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Cool 大阪

大阪

週刊文春をぱらぱらめくっていると「大阪人のビジネス気質」という記事が目に入った。辻野晃一郎氏のビジネスコラムなのだが、NHK BSで10年続く「Cool Japn 発掘!かっこいいニッポン」の100回記念番組でのアンケートの結果について面白いことが書いてある。

外国人100人に訊いた、今まで番組で取り上げたものの中でクールだと思ったものに投票してもらったものだが、ベスト20は・・・

1位「洗浄器付き便座」  2位「お花見」  3位「100円ショップ」  4位「花火」  5位「食品サンプル」  6位「おにぎり」  7位「カプセルホテル」  8位「盆踊り」  9位「紅葉狩り」  10位「新幹線」  11位「居酒屋」  12位「富士登山」  13位「大阪人の気質」  14位「スーパー銭湯」  15位「自動販売機」  16位「立体駐車場」  17位「ICカード乗車券」  18位「ニッカボッカ」  19位「神前挙式」  20位「マンガ喫茶」

順当な結果の中、思わず目をこすりたくなる記述が13位に!!

こんなことも書かれています。 「大阪人はワタシたちがイメージしている日本人と違う」 

外国人が、街を歩く大阪人に突然葵の印籠を見せて「コノインロウガ メニハイラヌカ!?」とたどたどしい日本語で言う。 『水戸黄門』です。
呆れたことに、いえ、驚くことに印籠を尽きつけられた大阪人は九割近い人が「ははあ~」と言いながらひれ伏す真似をしました。

歩いている人の前で突然、バナナを取り出し「ハイ モシモシ チョットマッテクダサイ」と言い、相手に「デンワデス」とバナナを差し出す。これまたほとんどの大阪人は当然のようにバナナを受け取り、「はい、もしもし」と耳に当てすぐに「バナナやないかい!」と外国人に突っ込みました。

 

じょうしきじゃん。

私にとって「ああそうやろねー、僕も多分するね」となんら違和感がないですが、東京ではありえないそうです、へーーー。 で、これはクールだそうです。カッコいいと。

僕のクリニックでは静岡のクリニックとスタッフの交換留学(といっても数日見学するだけだが)をしている。で静岡から来た看護師さんが「どこから来たん?とか患者さんからすごく声をかけられてびっくりしました」と感想を述べていた。うちのスタッフは、「静岡では待合室がすごく静かで、皆さん混んでいてもおとなしくお待ちになってるのでびっくりしました」と述べる。

大阪はラテン系か?前テレビで、日本の3大都市はどこ?というクイズに、大阪の若い女の子が「えーー、東京?大阪?・・・難波?」と答えたのがあって、思わず感動したのだが、考えてみりゃクールだな、これも。

今まで京阪神の中で大阪というのは大都会でありながらなんとなく恥ずかしいポジションという感じ(京都の人に大阪ですか?というととても怒る。京都伝統、神戸洗練、大阪ダセー)が若干無きにしも非ずだったのですが、クールジャパン13位!でっせ。大いばりでいこう。 まぁ僕も大阪出身とはいえ今では西宮にすんでる期間の方が長い、まぁなに?神戸っ子?ですけどね、ホホホホ。

 

 

コーヒー遺伝子

caffeine

僕はコーヒーをよく飲む。中学生の頃から自分でコーヒーミルを買って、コーヒー豆をゴリゴリ挽いていた記憶がある(今そのことを思い出したのだが、いやなガキだねー)。今でも1日に3杯は飲んでいるが、カフェインの覚醒作用を楽しんでいる訳ではなく、ヘビースモーカーのように癖になっているだけだ。寝る前に飲んでも平気ですぐ寝てしまうもんね。

面白いペーパーをみつけた。「お酒やコーヒーなど日常的飲み物と日本人の遺伝子. 筑波大学技術報告 31:33-38, 2011 」。アルコールを分解するアセトアルデヒド遺伝子多型の違いにより酒に対する強さが変わるのだが、それを都道府県別に調査して秋田、鹿児島、高知、沖縄など酒に強いと言われるところは遺伝子からでもそれが実証されたなど興味深いが、コーヒーのカフェインに対する感受性も遺伝子に左右されるという僕の全く知らなかったトピックが書いてあった。

