月別アーカイブ: 2008年3月

今更かい?

 昨日は恒例の第5回「今更訊けないこんなことミーティング」拡大バージョンを行いました。

 専門外だからちょっとよく分からないのだけど誰に訊いたらいいか判らないという悩みは開業医なら誰でも抱えています。本って一番肝心のちょっとしたコツは書いてないのですね。総合病院で働いているならなんとかなりますが、開業医同士はなかなか難しい。
 
 で友人のN先生と、自分の専門以外の先生に集まっていただいて、みんなで知識を共有するよう変わりばんこで講師になる勉強会を立ち上げました。話を聞いて協力してくれるメーカーもあらわれ、毎回の記録をDVDにして参加者に渡すというなかなか充実した内容であります。

 で、今回は拡大バージョンで、城東区以外の区からも3人ほどのドクターが参加され、講師も感染症で高名な中浜力先生にお願いしました。中浜先生は旭区で開業されているのですが、レジオネラの専門家でそれ以外でも感染症に関しての臨床的な業績ではトップクラスの先生です。多くの学会の評議員をされ、厚生省の研究班にも参加されているという、まあなんというか開業医の鏡ですね。

 「風邪症候群と抗生物質の使い方」という、内科、小児科医なら常に遭遇する難問の解決をお願いしたのですが、非常にためになる講演でした。結論は風邪の80%は抗生物質が必要でなく耐性菌の出現を促すだけであるという、まあ正論ではあるのですが、実際の臨床上どうしていけばいいか、具体的なやり方について多くのヒントをいただきました。こういうのは本とか雑誌に書いてないのですね。

 中浜先生は僕の大学時代の後輩とかなり親しいとか、いろいろ思わぬ話も出、大変有意義でした。プロディースした甲斐があるというものです。
 
 どんな立場でもやる気さえあればかなりのことが出来るという明るい気持ちにもさせていただきました。在野に遺賢多し。励むべしですね。

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こわいっす

 

ボーイズライフ 

 ここ1年半ほど、本当にアルコールを飲まなくなった。此の頃では外でイタ飯を食う時でも、フレンチでも水!である。うおぉぉたぁぁー!である。こういうのって、グルメの方々からは「世の楽しみを知らん無粋なヤツめ」と思われるんだろうなぁ、まあ自分もそうだったからよくわかる。

 でもね、やってみるとこれはそんなに悪くないのだ。むしろ物の味がよく分かる。アルコールとのマリアージュというか、組み合わせの妙も確かに料理の醍醐味ではあるんでしょうが、水だって1種類ではない。ちょっとしたレストランには何種類かミネラルウォーターがおいてあるが、泡のある無しその他、結構違うのでこれも面白いのだ。

 タバコを援護する人はもういないが、アルコールに関しては適量ならむしろいい、というのが通説である。でも本当にそうかな?アルコールに弱い、いわゆる顔の赤くなる人は、アルコール分解産物のアセトアルデヒド(これはシックハウス症候群とかの原因物質ですね)血中濃度が高くなり、高率に癌をひきおこすというのは常識である。

 外来の方を診ていても、アルコールをお止めになったら遥かに健康でいられるのに、という方がゴマンといる。でも難しいんだな。 

 数十年にわたってやってきた寝酒をやめて最初に思ったことは、目覚め感が「おお、高校生のようだ」ということである。突然昔に戻った感じがしたのだ。ボーイズライフ アゲインである。

 もうどんどんボーイズライフの範囲が拡大してくる。このほうが気持ちいいんだからどうしようもないな。考えてみりゃ、これはアンチ・エイジングか。

 タバコを止め、酒を止め、ちゃんと勉強し運動する。風呂にザブンと入りガーと寝る。女の子は見るだけで胸をときめかすだけにとどめる。男友達とつまらん冗談を言ってガハハ!と笑う。

 うーん、ボーイズライフ! 理想だ・・・

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アルコール摂取量と死亡率のクールなグラフ

P.S. Free Tibet !

 

雪かきを誰がするか?

