不良ジジイ

 この前ゴルフをした時、面白いパーティに会った。僕たちの前の組だったのだが、おっさん(というか半分爺さん)3人組で、偶然合ったのだろうが全員黒ずくめのウエアである。面白いのに気がついたのは、みんなものすごく勝手なのである。人相はチョイ悪親父で、ある意味かっこいいのであるが。一人はまんま勝新だ。

 打ち終わると次の人が打ち終わるのも待たないでサッサと前へ歩いていく。「おっさん、危ないぞー」と思ったが、誰が最初に打っても同じである。グリーンでも、自分が終わればとっとと歩いていく。大概悪態をついてである。まあ、うまいわけではないのだ。

 失敗するとクラブを放り投げる。またそれを拾いにいくのが愛嬌でもあり寂しい気もするが。途中で雨が降ってきたが、勝新は打つ時傘を必ず放り投げるのでひっくり返るのである。それをまたさすと、たまった雨でぬれると思うが最後まで変えないのである。

 途中の茶店であったが、おっさんたちはココアと温かい蜂蜜レモンとワンカップ大関(勝新)であった。出るとき、ちゃんと野太い声で「お先に」と声をかけて行った。

 後ろから見ているとなかなか楽しめるおっさんたちというか、不良ジジイグループであった。僕は何が言いたいか。外来で沢山の高齢の方とお話しするが、皆さんいい人で、でもひ弱な感じなのね。年をとるということに不安がいっぱいという感じなのです。

 思わず笑ってしまうくらい自分勝手でもいいんじゃない?今まで頑張ってきたんだし。僕も不良ジジイになりたいです。礼儀正しさを保ちつつ超自分勝手なジジイに。

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まっ、こんな感じね

 

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