アデノシン受容体というのがあって、ドーパミン作動神経細胞と呼ばれる覚醒や鎮静を司る神経系の細胞にも存在している。ドーパミンがこの細胞のドーパミン受容体に結合すると精神が高揚し覚醒した一種の興奮状態になるが、アデノシンは同時に分泌されアデノシン受容体に結合してドーパミンの作用を調節(抑制)する役割を担う。

コーヒーに含まれるカフェインはアデノシンと構造が似ており、アデノシン受容体に対して同様の結合親和性を持っていてアデノシンの結合を阻害、その結果ドーパミンの作用抑制が阻害されるので不眠や興奮などの作用が増強される。

このアデノシン受容体の遺伝子型にタイプがあり、シトシン(C)、チアミン(T) の組み合わせによりCC型、CT型、TT型に分けられる。Cがあるとカフェインの親和性が強く結果としてよりドーパミンの効果が出やすい。言い換えるとカフェインの覚醒作用が強いということになるわけだ。中国を除くアジア地域ではTT型が多くアフリカや南米、アメリカの白人などではCCが多い。

CCはカフェインの効果(覚醒効果や気分がよくなるなど)が高いため多飲傾向があるようである。カフェインはお茶にも含まれる。中国はアジアでは珍しくCCの多い地域で、雲南省がお茶の起源であるが、唐代の詩人魯仝はお茶の効用について次のように述べている。

『1杯飲むと喉が潤い、2杯目で一人思い悩むことが無くなり、3杯目で詩想があふれ出し、4敗目で不平不満が無くなり、5杯目では全身が清清しく爽やかになり、6杯目で神仙の境地に達し、7杯目では羽が生えて空を飛ぶ思いであった』

すげっ・・・  僕はコーヒーをよく飲むけど効果から考えるにCCじゃないだろうな。  

CCになりたい!

 

 

 

バケット・リスト

harisu

あるブログを読んでいたら「バンケットリストを作れば・・・」という文章にあたった。バンケットリスト? What is this ? 宴会に呼ぶリスト? 文脈がつながらない。で少し調べるとバケットリストであることが判明した。

バケットリスト bucket list とはなにか? バケットはバケツのことだ。語源は Kick the bucket かららしい。「バケツを蹴る」とは首を吊るときに最後に踏み台にしたバケツを蹴る事から死ぬ事を意味する。でバケットリストとは、死ぬまでにやりたいこと、やっておきたいことのリストらしい。カッコいいような、縁起が悪いような、でもカッコいいネーミングということにしておこう。知らない諸君は覚えておくように。

死ぬまでにやりたいことのリストというのは本でも映画でもあった。僕が思い出すのはロバートハリス氏(上の写真の人)の「人生の100のリスト」です。彼が19歳の時にこれからの人生でやりたい100をノートに書き出し、それがどうなったかという顛末記。かなり面白い。一つ一つが短いので時々パラパラと読み返す。

例えば・・・ファッションモデルと付き合う(言いそう)、アマゾン川をイカダで下る(いいね)、イルカと泳ぐ(これまたいいね)、ヒッピーになる(時代だね)、映画で殺し屋を演じる(これが出来ちゃうのが運というか、才能というか)、刑務所に入る(僕は遠慮)・・・etc.

ネットでも同じようなリストを書いている人が沢山いる。大っきいのやらすごく些細なことまで。でも案外共感出来るのは少ない。すぐ出来そうなのは面白くなくて(それだったらスケジュール帳みたいなもんだ)、ちょっと突飛、トッポイのがいいな。出来るだけ日常から離れていること。少し犠牲を伴わないと出来ないこと。しかし全く実行不可能ではない。自分が変わるようなのが望ましい。

そんなのあるかって? 例えばだなー、「アルゼンチンタンゴを踊れるようになる」というのはどうでしょう?僕が頑張れば出来そうなのは「30kgのウエイトを持ってスクアットを50回する」というのはどうだ。今は14kgだ。どんなもんだい! でも5回に分けてだけど・・・。 

ともかく大事なのは、自分が何をしたいか、自分でわかってることだ。

いかがかな、御同輩。Make your bucket list . 最低100ね。

白髪が少なくなった話

white

ハムストリングスのトレーニングのため腹這いになった僕の足を固定していたトレーナーの武ちゃんが後ろから僕の頭を見て「最近シャンプー変えました?」と言った。 「なんで?」 「髪の毛が元気になったような気がする。」 

