楽しい入院 準備編

ついに股関節の手術をすることになった。今まで入院したのはアキレス腱を切断した時の1日だけで、3週間の長期入院は初めての経験。前からいつかやらなダメねーと思っていたのだが、人工股関節の耐久性とプライベート、オフィシャルに問題無いかを考えて今が最適と判断したのであった。

痛いのはイヤっス。まるで子供だが、最近の術後コントロールの進歩を期待し、それにどう考えてもお産よりはマシだろうと思う。そう思うと女性は偉大である。俺にはとても務まらない。

手術の10日ほど前に検査入院がある。輸血の為の自己血を取ったりするので実は今日その為に入院した。明日朝には退院です (注:ブログにアップしたのは3日後です)。

病棟の雰囲気は僕が勤務医だった頃と何処も変わんないな。しかし働いていると余り意識しないけど、どこでも病院は暗い!これは良くない。楽しく明るい雰囲気は決して患者さんの気持ちを無視しているわけではなく、むしろ救う。僕のクリニックはあまり医療機関らしくない設えになっているけど、もっとそれを進めた方がいいなと経営者は考える。

ベッドに案内され着替える。Addidas の黒にゴールド3本ラインのシャカパン、New Balance のグレーのTシャツである。どこでワークアウト?バリバリの病人です・・・。色々動くのに杖を使う。普段は使用しないが術後はしばらく使うようなので、ちょっと前から練習している。メチャ楽。歩くスピードが速いし背筋が伸びて視点が上がる。普段思ってるより猫背になってるな、絶対。イカン、イカン。杖は母親のお古だが、魔法使いのように蛇がトグロを巻いて金色のスカルが先端についてるやつが欲しい。片目の黒のアイパッチもあった方がいいな。

昼食が出る。主菜1、副菜2で白米も思ったより多い。僕は普段殆ど白米を食べないのだが、全部美味しくいただく。添えてあったメモには御飯:特大とあった。これでか。・・・・本格的な入院に備えて必要なものをノートに書くことにしているが、何となくオヤツと書き込む。

看護師さんは優しく可愛い。医療関係者の考えてることはわかるので、僕はメチャクチャいい患者さんである。礼儀正しく、手間を取らないように自分で何でもして、上品なジョークを言う。で普段経験しないような世話の焼かれ方をし、自由時間はたっぷりある(だいたいこれもベッドに寝っころがって、お気楽にiPhoneで書いているのだ)。

天国ではないか、ここは、ひょっとして。

(10日後に訪れる過酷な運命を彼はまだ知る由もなかった、と続くんだろうなぁ、多分)

P.S. 実はもう飽きて、翌朝退院して車でクリニックに向かいながら街の景色を見ていると、「シャバに帰ってこれてよかった―」としみじみした。3週間入院だと廃人は間違いないかも。

 

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