パリのめぐり逢い

今日はかなり秋っぽかった。

車から澄んだ青空が見える。「男と女:パリのめぐり逢い」というクロード・ルルーシュ監督2大ヒット作のカップリング・サントラCDをかける。フランシス・レイの甘ったるいといえば甘ったるい、しかしまれな美しさの旋律が流れだすと、あまりのマッチングの良さに(景色とか気分とかにさ)「うっうっ」と思わずうなってしまった。

「パリのめぐり逢い」というのは僕が生涯もっとも聴いたサントラなのだが、実は映画自体は見てないんだなぁ。父親が映画を見て感激してその足でサントラ盤を買ってきたのだが、一番聴いていたのは僕だった。「今日貴方は」という、「男と女」でフランス語でバラードとして歌われた曲がロックにアレンジされ英語で歌われているのがすごくお気に入りだった。今聴いてもカッコいい。

イヴ・モンタン、アニー・ジラルド、キャンディス・バーゲンというキャストで(大人なメンバー)、ストーリーもレコードの解説で読んで知ってるが、まあ三角関係ですね。しかし昔のフランスらしい(1968年公開)、節度ある上品なラブ・アフェアーのお話である。

父親は若かりしキャンディス・バーゲンが大好きになったようなのだが、ルルーシュ監督もそうだったんだろうなぁ。役名もキャンディスとそのままです。しかしレコードの解説につけられた映画のシーンを見るに、イブ・モンタンは若い女性と落ち着いた奥様の間で揺れ動く中年男の鏡のような、渋さ爆発のいい男振りで、こっちのほうが気になる。

ルルーシュはまず映画の音楽を聞かせイメージをわかせてから演技指導に入ったというはなしだが(本当かどうかは不明)、こういう音楽にあう男性というのはかなり少ないだろうなぁ、特に現代の日本では、と思う。

仕事熱心だがそれだけではない。話がうまいがしゃべりではない。軽薄でない。教養あり。行動力あり。いざという時の思いきりあり。今までの経験が作る感じのいい顔。感じのいい服。下品でない女性への態度。ちょっと優柔不断。ワルにはなれない・・・映画は見ていないがイメージだけでこんな感じ。

「パリのめぐり逢い」のサントラが似合う男。うーむ、かなり高いハードルである。

こういう感じですね。

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