ふむ。 シャンプーを変えたのではない。使わなくなったのだよ。

すこし前、全部白髪だった母親の髪に黒い髪がかなり混じっているのに気がついた。母親とは週に何回か顔を合わすこともあり、しげしげと見たことなかったので気がつかなかったのであるが、かなりの黒髪の量である。 「Why?」 「わからない」 ふむ。 

母親は年のせいもあって、最近おっくうで洗髪の頻度がかなり減ったと言った。その時、創傷のラップ治療で有名な夏井睦先生が対談で「僕はシャンプーを使わないでお湯だけで洗うようにしてから白髪が減ってきました」と言われたのを思い出した。皮膚科の夏井先生はシャンプーや石鹸、合成洗剤などを使うべきでないと主張されておられ、それに付随した発言とあまり気にしなかったのだが、お湯だけで洗う(これを湯シャンといい、女性はかなりご存じなのを後で知った)→白髪が減るかも?と僕の頭の上で電球が光った。

さっそく実行した。2,3日は頭が痒い気がしたが、全く気にならなくなった。2,3週間ほどして、額の生え際のところにある白髪の部分に黒髪が生えているのに気がついた。 うーーーむ。ほんとかしらん? しかし明らかに有意差がある。武ちゃんに指摘されたのはこの頃である。

その後散髪に行った時、久しぶりにシャンプーするな、とちょっと楽しみだったのだ、やっぱり今よりはかなりさっぱりするかな。しかし結果は違った。シャンプー後、痒くなったのである。うーむ。

ちらほらこんな話をしていたら実行する人が多くて驚いた。そのうちの一人、スタッフのデビルマン氏がある時、「髪染めたんですか?と二人の人に言われた!」と嬉しそうに言ってきた。彼はまだ30代なのにストレスのせいか(ご乱行のせいか)最近かなり白髪が目立ってきていたのである。おっ、確かに白髪が減ってるではないか!

お湯だけで洗髪すると白髪が少なくなるかもしれん。医学的な根拠はない。経皮毒という言葉があり、頭皮は化学物質の影響を受けやすい。その影響が考えられるが、髪は敏感でストレスとかでも変わるので、シャンプーを止めることだけが理由と言い切れない。が、一部の人には確かに効果があるようである。 ①脂性の人はやめた方がいい。 ②今まで以上に丁寧によく洗う必要あり。シャンプー無しで80%以上の汚れは落ちるとされる。 ③最後に冷水で洗うとさっぱりする。

ネットで調べると驚くくらい体験談が出てくる。白髪というより薄毛の改善が動機というのが多い。いいという人も効果なしという例も増悪する人も。 At Your Own Risk です。 Good Luck !

 

 

 

 

 

脳だけが記憶するのではない?

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心臓移植を受けた患者さんに、臓器提供者の記憶が何らかの形で発現することがあるという話を読んだことがある。心臓に元の持ち主の記憶が宿っているというわけで、ありそうな気もするがホラーの域を出ない。しかし、あり得るかもしれない?と考えさせる論文がある。

Journal of Experimental Biology(2013/7/2) でタイトルは An automated training paradigm reveals long-term memory in planaria and its persistence through head regeneration.

プラナリアという生物がいる。ウズムシともいい、日本の川にも生息し、石や枯れ葉の裏側に張り付いている。脳を持つもっとも原始的な生物で、その驚異的な再生能力で知られ、再生実験に利用される。頭の部分を3つに切ると頭が3つ生えてくるし、100に分割すると100の新しいプラナリアが出来る。しぶとい。ぜひ見習いたい。

発表者はプラナリアに餌の場所を記憶させ、頭を切断する。新しく頭が生えてきたプラナリアは、最初のうちは餌の場所を知らないコントロールのプラナリアと同じ位、餌に到達するまで時間がかかる。記憶した脳は新しくなっているから当然だ。ところが再トレーニングすると、コントロール群に較べて学習時間が圧倒的に短かったのだ。少し記憶があると、あぁそうだったと思いだす。そういうことが起こっている訳だ。

末梢神経に記憶が蓄えられている可能性とか、記憶による遺伝子の変化が関与しているとか、メカニズムはまだ推測の域を出ない。しかしもし記憶が脳以外の細胞に蓄えられえている可能性があるとすると、記憶が失われていく認知症の治療に発展する可能性がある。また他の人の記憶を、例えば皮膚の細胞をもらって自分の中に再現したりすることが出来たりするかも。すごい。

人間や世界にはまだまだ解らないことがあり、まだまだ進歩していく可能性がある。僕は無機物にも記憶や心があったりするんじゃないかと夢想する。車なんてどうみても心がかよっていると思える時があるじゃん。気に入っている何かには無機物であろうと有機的な関係ができる。いずれそれは常識に?暑さのせいで頭がやられたか・・・。

 

 

ブラック礼賛

上のグラフは何かな?

