月別アーカイブ: 2007年10月

マルチ・ビタミン

 今度法人の秋祭りで健康セミナーを開きます。高品質のサプリメントを製作されているヘルシーパスの田村社長が正しいサプリメントの選び方を、清酒大関化粧品部門の今井さんが皮膚のアンチエイジングについて興味深い話を披露してくださいますが、僕も「抗加齢医学は予防医学」と題して少しお話させてもらいます。

 で、この前の抗加齢医学会で田村社長がパネルディスカッションで発表されたマルチビタミンの抗酸化能についての話をもう一度見直していたのですが、発表されたときも面白いと思ったデータがやはり気になりました。

 マルチビタミンを飲んで肝機能とか糖尿とか病的な因子が大きく改善することはなくても、体内の酸化の指標が改善する、つまり老化を抑えるという可能性が示唆された。これがこの演題の大変興味深い結論です。が、それと同様に、プラセボでもかなりの指標(特に酸化損傷の状況を反映するもの)が改善することが示されたのです。プラセボとは偽薬のことで、見かけ上そっくりでも作用の全くない物質です。プラセボ投与群と本物投与群を比較することでその薬が本当に効果があるか判定するのですが、どんな研究でも僅かですがプラセボでもよくなることはすべての医者が知っています。「この薬は効きますよー」と言われるのと「効くかどうかわかんないけど、まあ一応試しましょう」と言われるのでは、多分効果に少し違いが出るだろうというのはなんとなく判りますよね。そんな意味合いです。でもプラセボ効果は本物と同等ではない。

 酸化の指標においては、プラセボは本物のマルチビタミンを飲んだのと同じくらい改善を示したものがいくつかあったのです。これは考えるとすごいことで、その気があれば酸化を抑制できる、老化のスピードを止められるということですよね。病は気から、鰯の頭も信心から、ポジティブな考え方あなたの老化を止める。若くあろうと思っている人は実際見た目も若いことが多いですが、それが客観的に裏付けられたデータだと思いました。明日からの考え方にも影響を与えるなー。

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こっちはちゃんと食べよう。

P.S, お祭りでの音楽隊、この前のブログでコミックバンド路線でいった方が・・・という僕の発言は撤回。相当入れ込んだ、充実したバンドに変身しています。ますます僕の出番が・・・

グッド・ジョブ!

 お疲れ様でしたー!すべての人に言いたくなる2日が終わった。土曜日は診療が終わってすぐ担当の城東区健康祭りへ。予想を大きく上回る人手。フル活動。その後診療所に戻りデイケアの引越し。遅くまで手伝ってくれたスタッフのみんな、本当に有難う。お疲れ様。

 今日はパワーリハビリの実務者研修会の主催。僕がパワーリハビリ研究会の大阪支部長になってからの最初の大きいイベント。他の地域で開かれている同様の研修会の平均参加人数を大きく上回る100名の参加があり、うちのパワーリハ担当4名の最強スタッフと熱心に参加してくれたデイケアの4人、会場を提供してくれた上に講義でも何でもオールマイティ大阪支部理事のNさん、協力してくれた上級指導員の皆様方、神戸から参加してくれた僕の後輩でパワーリハでは大先輩のM先生、そして酒井医療の皆さん、皆さんの活躍で大きな問題もなく研修会を終了することが出来ました。本当にお疲れ様でした。有難う。

 人の力が集まることの偉大さを実感できた二日間でした。もっといろいろ書きたいことがあるのですがちょっとエネルギー切れ。またおいおい。グッジョブ!

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人いきれでムンムンでした。

視点を変える

 やることが多すぎてなかなかブログまでたどり着きましぇん・・・。ここ1ヶ月、パワーポイントばっかり製作している気がするぞ。といっても3つ目か。

 仕事にすべてを賭けてブログはほりっ放しにし、たまに思い出して閲覧カウント数を見ると限りなく0に近く、やけになってそのまま書かないで閉鎖同然にするかー、ブログはわりと心情吐露のところが在るので書きたいからー、仕事はまあちょっとおいといて楽しく書いて意見書のあまりの遅れにケアマネージャーに首を絞められて失神するかはー・・・自由だーァァァ!!!外来ウォッチ・イズ・フリーダム♪外来ウォッチ・イズ・フリーダム♪ご一緒に!外来ウォッチ・イズ・フリーダム♪♪ でもほんまはそこまで両方とも思い切れなくてちょっと仕事してちょっと書いて結局中途半端になってみんなに怒られんねんで。