 毎日ろくでもないニュースばっかりだ。いい話はニュースになりにくいから仕方ないとはいえ、なんか情けないぞ、日本も世界も。

 最近仕事の関係があり、朝が早い。8時前に職場につくが、本部の周りの道路を、自主的に掃除している人たちに出会う。

 すぐ近くにある会社の人たちである。年配の方が多いが、箒とちりとりを持ち、黙々と結構長い範囲で道路を掃除してくださる。

 申し訳ない気がして目があった時、「お疲れ様です。いつも有難うございます」と思わず言ってしまう。

 おじさんは「いえいえ・・・おはようございます」と丁寧に返事を返してくださった。何年も続いているのだ。これは出来ないぞ。

 雪かきが必要になった時、誰かがやるさと思う人間と、誰かがやらなあかんから俺がやっとこか、という人間がいる。後者は少ない。しかし必ず少数派はいるし、彼らの存在が世の中を動かしているのだ。

 いろいろな分野で雪かきを自主的にすること。僕の進化。

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人でなくても

P.S. しつこく Free Tibet !

進化

 昨日は院内の年次報告会を開催しました。昨年1年の成果と今年の目標を、各々の部署の管理者が経営状況も含め全スタッフに報告します。Most Valuable Worker:最優秀スタッフと、最優秀部署の表彰も行います。

 昨年最も頑張った部署はパワーデイサービス②が獲得しました。デイケアからリハビリを重視したデイサービスへと転換したのですが、定員やスタッフの変動など、まさに大激動でした。その苦しい時期を乗り越えて右肩上がりの成長を示したのは部長、主任も含め全スタッフの努力が実ったものであり本当に賞賛に値すると思います。

 MVWはそのパワーデイサービス②と訪問看護から1人ずつ選ばれました。また特別賞として地道で確実に優れた仕事を続けてくれたスタッフが2人、診療所デイサービスとパワーデイサービス②から選ばれました。全員、疑問の余地のない当然の受賞であります。

 昨年最優秀部署とMVWをとったパワーデイサービス①は、実績報告をみると依然全部署の中で最も効率よく安定した成績を示していました。

 すべての部署が本当によく頑張ったなぁと思います。心から感謝。

 本年度の目標として、法人としては「進化」という言葉を選びました。毎日が繰り返しにならないで、少しでも新しいことにトライしていこう、そしてそれをちゃんと形に残していこうということです。彼らはきっとやってくれると思います。

 僕も進化します。具体的にプランがあるのですが今は秘密。ちゃんと形に示したいと思います。

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P.S. ここでは関係ないのですが言っときたい Free Tibet !

2000トンの雨を聴きながら

 雨が降っている。豪雨。夜、車で走っていて何の気なしに山下達郎をかけた。何曲目かで「2000トンの雨」がかかった。

 だめだ・・・ぴったりすぎる・・・(泣)

 
 山下達郎と同時代に生きられるのは幸福である。それはユーミンでもそうだし、サザンでもそうだし、佐野元春でもCharでもそうなんですけど、タツローは階段のステップ半分違う気がする。

 彼の音楽が示すものは「飛び切り幸せな夏の時間」である。僕にとって。  明るい日差しであり、甘く透きとおった風の匂いであり、ベタベタしていない人間関係である。独身のカッコいい青年の夏の生活という感じがするのである。

 彼の声をはじめて聴いたのは「シュガーベイブ」である。CDを今聴いても本当にチャーミングだ。大貫妙子も素晴らしい。腐るほど聴いて、そして満を持して登場したソロアルバム「サーカスタウン」には完全にやられた。今でも最も好きなタツローのアルバムかもしれない。

 乾いていて切なくて、限りなく明るかった。こんな生活を求めていたのである。夢の生活ーだけど時々実在するーを歌っていたのだな。

 彼も年をとる。だけど本質は変わっていない。彼の声を聴くとジメジメうっとおしく生きるのはもったいないよ、もっと楽しくいけるよ、きっと、と話しかけられているようだ。

 60歳、70歳の彼の歌を聴きたい。きっと変わらないだろう。僕も変わらず胸をときめかせていられるように生きたいものだと思う。

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これでんがな!

