桜のように生きるとは

 桜も今週限りだな。

 近くの夙川は桜並木で有名で、この日曜日は周辺大渋滞をきたしていた。桜は日本っぽい。はかなく、潔く、諦めよく。典型的日本人の気持にフィットする美学を体現しているようだ。

 僕が抗加齢医学に興味があると知ると、「年相応に枯れることこそ美学、ジタバタしなさんな」というお言葉を必ず誰かからいただく。了解。だけど抗加齢医学は予防医学、転ばぬ先の杖であって、目指すのはバタッと逝く直前まで元気いっぱいでいるというコンディション作りなのである。意味なく長寿ではなく、美しく生きて突然散ってという、まさに桜のような生き方を目指しているんだけどな。

 問題は散るまでをいかに元気でいくかということで、これはトレーニングが必要でほっといてうまくいくわけがない。外来でお会いするイキイキしている方が何もしない人であることはまずない。言わないだけで殆どの方が工夫しているのである。ある部分はまずストイック、昨日書いたキャスリン・ビグロー監督のように。

 ストイックに生きて美しくさっと散る、桜のように生きることが実は抗加齢の実践なのであった。

 

 

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