「ドリーミング村上春樹」(原題はDreaming MURAKAMI)を見てきました。仕事休みの木曜日、朝10時10分からの上映にシネリーブル神戸へ焦って行く。上の写真は上映前の客席ですが、結局最後まで僕ともう一人の御夫人だけが観客でした。 おーい、今日が上映最終日だぜー、ま、時間が時間とはいえ神戸も文化果てる地か!?大阪がそうなのは知ってるけど。
予想通り素晴らしい映画でした。村上春樹氏のほとんどの著作を日本語から訳しているデンマーク人女性メッテ・ホルムさんのドキュメンタリーですが、単なるドキュメンタリーでなく村上氏の世界が表現されているような。カエル君が案内役を務め、芦屋の夜空に月が二つ浮かぶ。
雑感 ①翻訳がいかに緻密におこなわれているか!各国の村上氏の翻訳者が集まって雑談がてら意見を交換するところも素敵だが、メッテさんの1語1句ないがしろにしない仕事熱心さに胸を突かれる。心して読みましょう。
②北欧はどうも退屈なところのような気がすると思ってたけど、住人の感じ、居住環境とか見ていると、人間が住むのは本来こういう誠実なところではないかと感じた。
③村上春樹氏のテーマは、どんな人間も本来持っている邪悪性にいかに対抗していくかということだろうか。
④人種が違っても人間は同じ。外国の人も単に住むところが違うだけで、北欧に住んでいても北海道に住んでいる人と同じような気持ちで接すればいいんじゃない?
⑤メッテさんが村上氏の故郷芦屋周辺を旅するが、知ってるところがいっぱい出てきて親近感を感じるなぁ。素敵なバーが出てくるが、映画の後でここはハルキストの聖地と知る。
⑥村上氏を再読すると以前とは違う印象を持ちそうな気がする。僕たちの春樹氏でなくインターナショナルな春樹氏として。そんなこと前からわかってるけど、明らかな映像として示されると少し違う。
ということでこれからの予想。
①春樹氏の著作の読み直しが始まり、まだ読んでいない「騎士団長殺し」もすぐ買う。
②シネリーブルに入り浸る。予告編はどれもとても面白そうでした。考えてみれば僕は10代のころにその年の映画BEST100(そういうのが新聞にも載っていた)の8割を見ていたシネマ中毒であった。忘れてたわ。
本といえば小説より仕事関係、映画よりyou tubeでライブを見る、という生活とは
・・・オサラバじゃ!!