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コウノメソッド

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あぁ、日々がぶっ飛んでいく! もう1月も25日である。仕事やなんやかんやに追いまくられていたのだよ。しかし悪くない。忙しいうちが花だろうぜ、きっと。

このところ患者さんに認知症の方が増えてきている。これは昨年コウノメッソドの実践医となったせいだ。コウノメソッドというのは名古屋フォレストクリニックの河野和彦先生が打ち立てられた認知症の診断、治療方法で、専門医でなくても臨床に応用することができる。

認知症の治療は難しい。今まで外来でなぜうまくいかないのか、治るというのがそもそも無理なのか、デイサービス利用ですごく改善される方がいるのは認知症でないのか etc、なにかとフラストレーションの多い領域であった。そんな時コウノメソッドの存在を知り、勉強させていただいてその効力に驚いたのである。

魔術ではない。特徴は、保険適応のある認知症治療薬の使用量や選択を彼の経験からはっきり示してくれたこと(治療が失敗するのは殆どが過量なため)、介護者が困る周辺症状(幻覚や易怒、アパシーなど)を正すことを最優先においていること、顧みられていなかった古い薬剤やサプリメントも積極的に使用すること、などであろうか。 当たり前じゃないと思うかもしれないが、これらのことを痒いところに手が届くがごとくすっきりと教えてくれるものはなかった。

医療者よりも実際に困っている介護者の間で名が知られているのも、その治療法がいかに家族を含めた介護者を助けているかという証拠だろう。僕はクリニックのHPでもコウノメソッドのことを記載していないが、河野先生の本やHPから捜されて受診される方が増えている。

認知症の方が来るとワクワクする(申し訳ないが)。とても興味があるし面白いのだ。少なくともご家族の負担を取る程度の改善は半分以上の症例で出来ている気がする。著効例の経験も少しずつ増えてきた。外来の時間がかかるのは少しつらいがしかたなかろ。

これからの僕の臨床のテーマは「認知症」と「サルコペニア」だと思っている。この2つは大いに関係があるし、僕の抗加齢医学のメインテーマである「男性ホルモン」と「運動」にも大いに関係があるのだ。

まぁ、これが1年の初めの宣言といたします。