夏はすぐ来てすぐ終わる

今日往診でお昼に外に出ると、空気が止まって見えた。入道雲と熱い風とヒマワリと、時間が静止していた。おー、夏の盛りだ。

昨日は北海道にいた。金曜日から日曜まで、帯広の然別湖にある旅館で「第3回抗加齢臨床データ報告会」に出ていたのである。

帯広周辺は低温警報が出るくらいでこの季節にしては本当に涼しく、然別湖には霧が立ち込め、僕は長袖のカーディガンをTシャツの上に着ていた。

しかしながら報告会はすごくホットで大変得るものが多く勉強になったのである。

僕のクリニックからホラーK嬢が、「草食系 vol.2」と題した発表を行った。 この前の抗加齢医学会総会では30歳周辺の一見草食系の若い男性に低テストステロン(男性ホルモンです)値を示す人が多いという話をしたのだが、今回例数が増加し、その臨床像を検討したものである。

草食系外見の平均年齢30歳の男子24人中10人が、男性更年期といわれるLOH症候群の定義に当てはまるくらいの低テストステロン値を示し、しかも彼らは加齢の指標であるIGF-1やDHEA-Sなども軒並み低値だったのである!「省エネ男子」「エコ男子」ではないか!また東洋医学的弁証法ではほとんどの人が脾気虚をしめし、これは話題の2D/4Dよりも確かな低テストステロンの指標と言えるのではないか…

といった発表です。なぜ低テストステロンとなるのか?下垂体ホルモンのフィードバックがないからもともとから低いのではないかと我々は推定しているのだが(これは必ずしもそうとは言えないのであるが…)、コーチゾールの値からやはりストレスが関与しているのでは、とか成育歴、運動歴の問題は?とか、ご質問やご提案が相次ぎ、なかなかホットな話題提供となったかなと思っている。勉強になりました。

この会は発起人の敬愛する静岡のT先生がご挨拶でも述べられたように、日常の臨床の中で大変有益ではあるが保険診療の範囲外である抗加齢医学を実践し頑張っている仲間と1年に一度会えることで、勇気、元気が出てくるという大きな意味を持っている。この会でお知り合いになった方々が僕の臨床や研究の方向性に与えた影響は計り知れない。心より感謝する次第です。

来年は僕が幹事を仰せつかった。今まで季節がらリゾート地で開催されることが多かったのだが、来年は大阪です。あの大阪です。リゾートはありません、夕食はタコ焼きです。道頓堀で開催の予定。みなさん期待されてるように「お笑い」モードでいきましょう!

という具合に7月中盤からやたら忙しく、発表した会が2つ、座長2つとなかなか息が抜けなかった。9月にも2つある。

忙しい、忙しいと気持ちが走っている間にも時間は過ぎる。

「夏はすぐ来てすぐ終わる」。この予備校の名コピーがしみる。

あせれ!遊ばなくっちゃ!

霧にけぶる然別湖です

 

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