月別アーカイブ: 2014年6月

これが答えだ!

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ある会で発表することになっていて、そのためパワーポイントを作成していた。上手に年齢を重ねるコツは適度な運動、適切な食事と他者とのコミュニケーション、社会性を保つことである・・・と。抗加齢医学会のHPにもこう書いてあるが、そんなことは誰でもわかってるで、おっちゃん。

大体適切、適度とはなんであろうか?どの程度のことをいうのか?いうなれば全てにおいてそれが核心である。対象により変わってくるだろうが、とりあえず大まかな基準はないのかな、と考える。

しんどくない程度、苦痛と思わない程度、というのが妥当なところでしょうか。東洋の知恵である「中庸」が多くの場合正解であるというのは、いろんなシチュエーションで年齢を重ねるほどわかってくる。過度、やりすぎはいけません。

というのも判ってるけど、でもそれでいいのかな。

ホルミシス効果というのがある。「体に有害とされるストレスも適量であればむしろストレス対応性を高める」ということである。ここでも適量というのが出てくるが、ちょっと違うのは、ストレス、しんどいこと、負担になることをやり過ぎない程度にやった方が強くなる、楽なだけじゃダメというところだ。しんどくない程度、苦痛と思わない程度だけでいくとトラブルはないが進歩は望めない。現状維持は可能だがバージョンアップはできない。

それは寂しいだろ?

やり過ぎまでいかなくても、ここよりいくとかなりしんどいか、つらいか、といううところまでやる。いた(痛)楽しい、くる(苦)楽しいレベル。これを続けていると知らぬ間に階段を上がることになる。

それだけじゃなくてやりすぎも必ずしも悪いことじゃないと思う。納得できればね。仕事で無理しても、その分成果が出れば快感だろう?付き合いにしたって明日があるからと早めに切り上げるのより、興がのればぐっと夜更かししても得るものが多かったりする。ここでやめるか?というときに、立ち止まって心の中のリトル池岡に訊いてみる、「続けたほうが俺にとっていい?」「ゴー!」とでればつらくてもしんどくても躊躇なく前進。その方がきっとトータルに自分にとっていいよ。

で、今まで健康の秘訣は?と問われれば、「中庸です」と孔子のようなことを言っていたが変更することにする。

・・・「無理することです」。   これが答えだ!

 

 

 

 

ワンオク

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大阪であった第13回抗加齢医学会総会が終了した。当院から2演題を発表して収穫があったし、シンポジムでも得るところ大であった。尊敬している先生方との会食も楽しかった。いい週末であったと言えよう。

でも今は違うことを書こう。

その前の週、ある会があって僕は開始時間を間違い、すっぽり2時間強の時間があいた。どうしようかいね・・・で、久しぶりに映画でも見ようと思い立った。iPhoneで映画館を調べると、「Fool Cool Rock!」というのが目に付いた。「ロックね・・・、うん?監督が中野裕之じゃないか!」

中野裕之氏は、花火を素材に映像を加工してGood Musicをつけた、すごくカッコのいいレーザーディスク(こういうのがありましたねぇ・・・)のディレクターで初めて名前を覚えた。20年以上前だな。それからいくつか映画の監督をしていたが見てない。ほぼ僕と同世代で、何か彼のセンスには信頼感があった。

One OK Band (略称ワンオク)という日本の若いロックバンドのツアーを記録したものらしい。フィクションじゃないというのがこれは当たりだなという確信に変わり、劇場に向かった。「インディーズバンドかな?」

小さな映写場は3分の1くらいの入り。ロックっぽい服装の若者(セーラー服の女子高生も)がほとんどで8割は女性。40代以上は皆無に思える。まっ、いいじゃないの。

で始まったわけだが・・・・最初のワンシーン、最初の一声で・・・・「これはすげえんじゃない!」

声がロック、動きがロック、本物です。ヨーロッパツアーと韓国やインドネシア、台湾などのアジアツアーの記録映画だけど、ものすごい人気!歌詞が日本語であろうがノリは一緒で、「日本語が分かるひと―?」という日本語の問いかけに一杯手が挙がって「はーーーい!」と大声で会場がゆれるなんぞ(パリだよ、ベルリンだよ、日本のオーディエンスじゃないんだよ)感動もんだよ。ヒジャブをかぶったイスラム女性のスカーフにOne OK Band と染め抜かれているなんぞ、なにかサッカー日本代表のゴールを見ているようだ。

いいバンドの特徴で4人のキャラが立っている。最初はボーカル(タカ君、ロックアピアランス、気が強い、なんと歌手の森進一さんの息子だった)のワンマンバンドかと思いきや、ギターのトオル君(クール、ハンサム、リーダー)、ベースのリョウタ君(にぎやかし役、大阪弁だし大阪っぽい)、ドラムのトモヤ君(最年長ながらいじられ役、すごく性格良さそう)となかなかの面子。音的にはドラムスが特に印象に残った。カッコいい音。

僕は全く知らなかったんだけど、訊いてみると20代の女性はほとんど知っていた。メジャーじゃないの。彼らの出所が全くのインディーズバンドかどうかは知らないが、音はプロダクションに売れ線で作られたようなものじゃない、日本の男の子のロックだ。

この夏は初の野外で横浜アリーナでやるらしい。ロック3巨峰を一緒に制覇したR作君、行く?