運動より有効であったというのは興味深い。

有酸素運動が認知機能に有効という話はいっぱいあります。しかし最近高齢者の体力、認知機能改善に筋肉トレーニングが重要視されている。高齢者においては週4回の有酸素運動、2回の筋トレが(出来るならば)ベストとされています。

細胞内にあるミトコンドリアの劣化が機能低下、老化を起こすのですが、全身のミトコンドリアの85%は筋肉内にある。鍛えるには使うしかない。

また成長ホルモンや男性ホルモンは年齢とともに低下してくるが、筋トレにより分泌増加が起こることも証明されています。この2つのホルモンは精神的にも前向きにさせる効用がある。

有酸素運動をするにも筋肉が必要で、老人は加齢で動けなくなるのではない、動かないから動けなくなるのだ、というのは定説となっています。よくこけるのも大体4頭筋が衰えてくるせい。体力と知力はハンド イン ハンドで、手を携えて良くもなり悪くもなる。筋トレを誤解してはいけません。大体ボディビルダーのように造形的に筋肉を作っているのではなく、トレーニングで鍛えて筋肉を保持しているご老人はみんな大変しっかりしています。そして明るい。

身体を鍛えているからしっかりしているのか、しっかりしているから身体を作ろうとするのか、鶏と卵かもしれないけど、単に歩くだけでなく筋肉トレーニングを加えること、これは中年からでも必須です。外観は中身を往々にして語る。かっこいいシェイプは中身の充実を物語る。男も女も同じ。

これでもやる気にならない?僕は珍しくやる気になってます。

しかしやり過ぎはだめね。

 

 

 

書き初めじゃなくって・・・

デイジー2。

昨年、スタッフと僕とで吉本の講演をうった忘年会、そこで一人の方とお知り合いになった。

以前大阪で働かれていた某社のMRの方で、僕のクリニックの近くはよく通ってましたと懐かしそうに話されて名刺交換をしたのだが、彼から昨年末に1枚の書が届いた。



これは僕の名前であるが(名は体を現すという見本みたいな名前じゃね、ハッハッハッ!)、よく見るとこの漢字はひらがなを組み合わせて作ってあるのだ。

そのひらがなを読むと「いし りんしょう いのち」つまり「医師臨床命」じゃね。

はっはっー、恐れ多くて思わず椅子から転がり落ち、ついで土下座をしてしまったが、これは今年の僕の進むべき道を表している。

臨床、つまり患者さんを診る、治療する、現場最前線が生きる道であると。仕事上いろいろやりたいこと、興味もあろうがそこから離れるなっ、と。

はっはっー、承りました。Mさん、どうも有り難うね。