レディメイド

 長谷部千彩さんの本を2冊立て続けに読む。「有閑マドモワゼル」「レディメイド*はせべ社長のひみつダイアリー」。2冊とも中古で購入し、大半をバスルームで読破。

 

 誰ですか、それ?という人も多かろう。小西康陽氏(ピチカートファイブだよ)のマネージャーであり現夫人(多分まだ)で、レディメイドエンタテイメント代表取締役。ものすごーく美人そう(顔は知らない)、ものすごくおしゃれだが、日記を読む限りチャンバラ映画を愛し、人付き合いがめんどくさそうなオヤジっぽい女性。PCを自分で組み立ててしまうメカマニアというのもすごい。ミスマッチ。

 

 2冊ともすごく面白かった。僕が個人的には今一番文章がうまいと思っている小西康陽氏と共通するのだが、構えてない。小西氏なんて「僕はこれらの文章を金のために書いた」とか「容貌へのコンプレックスが僕を音楽に向かわせた」なんて平気で書く。でも自然体でセンスがいいのだ。この二人のセンスのよさは間違いなく他人に見せるためではなく(他人なんて意識してない、はなから。わかると思うけど)、自分のしたいことだけにフォーカスをきっちり合わせていることから出てくるように思う。医学論文で実にエレガントな実験で魅力的な結論を導き出しているような、すっと鼻筋の通った感じ。参りましたと僕のような過剰な不純物が多い人間は思う。

 

自分の嗜好をつなぎ合わせていくとこのようになった。なぜかなんてそんな説明は出来ない。こうだからこう。潔い。僕は理屈、理論の世界に生きているので(「ああだから、こうなります。だからそうしましょう」)気持ちがいい。

 

僕はもとよりピチカートマニアだが、彼女の作ったレディメイド・エンターテイメントのCDを聴きたくなった。夏木マリさんとかムッシュかまやつ氏とかあり。だいたいレディメイドって既製服ってことですが、この命名からしてやると思わない?

 

.. 彼女が社員を叱る台詞。「30過ぎたらもうおばちゃんでしょ、評価されることは仕事が出来るかどうかだけでしょ、ちょっとぐらい可愛くたって若い娘にはかなわないんだからさ、もうそういう次元のことはあきらめて本気でやってね」

・・・こういうことは言えません。だいたいうちの職場は30代の女子部がエンジンで動いとります。今日も外来が終わってから遅くまで若い身空で数人が頑張っていました。偉い、有難う・・・

 

うーむ。

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