書店の快楽

 久し振りに本屋さんに行く。

 本はネットで買うことが多くなり、結構ギャンブルで期待はずれも多く(http://www.ikeoka.net/blogs/soulcherish/?p=1773)、たまに大型書店をブラブラしてもあまり触覚に引っかかってくるものがなくてとんとご無沙汰でした。今日は少し早く読みたい本があったので近所の本屋さんに出かける。

 うちの近くには2軒、結構大きな本屋さんがあったのだが、お気に入りというか、店主さんと親しかった方は店じまいされてしまった。ネット攻勢に押されて利益率の低い本屋さんは大変なのだった。もう1軒のほうは、おっさんがあまりにも依怙地で(立ち読みが長いとほんとにはたきをかけに来るのである。古典的!)前からあまり行かなかったが、行くと必ず買ってたような気がする。本屋さんに行っても全く食指が動かないときと、思わず大漁旗を挙げたくなるようなときがあるのですがそれは時の運かな。

 久し振りに行く本屋さんは全然変わらない。しかしブラーと店内を眺めているうちに、やたら気になる本が多いのに気がついた。ちょっと手に取る本、どれもこれも面白そうなのである。これは買いすぎるかもしれん・・・理性を働かすも雑誌も含め結構買ってしまう。

 そこで気がついたのである。大型書店と街の本屋さんと違う点は店主の好みが反映されるかどうかだと。この店のおっさんは、性格はともかく本の選択眼は僕に近いのである。性格もかもしらん。

 以前とても気に入っている本屋さんが西宮北口にあって、そこは本屋さんにコーヒーとか軽食が取れる喫茶店が併設してあり買った本が読めるという、画期的に新しい店であったのである(20年以上前のことだ)。何年か前久し振りにそこを訪れると、なんと意外な進化をしていた。本の部分が縮小されて雑誌だけとなり、喫茶がメインになっていたのである!なんてこったい!

 閑話休題。今日はへんこなおっさんも居らず、地味なまるっこいお姉ちゃんのいるレジへ向かう。彼女はレジスターを打ちながら雑誌を取り上げ「いいですよねー、今度のブルータス(特集は、「日本のロック♡愛」)。私もほしいなと思っちゃいました」と小さな声で言った。

 ユウレカ!君は誰が好きなの?と思わず尋ねそうになったが、まあやめとこう。当たり障りのない常識的な返答をして店を出る。こういうのが買い物の醍醐味だな。皆さん、本は街のお気に入りの本屋さんで買いましょう。

書店の快楽」への2件のフィードバック

  1. 夏海

    「立ち読みが長いとほんとにはたきをかけに来る」漫画の世界かと思ったけど、今でもあるんですね~

    「地味なまるっこいお姉ちゃん」。。。
    私かと思いました(笑)

    最近は私もネットで買う事が多く、行ってもライフとかの中にある本コーナーあたり。。。
    たまにコンビニで勢いで買ってしまったり。

    街の本屋、なるほどね~店主の好みが反映されてるとか考えもしなかった。そう考えると街の本屋さんに行くのも楽しいですね♪

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  2. 着ぐるみ院長

    夏海さま

    本屋さんは仕入れが勝負で返品きかないやつとかもあったりして
    かなりリスキーだそうです。
    しかも万引きとかされた日にゃあ全然利益が出ず、
    街の本屋さんが総倒れなのも無理はない。

    そんな中で個性を発揮して並べてくれてるのですから、
    意欲を感じる本屋さんにはせっせと通いたいものでござる。

    返信

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