よーく見ると横軸はチョコレート消費量となっている。縦軸はその国のノーベル賞受賞者数(人口10万人当たり)で、つまりは非常に乱暴に大胆にドラマチックに言うと、「チョコレートを食べると頭が良くなりますよ」ということを示したグラフなのであーる。

これが某お菓子会社の宣伝冊子、じゃなかった、医療関係者なら泣く子も黙る、臨床家ならひれ伏す天下の the New England Jurnal of Medicine の今月号に載っていた。ノーベル賞月間なのでまぁ軽く冗談ぽくやってみましたという感じのコラムというか論説です。これがNEJMに載るところが誤解を生みそうですが、つまりはフラボノイド、ポリフェノールの話である。

人間は酸素を吸って生きている限り酸化が起こり、体の中が徐々に錆びていくと思えばよろしい。これが老化であり(これだけじゃないが)、さまざまの疾病を生みだす元となる。そこでポリフェノール、抗酸化物質の代表選手登場である。こいつがコーヒー、チョコレートに多く含まれているんだなぁ。つまりはカカオが偉い、それ故カカオはスーパーフルーツとも呼ばれている(らしい)。

寿命や認知機能を改善するという結論が実験的にも、コーヒーやチョコレートを食べた人間が対象の臨床論文でも結構出ている。しかし実験の場合、とても実際摂取するのは不可能と思われる量であったりすることが多い。人間のデータでも、対象者数が少なかったり他の因子を除去できないケースも多くて、本当にチョコレートを毎食後食べたほうがいいものか、コーヒーはバケツ一杯飲んだほうがいいんじゃないの、というのはよく分からない。

しかし何かちょっと欲しくなった時、生クリームよりもチョコにしよかな、という感じの規制はかかる、私の場合。

健康を考えるならカカオ含有量が多く甘味の含まれないブラック、硬派が望ましいが、当クリニックに多いチョコ評論家の諸嬢によれば、あれはまずい、チョコじゃない、ということになるらしい。彼女らは砂糖をなめていればいいのである。

僕はコーヒーはいつ頃からかブラックで、砂糖があると甘ったるくて全然飲めんようになってしまった。チョコに関してはブラックを口に入れると、2個目はやっぱり食べないなというレベルだが(チョコ評論嬢と変わらん)、これも慣れだね。ブラックでないと食えん、という風にいつかはなるかもしれん。

だいたい音楽も、甘ったるい情緒綿々たるやつよりちょっと無機的な、クールな音の方が好きなのでブラック嗜好なんだな。これは内面が甘ちゃんなので中和せんとする自然の防御機構なのではないかしらんと愚考するのである。 

 

裸足で仕事

この前5本指シューズのことを書いた。仕事場にも履いていくと言ってたんだが、これがだねー、実際にやってみるとすごく快適なのである。ヤバい。もうほかの靴を履くと違和感を感じるようになってきた。

何が違うか?

 

今年オリンピックの前だったかな、NHKでケニアのマラソンランナーの走り方を日本のランナーと比較したドキュメンタリーがあった。普通マラソンの走行では前足は踵着地になる。ところがなんとケニアのランナーはつま先、親指の内側位から前半分を全部使って柔らかく着地していたのだ。この方が膝への負担が少なく蹴りだしも早くなる。

なぜこうなるのか?それは彼らが小さいころから裸足で走っているためだ。

僕たちも裸足でいると踵着地はしない。裸足で走ったことはあまりないが、家で裸足でいると歩き方は明らかに踵着地ではない。靴を履いてウォーキングする時踵着地が推奨されているが、あれが膝を痛めるもとではないだろうか。