 忙しいのにさらに上乗せで、ちょろっとコーチングの本を読む。敗戦の時どうするか?(急に話題が変わるな)いくつかあるのだがふーむと思ったのは「次の次に気持ちを向ける」というやつだ。負けるとぜーたい次の試合には勝とうと頑張りすぎて空回り、オーバープレッシャーになりかえってだめになることが多い。次の次に心を向け、次回の試合は予行演習くらいの感じで気を少し抜いて臨む。それがいい結果につながることが多い。そのようにチームの気持ちを持っていく。

 しぶい!コーチングの真髄は「視点を変えること」だと思っている。如何にいいアイデアを出してありきたりの反応を違う有効なものに持っていくか。

 仕事とブログ、うーんと3分ほど考える。一緒にうまく出来る方法はないか・・・。①仕事の内容をそのままブログに転用 ②ブログに仕事の達成目標を公表する ③仕事に飽きるとブログを書く・・・そんだけかい!しかもたいしたアイデアなし。

 求む、グッドアイデア牢

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し、沈むー!

青年よ、再読せよ。

 前にブログでも書いたが僕は注意欠陥多動症候群型か自閉症型かといえば間違いなくAD/HDの方であり、新しいものが好きで落ち着きが無く、そういうお調子者が世界を廻している(多くの場合)と信じている人間である。読書においても同じで、何かを知るにはできるだけ沢山読んだほうがいいと思い、再読は原則としてあまりせず読み飛ばす(学問的なことだけじゃなく)。質より量。

 だけどこの頃変わってきたなぁ。他人事みたいだけど再読の重要性が身に沁みるようにわかってきました。1冊の本は1回読んだだけじゃわからん、多分。あまりにつまらんと思った本は再読しなくてもいいと思うけど、少しでも、ワン・フレーズでも心に残った本は再読の価値があり、残しておくべきだと思います。

 結構熱心に読んだつもりの本でも、少し時間を置いて読んでみるとギャー!と思うぐらい覚えてない。「そうだったのか・・・」と愕然とするくらい新しいことがそこには書かれており、また間違って理解していたと気がつくのである。多くの本を読むより1冊の本を深く何度も読む方が真実に近づくようである。量より質なのだよ。

 この世界に新しいものは無く、総てはもう君の持っているものの中に書かれている。新しいものを探すのではなく、今あるものの中から発見せよ。青い鳥は外にいるのではなく、君のすぐそばにいるのだ。それは本だけではないよ、きっと。

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読むべき本はあふれており、そんなに何度も読めんけどね。限られた数冊は100回読もう。

 

私の好きなもの

 昔すごく好きだったので、ああ今もう一度聴きたいって歌があるでしょう?そういうのは結構CDで手に入るのですが、どうも無理かなーというのもある。僕は「世界は二人のために」という歌がヒットした佐良直美の「私の好きなもの」という歌を偏愛しています。何とかもう一度聴きたいと思っているのだが難しそう。これはオリジナルで、
有名なmy favorite thingsとは別の歌。「ボサノバのリズム、洗い立てのブルージーン、雨上がりの匂い、夜明けのエアポート・・・」とか好きなものを列挙していくのです。すっげえ、おっしゃれーだぞー。

 で、僕も昔暇な時に好きなものを列挙して遊んでいたりしたのですが(こういうのは結構その人がどういう人間か判る)、その一つに「雲」があります。

 いいなぁー、雲。ゴルフに行っても時々ボーゼンと雲を眺めていたりするのですが(ほとんどゲーム放棄)、昔と変わらないね、雲は。

 いい大人になってからも朝から晩まで夏の浜辺に寝転んで雲を眺めていたことがあります。雲って突然できるのだよ。知ってる?真っ青の空に突然綿菓子のように小さな雲が渦巻き、みるみる大きくなっていく。それとは逆に薄くなっている雲が一息の間に消えてしまったりします。ああ、雲よ、変化する雲よ、同じ変化でも僕はどうしてこんなになってしまったのであろうか・・・何か意味なく反省したくなる。

 クラフトエヴィング商會の本にも「クラウド・コレクター」というのがあります。好きな人は案外多いかもね。愛犬と散歩していたら夕暮れが壮厳な感じとなり、いかした雲があったので撮りました。僕もささやかなクラウドコレクターとしてこれから記録しましょう。

