原野亀三郎氏

 今年6月23日、長野県のトンネルで1人の老人が自転車で走行中、トラックにはねられて亡くなった。原野亀三郎さん80歳である。彼は自転車で日本1周をしており、ゴール20Km手前で亡くなったのである。

 今日のNHK「クローズアップ現代」は彼の話であった。約1年かけての旅行であり、途中多くの人と知り合っている。それらの人の証言をもとに彼の自転車旅行をかいつまんでではあるが再現していた。

 彼は青春時代を戦争ですごした。「僕らに青春はない」「人は私を見たとき、その年でと大変驚く。しかし人に年齢は関係ない。私は毎朝起きたその時から青春が始まるのだ。」と彼は日誌に書く。

 旅館の女将が彼に言う(ほとんどはテント生活だが)「楽しい旅なんでしょう?」「いいえ、苦しいだけですよ。しかし苦しい時は後で思い出せば楽しくなるのです。だからできる。」

 「人生は挑戦である。それでなければ意味がない。苦しいことも見方を変えれば変わる。1歩踏み出す勇気を。」と彼は多くに若い人に語っている。

 いい顔をしている。80才で自転車日本1周?酔狂なことを、と思う人がいるかもしれない。しかし40Kgの荷物を持って君はどれだけ自転車で走れる?毎日テントで眠れるかい?自分が80才の時できると思う?恐るべき意志力がないと出来ない。

 彼を突き動かしたものは何だったのだろうか?番組では彼の行動を賛美するのみで、それを追求していなかった。何なのだろう?沖縄を回り、多くの慰霊碑を写真に収め、着ていたブルーのTシャツには英霊に捧ぐ、平和祈願、と書いてある。青春をなくした同胞のため青春を再現しようとしていたのであろうか?

 きっと安倍晋三首相はこんな番組は見てないでしょうね。選挙だし。

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左の自転車の人です。合掌。

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