夏のチャレンジ

 僕は診察の時、白衣を着ない。

 白衣は自分が思っているより威圧的だと思ったのは、僕自身がちょっとした事で病院を受診した時。権威を感じさせるがフレンドリーに話すのは難しいだろうと感じた。

 で、子供さんも僕の患者さんには沢山いるので、きっと怖いかなと思って止めた。白衣自体は結構不潔だったりするし。予防注射のとき、子供たちはあまり泣かない。注射のちょっとしたテクニックもあるのだが、白衣じゃないことも少しは影響しているかなと思う。

 白衣を止めた時、最初はネクタイをしていた。やがてポロシャツになり、ズボンもチノパンになり、時にはジーンズにいたった。

 新患さんも別に変な顔もしないし(してはいけないと思っているのかも知れぬ)、全然自然だ。案外白衣じゃない人も多いのかな、と今思った。

 時に研究会があり出かける必要があるときはネクタイを締める。

 いつもの患者さん。
 「おっ、今日どないしたん、スーツなんか着て(着てない、ネクタイだけ)」
 「この後ちょっと用事があって。変ですか?」
 「(無視)この前の薬ね・・・」
 「・・・です。ところでやっぱりネクタイしてた方がいい?(リサーチです)」
 「(無視)昨日ちょっと食いすぎて・・・」
 「・・・です。(しつこく)ネクタイの方がいいかなぁ」
 
 「・・・ふつーのサラリーマンに見えるで!」

 
 で、ベースはやはりポロシャツとジーンズになりました。分相応。

 この夏はサングラスと海パンに挑戦したい。

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これはどう?

 

 

 

ガキデカベイビィ

 俺の夢は平凡だぜ!ちぇっ!とブログで書いたせいか、夢の神様が少しは面白いのを見せてあげようと細工をしてくれたらしい。ここしばらくは割りとユニークな夢を見ています。

 ここはありそうでなさそな南のリゾート地。島だね。一杯果物を路上のマーケットで売っています。いい感じです。そこのいい感じの掘っ立て小屋のようなレストランで僕は相談を受けています。ここで学会が開かれているのですが、抗加齢医学会の中心人物の一人である某教授が恋人と来られているらしい。それはまずいので「君、何とかしてくれよ」(何で私が…と思いながらも考える私)。

 ぼくは教授にお話をしています。彼は当初気分を害したようでしたが、「わかった、どうすればいいの?」「ここを離れましょう」

 と言っていると、ガキデカ(知ってる?)みたいな笑える顔をした裸の男の子(赤ん坊のようにも見える)が踊りながら入ってきて、どうも彼について行くらしい。教授と恋人(顔はわからない)、僕の3人は踊るガキデカベイビィについて歩いていると、お付の様な原住民の男の人や白人の人(みんなスイムパンツです)がぞろぞろと一緒に加わってきて、行列になっています。

 前方は深いグリーンの海です。少し遠くに島が浮かんでいます。「あそこに行くのか…」と思っていると、ガキデカベイビィは海に入り泳ぎだします。すると周りの男たちは全員走り出し、海に飛び込んでいきます。海は本当に綺麗です。波が立ち、「サーフィン出来そうだ」と思っていると、数人は波乗りを始めました。Woo!なんて素敵な景色なんだろう、と思っていると目が覚めた。

「何を言いたいのかね?」
「いや、別に。見た夢をありのまま。あんまり印象的だったので。」

 分析すると何か出ますかね?

 註)判ってると思うけどこの中に事実は全くないです。

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ご参考までに

 

リアル悪夢

 僕は悪夢を見ない。非常に平凡な夢ばかりで、実生活か夢か、取替えっこしても判らないんじゃないかと思うくらいだ。

 知り合いにかなりサスペンスでダークな夢を頻繁に見る人がいて、夢は記憶の整理のためという説が最近有力であるが、そう考えれば非常にドラマティックな人生を送っている人なのでしょうね。

 一時夢を見るのが楽しくて、今晩はどんな夢を見るのかなーとニコニコしながら眠りにつく時期があった。考えてみれば確かにそれは実生活でもビッグ・ファンな時期であったなぁー。そういう時期もあったのだよ。やはり実生活の反映か。最近は夢よりも実生活の方が悪夢度が高いのですが・・・