手足は脳の一部である。認知症の予防に足指じゃんけんが推奨されているが、足指の動きを妨げないこと、指で踏ん張ることは間違いなく頭にいいに違いない。大体気持ちいいのだ。

で5本指シューズは僕の日常の靴となった。診察室でも履いているが、患者さんはかなり目ざとく反応する。最近は以前のアディダスじゃなくビブラムのやつが気に入っている。アディダスより一層裸足に近い。見かけは悪いが値段は高い。やれやれ。でも生理的に快適なものは間違いなく善だ。

 

スタッフに勧める。「なんならプレゼントしようか?」   

「・・・いいです」と言われるのは傷つくなぁ。

 

まっ、カッコはよくないねー、確かに。

裸足の男

靴が好きである。

まったくそういうのに興味がなかった—-これは最近仕入れた言い方で言うと「ファッション・リテラシーが低い」—-僕に靴の楽しさを教えてくれたのは今を去ること30年くらい前、入局してきた後輩のalfista君である。

「かっこいい靴はいてるねー」「今度一緒に買いに行きましょうか」ということで、初めて自分でイタリア物のローファーを買った。すごく気にいっていた。それから靴は結構興味の対象であったのだが、最近は圧倒的にスニーカーなのである。歩きやすい。カッコもいいしね。靴は結構姿勢に影響して、外反母趾はじめ靴で病気を作ったりしていることも思いのほか多いので、とりあえず靴は機能が最優先ではないか、と思っております。

MBTも一時気に入ってよく履いていた。あるコーチングの先生を東京からお呼びした時、会食の席にいた数人が偶然にも全員MBTを履いていたので驚いたことがある。ま、結構普及しているということですね。

で最近のお気に入りはこれです。

地下足袋、じゃなく五本指靴。これはadidas社製ですが、ビブラム社製の五本指の靴の記事がある。走ったことないが歩くには非常に快適な靴です。まさに裸足の感覚。野生の感覚を持つ時間が増えれば増えるほど健康になると僕は思ってますが、ぴったりでござる。

しかし目下のところ愛犬の散歩にしか使用していない。これを日常使用するのは少し工夫がいる・・・ような気がしていたがそうでもないか。寒くなったら五本指の靴下を履けばいいし。もともと診察をバランスボールに乗ってやっているので変人とすでに思われているから今更考えることも無し。いつでも履いてればいいのだ。ああいう人よ、と思われればOKですね。

というわけで連休明けから勤務先での使用が決定!追従者を求む。

 

 

女性の男性化と寿命について

世界的に女性の方が男性より寿命が長い。

生物学的に女性の方が安定していると考えられていて、これはチンパンジーでも同じである(オスの平均寿命は45歳、メスは59歳)ことからも想像できる。ゆえに神様は考えられていて出生数は男子の方が多いのであるが、小学校に上がるころにはもう逆転してしまう。男は弱いのであった。

それに加えて社会的に外に出ていて危険が多いこと、煙草、酒とか身体に悪いことが止められない、なんてことも男性の寿命が短いことの1因子であった。

ところが最近この差が縮まりつつあり、イギリスのサンデータイムズ紙では「男性が女性よりも長生きになる」という記事を載せた。発表したのは国立統計局のアドバイザーでシティ・ユニバーシティ・ロンドンのレスリー・メイヒュー統計学教授で、2030年にはイギリス男女の平均余命は等しくなり、その後は逆転するという予測がたてられている。

米国、カナダ、スウェーデン、フランスでも同様の傾向は報告されている。そして、な、な、なんと日本でも!男女の寿命の差は2003年に6.97年と最大に開いたのだが、その後は縮まってきており2010年は6.75年だそうです。

 

何故か?

メイヒュー教授によれば女性がマッチョ化したのが一因らしい。社会的に男性と同じ行動をとる人が増え、喫煙やアルコール消費量も増大。それに比して男性はむしろ健康に留意する傾向にある。日本でも喫煙率は全体に減少しているのに若年女性では増えとるな、確かに。アルコールをかなり飲む女性も以前と比べると増えている印象が僕もある。

 

逆転するのかどうかはわからないな。でも男女の差がなくなってきている印象はあるので差は確かに縮まっていくのかもしれない。寿命はともかく男女の差がなくなっていくのって、しかしつまらなくない?全然違うところがあることこそ存在意義だろ?

