昨日は恒例の第5回「今更訊けないこんなことミーティング」拡大バージョンを行いました。
専門外だからちょっとよく分からないのだけど誰に訊いたらいいか判らないという悩みは開業医なら誰でも抱えています。本って一番肝心のちょっとしたコツは書いてないのですね。総合病院で働いているならなんとかなりますが、開業医同士はなかなか難しい。
で友人のN先生と、自分の専門以外の先生に集まっていただいて、みんなで知識を共有するよう変わりばんこで講師になる勉強会を立ち上げました。話を聞いて協力してくれるメーカーもあらわれ、毎回の記録をDVDにして参加者に渡すというなかなか充実した内容であります。
で、今回は拡大バージョンで、城東区以外の区からも3人ほどのドクターが参加され、講師も感染症で高名な中浜力先生にお願いしました。中浜先生は旭区で開業されているのですが、レジオネラの専門家でそれ以外でも感染症に関しての臨床的な業績ではトップクラスの先生です。多くの学会の評議員をされ、厚生省の研究班にも参加されているという、まあなんというか開業医の鏡ですね。
「風邪症候群と抗生物質の使い方」という、内科、小児科医なら常に遭遇する難問の解決をお願いしたのですが、非常にためになる講演でした。結論は風邪の80%は抗生物質が必要でなく耐性菌の出現を促すだけであるという、まあ正論ではあるのですが、実際の臨床上どうしていけばいいか、具体的なやり方について多くのヒントをいただきました。こういうのは本とか雑誌に書いてないのですね。
中浜先生は僕の大学時代の後輩とかなり親しいとか、いろいろ思わぬ話も出、大変有意義でした。プロディースした甲斐があるというものです。
どんな立場でもやる気さえあればかなりのことが出来るという明るい気持ちにもさせていただきました。在野に遺賢多し。励むべしですね。