イカ焼きと青空

 大変暑い。世間はお盆であるが僕の診療所は24時間365日営業であるためせっせと働いている・・・というのは嘘でー、少し休みをずらしたため開けているのである。といっても介護施設、法人本部の諸君は交代で休みを取っているためずぅーとオープンするが。外来のみあと2日で休みに入る。

 往診に自転車で出かける。空が青く雲が白く、そして風が熱気を帯びている。昔知り合いの年配の女性が「この夏の日差しを楽しんで受け止められるのは後何年かなと思うわ。あなたはそんなこと考えてもみないでしょう」と言われたことをなんとなく思い出す。いや、もうすでに受け止められないです。暑いっす。

 街はゴーストタウンである。ぷらぷら自転車をこぎながら僕は本来こんな気楽な形で仕事をするのが希望だったのかなと思う。今でもどこかの島でドクター・コトーよろしく働くのは大いに気が動く。が、すぐ退屈してしまうかもしれんとも思う。いまだ自分がわからん。

 おお!「シスター」が開いているではないか!ここは近所のイカ焼きの名店である。どう見ても昭和のまま、というか終戦の頃のまま時間が止まったような店だがイカ焼きはでっかく(直径30cm)もちもちしてうまい。奥さんが患者さんだったのだが亡くなられ、店は閉まったままだったので心配してたのだ。

 おっちゃんと息子さん(といっても僕と同じくらいの年)は元気だった。顛末をいろいろお話してくださり、テイクアウトにお茶もおまけにつけてくれた。今日の昼は久しぶりにイカ焼きである。しかしどう見ても時間が完全に止まってるな、ここは。今日という日自体がなんとなく時間が静止しているようである。お盆の特性か。過去、昔の人が甦る。後少しでまた慌しく時間がすっ飛んでいく日々になる、といってもしばらくの間、僕はそんな時間とはおさらばだけどね。いや、修行の旅に。つらいです・・・

ikayaki
畳んでいるのででっかさがでてないなぁ

イカ焼きと青空」への1件のフィードバック

  1. ファーストフードな仲間たち

    イカ焼き”ここでは日本料理のイカ焼きを紹介する。”イカ焼き(いかやき いか焼き 烏賊焼とも書く)は、関西発祥で大阪のポピュラーな粉|粉物(こなもん)料理。小麦粉の生地にイカを入れて焼き、甘辛いソースを塗った食べ物。もちもちした腰のある食感で、ふんわりしたお好み焼きやたこ焼きの食感とは、まったく異

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