月別アーカイブ: 2013年3月

脳トレより筋トレを

今関心があるのは筋肉です。

筋肉っていうのは軽視されている面がある。筋トレというとマッチョだとか、ボディビルダーとか、ああ見かけ重視ね、と思っているのではないかな?筋肉は大切だぞー。

Archives of Internal Medicineという信頼すべきアメリカの内科雑誌に Resistance Training Promotes Cognitive and Functional Brain Plasticity in Seniors With Probable Mild Cognitive Impairment. (2012;172:666-668)という論文が載っています。MCIという、認知症前駆状態といった脳機能の70-80歳の女性78人を3グループに分け、それぞれ筋トレ、有酸素運動、バランストレーニングを半年やってもらう。バランストレーニング群をコントロールとしています。

結果を言うと筋トレ群において認知機能の改善が見られ、ファンクショナルMRIの画像分析で血流増加も確かめられた。有酸素運動群は運動機能、心肺能力の増強が認められた。

運動頻度は週2回、強度は目標心拍数の70-80%だから、そう低強度ではないですね。筋トレ群でどの程度筋肉量が増えたとかは分かりません。しかし認知機能の改善に筋トレが有酸素運動より有効であったというのは興味深い。

有酸素運動が認知機能に有効という話はいっぱいあります。しかし最近高齢者の体力、認知機能改善に筋肉トレーニングが重要視されている。高齢者においては週4回の有酸素運動、2回の筋トレが(出来るならば)ベストとされています。

細胞内にあるミトコンドリアの劣化が機能低下、老化を起こすのですが、全身のミトコンドリアの85%は筋肉内にある。鍛えるには使うしかない。

また成長ホルモンや男性ホルモンは年齢とともに低下してくるが、筋トレにより分泌増加が起こることも証明されています。この2つのホルモンは精神的にも前向きにさせる効用がある。

有酸素運動をするにも筋肉が必要で、老人は加齢で動けなくなるのではない、動かないから動けなくなるのだ、というのは定説となっています。よくこけるのも大体4頭筋が衰えてくるせい。体力と知力はハンド イン ハンドで、手を携えて良くもなり悪くもなる。筋トレを誤解してはいけません。大体ボディビルダーのように造形的に筋肉を作っているのではなく、トレーニングで鍛えて筋肉を保持しているご老人はみんな大変しっかりしています。そして明るい。

身体を鍛えているからしっかりしているのか、しっかりしているから身体を作ろうとするのか、鶏と卵かもしれないけど、単に歩くだけでなく筋肉トレーニングを加えること、これは中年からでも必須です。外観は中身を往々にして語る。かっこいいシェイプは中身の充実を物語る。男も女も同じ。

これでもやる気にならない?僕は珍しくやる気になってます。

しかしやり過ぎはだめね。

 

 

 

ホット・メニュー!

MIKA BAND を聴いている。SADISTIC MIKA BAND ね。木村カエラが入った再結成じゃなくてオリジナルのやつ。20 SONGS TO 21ST CENTURY 21世紀への20曲というベストアルバム。

驚異! こんなカッコいいの、えーの? 1975年解散だから38年前のジャパニーズロックだけど、何ともイカシてる。まぁバックメンバーも高中正義、小原礼、後藤次利、今井裕、高橋幸宏と、僕ぐらいの年齢で音楽が好きな人ならみんな知っているだろう、もうレジェンドのようなスターばっかりだ。

僕が二十歳くらいにバリバリだったバンドだもんなぁ。どういうわけかその当時、あまり聴いた記憶がない。なんでや?わからん。有名な「タイムマシーンにお願い」「塀までひとっ跳び」は勿論、他の曲もおしゃれでキャッチーで、聴いていて元気が出てくるような明るいパワーに満ちている。

少し前、黒沢明監督の「隠れ砦の3悪人」と川島雄三監督の「幕末太陽伝」を見た。三船敏郎や昔のスターのかっこいいことに驚嘆!した。昔の男前は本当にカッコいいぞ。日本人離れしている、というのが褒め言葉かどうかわからないが、ちまちましていないスケールがある。それでモダンなのだ。SADISTIC MIKA BANDにも同じようなものを感じる。やるぜ!という自信に満ちた大人な感じ。今の日本人ってあおっぽくない?ナイーブだけど頼りない、優しいけどひ弱な感じ。昔というか、右肩上がりに日本が突っ走っていたころは元気だぞ。

MIKA BAND はコミックソングみたいなのもあって、そこも余裕だ。加藤和彦のしゃれっ気満載で、彼のソロアルバムはよく聴いた。今でも彼の音楽は好きだ。

僕の大好きな人、伊丹十三、景山民夫(この2人のエッセイ、「女たちよ」「普通の生活」他、が今の僕を作ったといっても過言ではない)、今野雄二(彼の音楽評論で今の僕の音の好みが形成された)と同じように、加藤氏も不遇の死を遂げた。なんで?わからん。鋭すぎる?彼らのようなセンスなく、野暮に生きる僕としては、彼らの作品を楽しみながらしつこく生きるのみ。 しかし昔の男はカッコいいな。

ひえーーーー。 「ホット・メニュー!」は彼らのサードアルバムのタイトル。

乾いたあなたに and birthday cake in my examination room

クリニックでまた新しいスタディがはじまる。

高齢男性の認知機能を男性ホルモンが改善することができるのか(動物実験では報告がある)、途中経過を今度の抗加齢医学会に演題申し込みをしているが、10人以上の方を対象に今もオンゴーイングでスタディが動いている。今度のやつは学会まで行くかどうかはわからないがなかなか興味あるやつ。

抗加齢医学会の理事である近大奈良病院皮膚科教授の山田先生の発案によりヘルシーパスが開発したもので、某大手化粧品会社も一部協力している。

まだ全面的に言わない方がいいのかな、肌関係です。しっとり、モチモチになるという、今までのデータではかなりの優れもののやつ。

特に乾燥肌でかゆみのある方が対象で、できれば高齢男性のデータがほしいところですが、若い女性でもモニター歓迎です。

乾燥を何とかしたいという方、ぜひご連絡ください。うちのスタッフも参加するし、安全で手間もかかりません。僕も第1号として今日、肌のサンプルを取った(と言ってもテープを貼って剥がすだけ)。使用前ですね。1か月で効果が出るとのことで楽しみです。

 

で、なんやかんや昼休みもなく午後8時過ぎまで診察していて、後片付け、お疲れさんというところで急に診察室が真っ暗となった。

「なんだなんだ、テロか、地震か、強盗か!」と騒いでいたら蝋燭をつけたケーキが登場した。

昨日が僕の誕生日だったのだが、クリニックが休みだったのでスタッフが今晩祝ってくれたのである。おお、なんと優しい。僕はうちのスタッフとなら誰と結婚してもやっていけると思っているが(向こうは絶対お断りだろう)、ますますそう思うなぁ。

診察室で食べるケーキはうまい。この味を知る人は多くないであろう。 ざまーみろ。ふひゃ。

 

Dogum gunun kutlu olsun !

今日は誕生日でした。

お祝いの言葉をくださった皆さん、有難う。

FB だったり携帯だったり、伝える方法が沢山あるのは便利だなと思ったりする。時々批判的なんだけど。

 

で、この1年のテーマは、「年甲斐もなく!いい加減にしなさい!」です。

この1年でどれくらいこの言葉を言われるか、それに勝負をかける。ハッハッ。

 

自分でも楽しみです。

なぜ&か?すべてに理由があるぞ。