しかしこんなこと言ってる間に女性はどんどん男性化し、男性の分も全部引き受けちゃって、最終的に男性は消滅するという説がある。 男性固有のY染色体にのっている遺伝子情報はどんどん数が減ってきていてこのままでは男性は生物学的に存在価値なく消滅するという予測が立てられているのだ。なぜなら生物学的生存が厳しい時代が終わり社会が安定すると、戦争をし、獲物を稼いでくる男性の出番はなくなるからである。

女性は心優しく男性とあわせるために寿命を短縮してくれているのかもしれないな・・・・(絶対そんなことはないけどな)。

 

・・・・・・・・。

 

 

 

嗅覚を鍛える

 イグノーベル賞ってのがあるけど、これって十分、医学賞の候補じゃなかろうかね。

 大腸がんとおならの関係を研究したのは、歯科医で美白歯科研究会代表を務める山岸一枝氏と、名古屋大大学院工学研究科の八木伸也准教授。山岸氏は、歯周病患者の呼気に独特の臭気が含まれることから、その物質の解明に興味を抱き、成分を採取して分析するため、超微粒子を活用した触媒を研究する八木准教授に声をかけてスタートした。

 歯周病はがん発症と関連があると言われているが、2人はこの「臭気」ががんと何かつながりがあると考えた。そこで、実際にがん患者が発する臭気を採取、分析することにした。

 八木准教授に話を聞くと、「呼気だと不純物が多い」ということもあり、腸内にたまった「純度」の高いガス成分を調べるためおならを分析し、大腸がんとの関連性を調べることにしたという。近年、大腸がん患者は国内で増加している一方、自覚症状がないためがんを発見しにくいというのも、今後研究結果を役立てるうえで大腸がんを選ぶ動機づけになったようだ。

 おならの成分を吸着するため、ナノ粒子を備えた小型の基板キットをつくり、直接おならを吹きかける方法で採取。2005~07年に、22人の大腸がん患者からサンプルを得た。その結果、別途採取した健常者のおなら成分と比較して、腐ったたまねぎのようなにおいがする無色の気体、メタンチオールが10倍以上の高さで検出された。

 八木准教授によると、メタンチオールの量は食べ物によって多少は変化するという。実際にこの時も、健常者に硫黄分を多く含む卵を連日食べてもらったうえでおならを採取、分析した。メタンチオールの数値は上がったものの、わずかだったという。対照的に大腸がん患者の場合は、「極端に多い量のメタンチオールだった」と八木准教授は振り返る。

 この検査結果を元に、山岸氏と八木准教授のチームは、おならに含まれるメタンチオールと大腸がんとの関連性を論文にまとめた。2011年8月11日、論文は消化器系の病気を扱う英国の専門誌「GUT」電子版に掲載。さらには英科学誌「ネイチャー」の関連誌「ネイチャー・レビュー(消化器病学)」10月号でも取り上げられた。

 八木准教授は、ゆくゆくは「おならの検査」で大腸がんの早期発見につなげたいと考える。基板キットは簡単につくることが可能で、検査方法も痛みをともなわず手軽にできる。今後、おなら成分と大腸がんの因果関係がさらに究明されれば、初期症状のがんを発見する有効な手段になるかもしれない。「例えば人間ドックのひとつの項目におならの検査が取り入れられ、異常が見つかれば精密検査を受けるといったキッカケになれば」と、八木准教授は期待を寄せる。J-CASTニュース 10月22日)

 「ネイチャー」ですぜ。すごいですね。是非人間ドックのツールとなってほしいけど、検査の説明をするのは結構楽しそうだ。「今すぐいけますか?」と訊いたりして。キットをもって帰って出そうになったら慌てて捜したりしてね。

 以前犬の嗅覚を利用して癌患者を診断するというのがニュースになったことを思い出した。体内の異物というのは何かしら異臭を発するのか。感覚的にはうなずけるけど。嗅覚は五感の中でももっとも原始的な感覚であり、本来敵の匂いなど危険を察知するセンサーとして使われてきた(何かを察知したというのに、匂うって言葉を使いますね)。鍛えればかなり有用な感覚であろう。

 タバコを吸わなくなってから患者さんを診察して「タバコ吸ってるでしょう」とすぐ判るようになったが、もうワンランク上の嗅覚を獲得しなくてはならんな。どうすればいいでしょう?

そんな匂いますか?