時間が無い。ほんとに無いんだなぁ、毎日少しずつ宿題がたまっていってる感じです。ずーと無い。全然無い。どうすんのよっ俺っ!続く!!ちゃうって。同じように感じている人は結構多いようだ。患者さんに説明する。1日30分、週に2回でいいから歩きましょうよ。いやー、時間無いし。そうだねー、でも身体の事だから・・・。彼はたぶんやらないだろう。でも考えよう。多忙は怠惰の隠れ蓑です。本当にそれだけのこともする時間はないのか?テレビ見てない?「仕事が忙しくて…」というのはデートを断る典型的言い訳だぞ。
優先順位というのがある。センスオブバランスというのもある。何に重点を置くか?そのまっとうな判断ができるのが古典的な英国紳士の資質といわれている(らしい)。テストになれば小説が読みたくなる典型的非英国紳士的資質の持ち主である僕は自戒の意味もこめて皆さんに言いたい。「身体の手入れに時間を使いましょう!これの優先順位はかなり上だよ。」
幸福の条件を考える。
まじめに考えると案外少ない。愛する人がいること、誰かに愛されていること。これで十分か。でも次くらいに健康であることというのが来てもおかしくないでしょ。身体はメインテナンスフリーじゃない。何もしないでちゃんと動くのが普通というわけじゃないのだ。長距離の長い旅に自家用車で出かけることを考えよう。それなりに車の整備に気を使うでしょう?人生って最長の旅で大切なビークルである身体をおろそかにしてどうする!
提案です。毎日テレビを見る時間を30分減らして身体のために使いましょう。散歩でもいい。軽い筋肉トレーニング。水泳。ヨガ。太極拳。打ちっぱなし。マッサージ。他のことは何も考えず身体に集中する。他にやらなければいけないことがあるのはわかる。でもそれを犠牲にしても得るものは大きいと思うよ。
前にも書いたが今僕はパワーリハビリテーションをやっている。毎日30分。1年半ほど前から両側の股関節、右のアキレス腱の痛み(手術後)でまともに歩けない。誰でもできる歩行を意識してやらないと、とってもみっともない格好になるのだ。積極的に訓練しようと目覚めて半年、わかったことは、①鍼灸はほんとに痛みが消える、しかし効果の持続は数日で、継続しないといけない。②ストレッチは大変有効だ。大層に考えずに、日常のわずかの時間に犬が伸びをするように、こまめに行うのが良し。③パワーリハビリテーションの器械の組み合わせは、発表されているデータが示すように歩行機能の改善にもっとも有効であるように思われる。ストレッチ効果が加わるためか驚くべきことに直後から痛みが消える。伸びをしたときのように気持ちがいい。
ご老人の多くがいろんな場所の痛みを訴える。その主たる原因は使わないからだ。過負荷で無く満遍なく全身を使うこと(それこそがパワーリハビリテーションの本質だが)で必ず痛みは消える。僕は確信している。そしてできればそこまでいかないうちに予防しておこう。他力本願じゃだめ。自分で時間を作って身体のメインテナンスをしよう。結構快感になるって。やらないとわからないよ。