 2日ほど前より嘔吐下痢が強く、またウイルスにやられたかと思いながらも、就業29年間、ずる休みはあっても病欠は無いという記録は伸ばさなくてはならないと、かなりしんどいが(表面には全く出さず)外来をする。

 やっと終わりかけた・・・と思うと、電話が入り新患の方が来られる。終わった!ユウレカ!と思うと気分の悪くなった方が駆け込んで来られる。

 終わった・・・お腹痛い・・・と思っていると往診が朝に3件入ったのであった(泣)。何とか済ませ、フラフラと自転車で診療所に向かう。あと少しでこの世で最高の悦楽、昼寝が・・・と思うと患者さんとすれ違う。

 「こんちわー!」元気よく挨拶すると「せんせー!」と追ってこられる。「相談が」・・・(泣)。5分ほど医療相談をし、わき目も振らず急ぐと、この前亡くなられた方のご家族とすれ違う。思わず止まりお話をする(泣)。診療所に着き鞄を放り投げて本部に急ごうとすると「急いで電話が欲しいとのことです」と某医師より連絡あったとのこと(泣)。声は笑って顔では泣いて電話を終了。

 本部の建物にたどり着くと、患者さんのご家族が出てこられるのに会う。「先生、主人が・・・」(泣)。這いながら階段を上り、後ドアまで5mと思っているとスタッフが突然前に現れる。「ちょっと問題が・・・」

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こんなのよりずっと…

 

 

 

老年学に学ぶ!

 「老年学に学ぶ」(角川学芸出版)という本を読みました。山本思外里という方(今年79歳)が書かれておられるのですが、ご自分が楽しく有意義に老後を過ごすために古今東西のそれ関係の本を多量にお読みになり、引用しながらご自分の意見を述べられているものです。僕も職業柄同じような傾向の本をよく読んでおり、重なるところも結構あって(しかし彼の量は圧倒的です)、自分自身の整理のうえでも有用でした。

 健康寿命というのがあって、これは日常生活を健康におくれる最長年齢のことであり、普通の寿命との差が、いわゆる寝たきりとか、病的な状態で過ごしている時間ということになります。健康寿命も日本人は男女とも世界で最長です。日本のお年寄りは実はかなりお元気である。しかしなぜ高齢というとあんなに悲観的な論調が多いのか。どうも変だな。

 日本で高齢者関係の本を書いているのは医療関係者、特に医者が多い。医者が普段接しているのは基本的に病気をお持ちになっているご老人であり、研究範囲も病的状態である。それが一つの原因ではないかと思います。

 この本の基本的なトーンは「年をとれば病み衰えて役立たずになり、社会的な厄介者になるという老いの神話を打ち砕き、素晴らしい人生の秋である老年期を愉しもう」というものですが、多くの信頼できる文献(海外のものが多い)を挙げられてかなりの説得力があります。筆者の山本さんもかなり前向きな方だろうと想像できます。

 昔の日本人で「養生訓」で有名な貝原益軒が紹介されていますが、なんかめちゃモダンで、その考え方、生き方たるや今のアンチ・エイジング・メディスンそのままです。いや、勉強になりました。ウジウジしててもしゃあないよ。

 こういう元気が出る本(しかも根拠無い元気でなく裏付けのある)はいいなぁ。今日はばっちり春っぽく、今年初めてオープンにしました。季節も元気出せ!と言っているようです。季節にふさわしくウキウキで生きましょう。

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いい季節はいいなぁ

 

誕生日でござる!

今日は僕の誕生日でした。

特に感慨も無いのが年とったなーという気になる。

何人かの方にhappy birthday を言っていただきました。心より有難う。

今日は入試の発表のところが多く、僕の周りでも何人か悲喜こもごもの風景が見られた。

合格した人に…「おめでとう!実力だね!」

残念だった人に…「勝負は時の運でござるよ!」

そして僕に…「まだまだひよっこ。やることは多いよ!」

Such a long bumpy road to love ♪♪でござる!

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本部でいただいたケーキ。でっかいろうそくが5本、小さいのが3本♪有難う御座います。