家族会

 今日日曜は当院の認知症対応型デイサービス「サニーデイサービス」の家族会があった。

 認知症の方を介護しているご家族の心労は大きい。同じような境遇のご家族と知り合い、話し合うだけでも気持ちが軽くなり、また対応を話し合ったりいろいろな知恵を共有することもできる。スタッフはご家族の話を聞くことで、デイサービスにいる時とは違う利用者さんの姿を知ることができる。逆もまた真で、家庭とは違うデイサービスでの様子をご家族も知ることができる(今日もビデオで見てもらった)。認知症の方はプライドもあり、いろいろ取り繕われることも多いのである。

 今までも定期的にやっていたのだが、移転やらいろいろあってしばらく開催していなかった。久々である。13年にわたり通われている97歳のOさんのご家族も来てくださった。

 今はケアプランセンターに属しているが、8年以上にわたりサニーデイに関わり責任者であったI君の司会で始まった。彼は29歳だが本当に落ち着いて立派になった。的を得た言葉。「いいぞ」と僕は思う。彼に限らずスタッフはみんな以前に較べて本当にしっかりしている。安心できるな。

 僕は認知症の理解とケアについて、国際医療福祉大学の竹内教授の理論(大事なのはミズ、メシ、クソ)をベースに少し私見を交えて30分ほどお話しする。そこからご家族からの質問が始まり、だれることなく2時間余りの家族会は終わった。利用者さんのデイでの情景をスライドショウや動画で見ていただいている時は、音楽療法士のNさんがピアノで伴奏をつけてくれ、ちょっとホロっとした。

 こういう機会があるとご家族とスタッフの間にいわゆる顔の見える関係ができてくる。ご家族同士も仲良くなることが多い。こうして認知症の方は多くの絆のネットで守られることになる。ご家族も孤独な介護でなくなるのである。今回来られなかったご家族の方にも是非次回は参加してほしいと思う。そして頑張ってくれたスタッフのみんな、お疲れ様でした。いい日曜日になったよ。

 

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