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楽しい入院 リハビリ編

IMG_1624リハビリは快調です。主治医が、突っ込んでいいかちょっと迷いました、というお見舞いでいただいた写真のT shirt を着てからよりペースが上がりました。

術後2日目からリハビリ室に行って評価を受け、そこから順調にステップアップして今日で術後8日目ですが、松葉杖も卒業して一本杖で階段も含めどこに行ってもOK、あっ、院外はやめてくださいね、というレベルです。

僕は幸いなことに痛みが全然なく、術前のことを考えたらホントに楽。みんな普段の生活で動くのがこんなに楽なんだったらなんで文句なんか出るんだよ、考えられねぇ!って感じです。背筋が伸びて、足も長くなったので大きくなったと言われます。

しかし調子に乗るのはやめておこう、好事魔多し。

リハビリ、食べる、すぐ寝る、の繰り返しで、退屈するかと思いきや快楽です。

社会復帰、難しそうやねぇ・・・・・。再開初日から在宅往診入ってるって?嘘やろ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

楽しい入院 術後編

最初に今回の熊本地震で被災された方、現在も余震に苦しまれている方々に、心から応援を申し上げます。何とか耐え忍び、新しい未来を創っていきましょう。

 

で、僕自身はというと、今日は人工股関節置換術後5日目ですが、松葉杖でスタスタを歩いて、さっきもカフェまでコーヒーを買いに行きました。

 

驚異的な回復力ではないか。せっかくお見舞いに来られた方も拍子抜けである。勿論素晴らしく上手に手術をやっていただいたことが一番の理由だが、同日手術の方の状況を鑑みるに僕の体力もなかなか捨てたものではなさそうである。

 

手術が終わりリカバリールームから病棟へ帰るとき、看護師さんから「ご気分はどうですか?」と尋ねられた時は空腹感しか頭になく、「お腹がとてもすいています」と答えたら「こんな元気な人見たことないわ!」と爆笑された時から予想された結果であった。

 

手術当日の晩は全く体を動かせなかったこと、反応熱がバンバン出たことなど、しんどかったなぁ、ありゃー、というのは勿論あるが、なぁーに喉元過ぎれば熱さ忘れるというレベルでございますよ。

 

今まで僕は病気らしい病気はしたことがなく、2日以上にわたる入院は人生初めての経験で、する方からされる方に立場が変わるといろいろ勉強になる。

 

人の体に触るのには非常にソフトタッチでなくてはならない(元気のいい男前の整形外科研修医諸君のタッチの荒いこと、乱暴者である)。入院患者といえども一人前の社会人であるのでプライバシーとかの配慮は大いに必要、特にトイレ関係は細心の注意がいる(わかるけど機械的になりやすいのだな、これが)。慣れてマニュアル化されていることも実はまだまだ改善の余地があるのでは(これは医学的なことに限らず)、等々。

 

僕自身のことに関しては忙しい看護師さんの手間を取らせないように行動する大人の患者なので快適な関係が築け満足しています(と思ってるのはこっちだけかもしれない)。やっぱり深夜帯の看護師さんはナースコールが本当に鳴りっぱなしで気の毒というか、大変で本当に尊敬する。

 

で、目下のところ声を大にして力説したいのは、世の中年以降の男女よ、ぜっーーたい筋トレをしといたほうがいいぞ、ということである。

 

術後の経過もそうだが、検査とか入院生活は結構自分で体を動かさなくてはならないことも多く(関節とかちょっとのことだけど)、これは筋力の少ない状態だとかなり苦痛なんじゃなかろうかという事態にたびたび遭遇した。僕は手術に至るまでに2年ほどちゃんと筋トレをした時期があって、これがかなり助けになっている(アスリートが手術をしても再起できてるのはやはりもともと持ってる資源が違うからだ、というのがよく分かった)。何もしないですぐ手術をしたとしたら苦しまないでスマートだったかもしれないけど、筋トレという人生にとって非常に大事なソリューションを知らないまま過ぎたのではと思うと、やっぱり今でよかったと思うのである。

 

筋トレに関してはこのブログでも再々書いているが、自己流のチョコチョコした奴は駄目である。ちゃんと物の分かったトレーナーについて、栄養管理も含めて、である。そうしないとちゃんとした筋肉なんてまずつかない。

 

そして筋トレの恐ろしいところは最も強力なのはメンタルに効く!!というところなのである。これもやってみなくちゃ分からないな。

 

で筋トレの重要性について認識を強くしたので、退院してからトレーナーのTちゃんと工夫しながら継続していくことになる。楽しみだなぁ。

 

