官能の勉強

毎日車で通勤している。

大体トータル80分くらい車に一人でいるわけだ。西宮から通っているというと「大変でしょう」と言われることもある。

そうかな?

確かに飲み食いの機会があるとちょっと不便なこともあるが、昨今アルコールは飲みませんと言って非難されることもない。僕もほしいと思わない。みんなで移動という時が困るくらいで大概どうってことない。ゆえにまさに車は僕の足状態なのだが、単に便利さだけかというとそうではない。

 

車に乗っている時何をしているか?

90%以上は音楽をかけている。でも集中して聴いていることはあんまりない。BGMであって何かを考えている。仕事のことが多いけど、それ以外プライベートな考察事項もけっこう多い。

1000年も前の宋の時代から三上といって想念を遊ばせ、いい考えが浮かぶのは「馬上(ばじょう)「枕上(ちんじょう)」、最後は厠(かわや)の上とかいて「厠上(しじょう)」ということになっている。この3つは副交感神経優位な状態のように思われる。車はまさに馬上でリスニングルームというよりメディテーションルームなんだな。

が、言いたいのはそういうことじゃない。

車から見る景色と音楽がぴったり合う時がある。音楽関係なく、高速から見える夕焼けの、雲の形の美しさに見とれるときがある。うまくアクセルワークがあった時に、あの混乱している阪神高速の車の群れから野生動物のように抜け出ることがある。少し窓を開けた時に過去を思い出させるような、何かの香りをかぐ時がある。

こういうのはみんな官能を刺激しているのだ。

普段の生活で、案外こういう刺激はないのです、僕の場合。あなたはどうか知らないが。

 

車の運転は僕の場合、官能の勉強の場であるト。これはメディテーションにもつながっとるわけだ。毎日のこの時間がないと僕はかなり違う人間だったかもやしれぬ。

まっ、車と言え侮れないね。

昔すごく乗りたかった車

官能の勉強」への2件のフィードバック

  1. Maririn

    関西を離れて、数年ぶりに先生のblogをチェックさせて頂きましたが、相変わらず言うことが「お洒落~」で、お変わりなく、嬉しかったです♪(きっとご本人は無意識に書いてらっしゃるのだと思いますが・・・)
    確かに普段の生活でこういう刺激は無いですね。。。
    毎日忙しい日常の中でそのような時間は大切で、そんな時間がないから自分は荒んでいってるのかもしれません(笑)。

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  2. kiyo

    Maririnさま

    コメント有り難うございます。 関西を離れた・・・!
    存じ上げず失礼しました。
    大変お忙しそうで、なんと言っていいのか。
    私は変わりなく元気にして居りますのでまた近況などお知らせ
    くださいませ。

    返信

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