月別アーカイブ: 2015年3月

ロックは見た目が9割

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CS and N に行ってきた。何のことですか?だろうのぉ、一般ヤングピープルには。Crosby, Stills and Nash である。僕のような遅れてきたウッドストック世代(既に死語か?)にはほぼ神様のようなスーパーグループである。現在一緒にロックレジェンドのコンサート地獄巡りをやっているラブ作君(以前はR作だったが諸事情により愛に生きるラブ作と改名)から「今度来るで」と連絡をもらい、「しんじられない・・・」と思いながら遂に会場に来てしまったのであった。本当にCSNが見れるのか・・・。

一時一番好きなグループだったなぁ。でもファーストアルバム、セコンドの「デジャブ」、そしてライブの「4 way street」位しか聴いてないんだ、考えてみると。これらのアルバムがいかにインパクトが強かったか判る。名曲揃い、タレントの集合である。

ラブ作君は僕のことをクロスビーが好きな変なやつ(多分一番ファン数は少ない)と思っているようだが、僕はそれほど悪くないよ、すごくいい曲もあるし、という程度であって実はスティブン・スティルスが一番好きなのであった。

で、というかしかし、 スティルスもクロスビーもとても太って南部のおっさん然としている。声も悪くないし演奏も素晴らしいのだが、なにかロックスピリットというのが感じられないのである、僕だけかもしれないけど。おっさんの余技という感じがしてしまうのである。現役感が無いのね。

ロックレジェンドのコンサート巡りで一番素晴らしかったのはやはりストーンズだが、彼らは全員ロックなアピアランスを保っている。スリムで、シャツの前をはだけても暑苦しくない。ステージを走り回れる体力。ゲストで出てきたミックテイラーがぶくぶく肥っていて、演奏はよくても何か感動が薄いのは外観が与える印象が大きいと思う。

ロックは見た目が9割、とくに年を経て太るのは単に怠慢としか感じられない。日本でも矢沢永吉とか長渕剛とか(嫌いだけど)、意識して保ってるよなぁ。太ってると一気に普通のおっさん化してしまうのだ。つまり飢えた感がなくなるから。日常生活に満足してしまってるゆるい感じが出てしまうからだ。

ロックミュージシャンでなくても、心にロックのソウルがある人は太ってはいけないのである。

自戒でございます。

 

還暦ですがなにか?

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誕生日の朝は雨だった。まったくふさわしいわい、と思いながらいつもと同じ道を車で走る。

一応還暦です。すげぇ、と他人事のように思う。10代の頃は60なんてよぼよぼのじじいじゃねぇのと思っていたが(大体考えもしない)、いざなってみると幹は変わらず枝葉の変化のみ、気持ちは20代、いや18 till I die(死ぬまで18)か。写真の、僕の娘のような外来スタッフ達から戴いたケーキに書かれている文言が僕の精神年齢をよくあらわしているぜ!

車に乗っている時間は僕にとって妄想、いや瞑想タイムである。最近臨床で認知症に大変興味がわいており、よく訊かれる予防法について考えることも多いのだが、そっから老けない方法について想念が及ぶ。

一つお教えしよう。それは「ちょっと難しいことにトライする」ことである。ちょっと、が曲者で、あんまり難しいと続かない、簡単すぎるとつまらない。届くまであと3cmの困難が貴方を鍛えるのである。

という訳で何をするかと・・・。まずは自主トレである。武ちゃんにパーソナルトレーナーをお願いしてから1年半あまり、最近忙しくなって週2回の筋トレも1回になることが多い(最低限キープだ!)。後は自主トレやっときまーす、と気楽に言ってるがなかなか実現は困難で、出来て週1。これをなんとかして有酸素2、筋トレ2にしたい。

もうひとつ、これは困難の種類が違うが茶道である。お茶。ポリフェノールのキングは抹茶だというのを発見してコーヒーよりこっちに変えようとしている。栄養の見地だけでなく、もう「和」が気持ちとしては中心なである。年は関係ない!

で、普段院長室でコーヒーを飲んでいるが、それを抹茶に変えることにした。お茶をたて、余裕があればお菓子も用意して、しみじみと心を無の世界に遊ばせるのである。俗な君たちにはまず出来まいね、オホホホホ。まずは味に親しみ、後で礼儀作法は色気のある先生をちょっと捜すことにしてと・・・。とりあえずこの前、院長室の頼もしく可愛いゲートキーパーF嬢がたててくれた濃い茶をグビグビと飲んだ。お楽しみはこれからだっ!

後一つ、有力候補があるのだがこいつは秘密。

ふと気がつくとブログを開始してからもう10年である。光陰矢の如し。青年老いやすく学成り難し。でも関係ねぇー、成熟した大人なんて関係ねぇー、僕は「もぉー、年甲斐もなく、いい加減にしなさい!」と言われることを生き甲斐にして生きていくことにしよう。

 

 

 

 

認知症治療研究会

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3月は研究会から始まった。1日に朝5時起きで新幹線に乗って、品川の第1回認知症治療研究会に参加したのである。これはコウノメソッドの河野和彦先生が事実上は代表のような(会長は堀智勝先生)、コウノメソッド研究会のようなものである。

品川駅をおりて歩いて3分ということで、何となくそれらしい人々の後を追ってフラフラしていると着いてしまった。開場してすぐだったのだが写真のように長蛇の列である。おおっ、さすがみんな期待が大きいと思い、イソイソして会場に入る。

400人近くぎゅうぎゅう詰めで研究会は始まったのであるが、医者は6割弱、他は介護職の方という感じであろうか。発表の内容もそこらへんを反映して、各々を対象にしたものが半分ずつくらいで、正直なところおお!と思うようなニューな発表はなし。今回はそういうのでなく研究会旗揚げ的な意味合いが濃いのであろう。

河野先生の認知症治療を判ってない医者、有効な投薬方法を認めない製薬会社に対する怒りはますますヒートアップし、他の方も認知症治療が成功していない現況に対してちょっと言いたい介護の方が多く、まあいろいろ考えさせられる会であった。今までの経過から気持ちはわかる。しかしこの会に参加している方はそういった認識は分かったうえで来ているので、僕としては臨床的、学問的、そして実践的な内容に集中していただいてたらもっと嬉しかったかな。わがままですけど。

帰りの新幹線では結構疲れて暗くなった窓の外をぼんやり見ていた。これではいかん!何しにきてん!と思い、もぞもぞと明日からの診療に役立ちそうな事項を復習する。Business goes on as usual. 明日もクリニックは開くのである、いつものように。