しかしその前に、こんな安楽な生活をしていて(少し運動をし、ご飯を食べて音楽を聴きながら本を読むという繰り返し)社会復帰できるのでしょうか?ちょっと無理な気が・・・。

 

 

 

 

 

 

楽しい入院 手術前日編

ついに入院した。明日手術。午前中に部屋に入り説明を受け、寝るまで特にやることも無い午後2時。ソウル系の甘ったるい音楽を聴き、キンドルにダウンロードしておいた70冊以上の本をどれから読むかとぼんやり考える昼下がり。  ひょっとして天国?  なわけない。

嵐の前の静けさね、きっと。

術後2日目からリハビリが始まる。最初の1週間は痛いです、と術者からくぎを刺される。あー、そうでしょうねー、想像するだけで吐き気がするんですけど。

人工股関節を入れた方の足は4cmくらい長くなったような感じがしばらくします、左右差がすごくあると感じるのでこけないように気を付けて。 ハーイ。

ふーーん、術後どうなるか、だんだん楽しみになってきた。手術経験者の弁によると「片方で10年、両方替えると20年若返ります!」とのこと。いいじゃないかー、40台になるとするとやることをいっぱい考えなあかんな。ウキウキ。

病気を治療するのではなく、能力を上げるための改造と考えると気持ちが上がる。両側替えるともうサイボーグ。しゃべり方も機械っぽく抑揚のない、感情を感じさせないやつでいくかな、氷のように冷たい無慈悲なおっさんというのはどうでしょうか。

ま、お楽しみということで。次回は全く手術は楽ちんでしたと書きたいと思います、希望的観測ですが。

 

 

 

 

 

楽しい入院 準備編

ついに股関節の手術をすることになった。今まで入院したのはアキレス腱を切断した時の1日だけで、3週間の長期入院は初めての経験。前からいつかやらなダメねーと思っていたのだが、人工股関節の耐久性とプライベート、オフィシャルに問題無いかを考えて今が最適と判断したのであった。

痛いのはイヤっス。まるで子供だが、最近の術後コントロールの進歩を期待し、それにどう考えてもお産よりはマシだろうと思う。そう思うと女性は偉大である。俺にはとても務まらない。

手術の10日ほど前に検査入院がある。輸血の為の自己血を取ったりするので実は今日その為に入院した。明日朝には退院です (注:ブログにアップしたのは3日後です)。

病棟の雰囲気は僕が勤務医だった頃と何処も変わんないな。しかし働いていると余り意識しないけど、どこでも病院は暗い!これは良くない。楽しく明るい雰囲気は決して患者さんの気持ちを無視しているわけではなく、むしろ救う。僕のクリニックはあまり医療機関らしくない設えになっているけど、もっとそれを進めた方がいいなと経営者は考える。

ベッドに案内され着替える。Addidas の黒にゴールド3本ラインのシャカパン、New Balance のグレーのTシャツである。どこでワークアウト?バリバリの病人です・・・。色々動くのに杖を使う。普段は使用しないが術後はしばらく使うようなので、ちょっと前から練習している。メチャ楽。歩くスピードが速いし背筋が伸びて視点が上がる。普段思ってるより猫背になってるな、絶対。イカン、イカン。杖は母親のお古だが、魔法使いのように蛇がトグロを巻いて金色のスカルが先端についてるやつが欲しい。片目の黒のアイパッチもあった方がいいな。

昼食が出る。主菜1、副菜2で白米も思ったより多い。僕は普段殆ど白米を食べないのだが、全部美味しくいただく。添えてあったメモには御飯:特大とあった。これでか。・・・・本格的な入院に備えて必要なものをノートに書くことにしているが、何となくオヤツと書き込む。

看護師さんは優しく可愛い。医療関係者の考えてることはわかるので、僕はメチャクチャいい患者さんである。礼儀正しく、手間を取らないように自分で何でもして、上品なジョークを言う。で普段経験しないような世話の焼かれ方をし、自由時間はたっぷりある(だいたいこれもベッドに寝っころがって、お気楽にiPhoneで書いているのだ)。

天国ではないか、ここは、ひょっとして。

(10日後に訪れる過酷な運命を彼はまだ知る由もなかった、と続くんだろうなぁ、多分)

P.S. 実はもう飽きて、翌朝退院して車でクリニックに向かいながら街の景色を見ていると、「シャバに帰ってこれてよかった―」としみじみした。3週間入院だと廃人は間違いないかも。