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まっ、こうして見るとありきたりね

 

 

 

バンド・イン・ザ・ナイト

 夜の外来を終えて本部に戻ると研修室からサーカスのジンタのような音が聞こえた。「なっなっ、なんだ!」と思うも今夜はお祭りでする合唱の練習をする予定だったのを思い出した。

 毎年うちの法人ではバザーやそれに付随する模擬店など、利用者さんに感謝する意味でお祭りをやっている。今年は11月3日だ。昨年は落語家の方を呼んだりしたのだが、今年はちょっとした抗加齢の講演会(ビタミンの専門家のヘルシーパス・田村社長や清酒大関化粧品部門の担当の方、そして僕も)と、スタッフによる合唱合奏が2曲ある。

 練習に参加する。最初ギターで参加するかと思っていたのだが、もう数年触ってないし、何年か前のクリスマスにデイサービスで「ジングルベル」と「聖しこの夜」を演奏し(と思っていたのは僕だけ、なんか音が不安定に鳴っていただけらしい)、高齢の利用者さんに同情の眼で見られたことを思い出し気力がうせていた。とりあえず今は鈴を鳴らす。すげえな。幼稚園以来である。

 みんな疲れているのにもかかわらず何とかカッコがつくまで繰り返しお開きとなる。素晴らしい。

 ・・・しかし正直なところこのままではちょっとやばいぞと思ったりして。

 リーダーのふわりさん、演奏一直線じゃなくて演出を入れたほうがいいんじゃない?コミックバンドの路線がいいと思うんですけど。メンバーから考えてもその方が・・・。そうしたら僕のギターも参加できると思います。どう?

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僕はこいつで参加(ウソ)

病診連携

 昨日はK医大の小児科の先生方と病診連携(病院と診療所が患者さんを診るにあたって親密に連携し協力すること)のための会合がありました。診療所の夜診で子供さんが肺炎と判明した時、夜に小児科医がいる病院は非常に少ないためにどこに紹介していいか開業医として非常に困る場合が少なくありません。こういった事態にK医大の小児科は一肌脱ぎましょうと言うわけで、ホットラインの開設まで話がすすんでしまいました。実際もっと煮詰めていく必要がありますが、でも神様のような人たちですね。

 こういった病診連携を強化しましょうという試みは結構あるのですが、なんとなく表面的な、ビジネスライクな感じで終わる場合も多く、タイトな関係が構築出来るのは実際のところわずかだと思います。しかし昨日はわざわざT教授、A講師が出てこられ、お二人とも本当に誠実でお茶目なお人柄で、医師会担当理事としてとして出席したK先生と僕は心から楽しんでしまいました。これで非常に実際的かつ有益なプランがいくつか出たので言うことない。関係者の方にお礼を申し上げたい。後は実行するのみで、緊密な関係を築いていきたいと思います。

 医者は専門の科によってタイプがあります。お二人とも小児科医というのが納得の、フレンドリーで明るく話が面白い。食物アレルギーや花粉症、注意欠陥多動性障害(AD/HD)や自閉症の話題も興味深いものでした。僕もAD/HDのようだ、どうやら。後で調べると内科医と精神科医は非常に適した職業らしい。よかった(おいおい)。

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医者もいろいろ

毎日ブルース

 ううっ・・・つっ、疲れた。毎日これである。朝は8時半から外来が始まり、夜は建物を出るのがだいたい8時半である。隙間なく12時間労働である。午睡というライフラインも最近はなく、今日の医師会の特殊検診説明会でも、担当理事でありながら1番前に座って熟睡する始末(また顰蹙をかっただろなー、許せ)。

 朝の車の中は非常にアクティビティが高く、頭脳もそれなりにたいしたことないけどフル回転であるが、夜はぼろぼろの雑巾である。フラフラとCDをかける。ブルースである。こてこてのミシシッピーソウル、黒人のおじいちゃんがハーモニカを吹きながらフガフガ言ってるような、お洒落度ゼロ、いい気分の時に聴くと「やめよかな」と思う音楽ですが、雑巾の時は非常によろしい。しみます。

 今日聴いたのは古いコンピレーションアルバムですが、すごい名曲、名演奏ぞろいです。出だしはビィ・ビィ・キーング!!ルシール歌ってます、めちゃ湿ってます。ズンときます。そこからサンハウス、バディ・ガイ、タジ・マハール、ハウリン・ウルフ、ジョン・リー・フッカーなど、うう、濃い・・・・。疲れたときのブラックコーヒーです。苦すぎる・・・

