甲子園の思い出

お盆である。僕のクリニックは来週に3日ほどお休みを戴くことにして、今週は平常どおり診察している。診察室の中はいつもと同じ、ビジネス・ゴーズオン・アズ・ユージョアルですが、外は人通りも少なく、リラックスした夏モードの人がちらほら。

 

木曜日は5時半には診療が終わり、用事もあって早めに帰宅する。車で甲子園球場の前を通ると(通り道なのです)、人がいっぱいいて、ああ高校野球なんだと思い出す。

 

もう20年以上も前だけれど、甲子園夏の大会中に、僕は夕方芦屋の浜を散歩していた。なぜそんなところにいたのか判らぬ。謎である。記憶に定かではないが、ともかく歩いていたわけよ。

 

すると野球のユニホーム姿の若者たちが10人以上浜辺のテトラポットのところにたむろしていた。マネ―ジャーらしき制服姿の女生徒もいたような気がする。胸の○○高校という文字を見て、今日のお昼に試合のあった高校だと気がついた。なんでこんなところにいるのだろう(甲子園浜と芦屋浜はほとんどつながっているが)、レギュラーじゃないのかな、という気もした。

 

するとその中の一人が大きな声で「あーあ、負けちゃったよ」と楽しげな感じで叫び、笑い声が起きた。みんな屈託なく冗談を言い、なんかとても楽しそうであった。彼らは草野球で負けたような感じで授業のこととか友達のこととかも話していて、よくある毎日の放課後のような感じであった。

 

実際彼らの高校は敗退したのを後で知ったのであるが、その当時高校野球は、全力投球、負ければ悲壮感漂うというのが僕のイメージであって、彼らの態度は心底意外だったのである。

 

でも全然いやな感じは無く、おお彼らは健全な、まともな高校生であると僕はとてもいい気持ちになったのである。まあ高校生は昔も今もこんなもんで、高校野球というマスコミによる違ったイメージが染み付いていたんだろうね。スポーツをする若者はこの方が自然だな。

 

試合は全力でも後はスマイル。高校野球を見ると、彼も試合後はこんなかな、と想像する。いいね。

 

夕暮れの球場と佇む人々

 

甲子園の思い出」への2件のフィードバック

  1. あるく

    高校野球、、、小さい頃はお兄さんたちの姿に手に汗握り、同年代になってからは、何かに夢中になっているその存在を羨ましくも想い、
    そして、最近は観なかった高校野球を、先日ふとTV観戦しました。
    ついに、高校生を年下だと感じてしまいました、、、あ~、老けたものです。
    若く見られた、老けて見られたに一喜一憂するお年頃、デリケートなお年頃であります。
    着ぐるみ院長は、実にお若い。

    返信
  2. 着ぐるみ院長

    あるく君、コメント有難う。
    年上だと思っていたグループが、ある時年下だと気づく。
    「がーん」・・・それは僕にとって看護師さんたちでした。
    時に怖く時に頼もしい存在だった看護師さんたちが、どうも
    僕よりみんなかなり年下のようね、と気がついた季節。
    俺も老けたな・・・と思いました。

    5秒だけだったけどね!

    返信

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です