月別アーカイブ: 2016年3月

臨終はビーチボーイズと

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好き嫌いは年を経てもあまり変わらず、むかし好きだった音楽は変わらず好きで、それほど好きでなかったミュージシャンをいい歳になって激愛するようになることはあまりない。ところが僕には10代20代にはあまりピンとこなかったけど今はめっちゃええやん!というロックグループが一つある。

それはビーチボーイズ。

いつ頃からかわからないが、ズンダッダズンダッダというお気楽なイントロのカリフォルニアガールを聴くと思わず笑みがこぼれるようになった。山下達郎の影響?

で、そのラブなビーチボーイズが大阪に来るというではないか!中学からのロック友達であるラブ作君が「お前好きやねんやろ、いこか?」ということでかなり前にチケットを取ってくれていて、昨晩ビルボードに行ってきた。

このセリフからも判るように彼はあまり好きでない、というかあまり聴く機会が無かったというべきであろうか。我々がティーンエイジャーの頃は何というかサーフィン?何それ?という感じだったからなぁ、生活の実感に全然リアルでなかったと云えよう。じゃあ今は実感あるのか?と云われるとそりゃ全然無いわけであるが、今までの経験の中にもろサーフィンじゃなくても、その周辺のサニーな感じというか、海とか可愛い女の子とかいうメローな記憶がそれなりに積み重なっており、彼らのサウンドは若々しいそれら、楽しさを惹起するのである。

ビルボードはめっちゃ満員でした。老若男女、始まる前から期待感が充満していて、彼らがあらわれて1曲目のイントロから30曲近くやった最後までネバー・ア・ダルモーメント。年老いて太ったおっさんになっていても、愛嬌満タンで(マイク・ラブ、ブルース・ジョンソンは阪神タイガースのユニフォームをひっかけて登場!)、できればああいうジジイになりたいと思う。声は若々しく、若いメンバーを入れていてもサウンドはビーチボーイズそのまま。

ラブ作君の感想、「最初から最後まで楽しかったコンサートって、今までポールとストーンズやなと思ってたけどこれも入るな!」というのがすべてを物語る。

村上春樹の若い時のエッセイで、死ぬときは陽のサンサンと降り注ぐ浜辺でビールを飲んでいて急に胸がぐっと苦しくなり、遠ざかる意識の中で遠くビーチボーイズが聴こえるというシチュエーションが望ましいというのがあったけど、同意する。

ゴッドファーザーの、花の咲く野原で孫と遊んでいて、その最中に椅子に座りながら急に眠るように絶命するというのも捨てがたいが、いずれにしろアウトドアだな。そしてBGMはビーチボーイズに決まりです。

認知症カフェ、始動!

IMG_6552先週の土曜日に認知症カフェの第1回会合をおこなった。認知症カフェというのは認知症の方やその家族、介護・医療の専門家、地域住民が集い、交流や情報交換を行うカフェのことだ。 最近では、国家戦略(新オレンジプラン)でその普及が推進されている。

デイサービスの利用者さんのご家族を対象に家族会を定期的に開くと、何を皆さんが望まれているかということが分かってくる。認知症の家族を世話することがいかに大変か、同じ経験をしている方々と思いきり話し合いたい、またちょっとした疑問点などを経験のある方に訊ねたい、といったようなことだ。

孤軍奮闘で頑張るご家族および認知症、もしくはその予備軍として悩まれている方の心のうちを吐き出す場があればいいと思っていた。そんな時、認知症カフェという取り組みがあることを知り、ぜひうちの法人でやってみようとTケアマネ、M事務長が中心となって動いてくれたのである。

第1回はまず勉強会ということで、城東区、旭区、生野区から認知症介護のプロであるケアマネや施設の長、地域包括支援センターや区役所の関係者など約20名から貴重な意見をお聞きした。旭区で自主的に認知症カフェをされているSさん、認知症治療のコウノメソッド第1人者であるS先生のレクチャーもあり、次回からどのような形でスタートするか、大いにイメージがつかめた。

認知症やその予備軍の方に来ていただいたらとてもいいのにと思うが、そこが一番難しい。でもまずは始めること、定期的に続けることでアイデアは間違いなく出てくると思うので焦らないでいこう。

素敵な場所を提供していただいたそうそうの杜のAさんに感謝。これからこの発酵薬膳&カフェ カワセミで定期的に開催します。クリニックやデイの掲示、連絡帳、そしてHPで開催日時等広報しますのでご興味のある方はどなたでもご参加を。ご意見もご遠慮なくお待ちしています。