 昨日言った「和」はどうした!という感じですがまあ変化が大事。毎日こればっかりだと疲れますが毒をもって毒を制す、ロウの時はロウの音楽がバッチシあうというのを再確認しました。是非お試しを。

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everyday i have a blues

アケビ・マイ・ラブ

 生まれて初めてアケビを食べた。山歩きが趣味の方が、取ってきたからと下さったのである。名前は知っているが、なんとなくイメージで形は知っているが、見たのは初めてだ。「口の開いているのから食べてください。開かないやつは米びつの米の中に入れるとすぐ開くよ」とのこと。風流だなぁ。

 キウイより少し大きいくらいの赤茶色の鞘の中に、ソーセージのような大きさ、形の、種がいっぱい詰まった白いういろうのような実が入っている。種は出すのかな。見かけはよくないです。何か昆虫みたい。

 齧るとうす甘い、上品な味がした。果物というより和菓子のようだ。半分ほど種も一緒に食べたのだが、後はスイカのようにぷっぷっと吐き出して食べた。淡白な甘さ。本当に和菓子である。餅のようだ。匂いもそんな感じである。

 2つほど食べて、その後で梨とキウイがあったのでこれも食べる。二つとも結構すきなのだが、アケビの後ではかなり乱暴で無神経な味がした。十二単衣の前に腰みのをつけた原住民が現れたような感じです。洗練と無骨。こんなに印象が変わるとは思わなかった。アケビは淡い味なのですが記憶から消えないのです。

 和の世界は深い。知らないものが沢山あるのだろうなぁ。これからは和の世界を知ることが僕の世界を広げるだろうと確信した。やるぞっ!(と無意味な意気込み。でも前から好きな日本画といい、この前学会で行った京都といい、うーん、ディープです。圧倒的に引き付けられるなぁ)

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Great taste!(和じゃなかったのかよ?)

サファリパーク

 第40回日本薬剤師会学術大会に行ってきました。後発医薬品(ジェネリック医薬品)に関するシンポジウムがあり、僕は後発医薬品を現在使用している開業医ということで、知り合いの先生に頼まれてシンポジストとして参加してきたわけです。

 コマーシャルでいわれているように後発医薬品は先発品と全く同じで安いというわけではなく、剤形の問題とかで微妙に効き目が違う可能性があったり、副作用とかの情報提供が十分ではない、場合によれば薬局での情報提供料加算とかがついてかえって高くなるとか、色々考えなくてはならない問題がある。でもそんなことは表に出さないで安価ということだけを強調して使用を推進しよう、医療費が減ればそんなことはどうでもいいのという相変わらずな国の政策には大変問題があるわけで、医者としてそこらへんの話もし、基本的には後発医薬品をうまく使っていこう、薬剤師さんと協力して、といった結論です。

 一緒のシンポジストはみなさん薬剤師、聴衆もみんなそう(薬剤師の方はみんなまじめで会場のホテルも大混雑、シンポジウムのあった部屋も130%乗車率というくらい立ち見があふれていました)、ただ一人医者として参加するのはちょっと怖いものがありました。違う専門家が集まっている中で話しをするというのはサファリパークを丸腰で歩くみたいなもので、ぜったいライオンに噛まれるに違いない、怖いよーと思っていたのですが、皆さんの御協力で盛会のうちに問題なく終了しました。そうなるともうちょっと喋りたかったなと思ったり。

 実は30分前に事前の打ち合わせ会というか顔合わせ会のようなものがあったのですが、そこでの話のほうがずーと面白かったです。なんか本音と建前はやはり微妙に違うのね。大学の薬剤部長や薬剤師会の偉いさんが中心だったのですが皆さんなかなか濃い方ぞろいで、こういった発表ができるというのは、こういうオフレコの話を聞く機会が与えられるという利点が実は一番大きい気がします。

 まっ、いずれにしろこれからは何をするにもチーム医療が必要です。他業種が話し合う機会を持つこと(薬剤師さんもイヤーだと思いますがもう少し医者と仲良くしていただいて、と話したらウケた。嫌われてんのね)は介護保険で定められていますが、医療でも必須となって来るでしょうね。

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皆さん、まじめな感じ。実際はどうか知りませんが・・・