敬愛する内田樹先生のブログにまたまた目の覚めるような卓見が載っていた。一部引用。
I cannot live without you
というのはたいへん純度の高い愛の言葉である。
このyouの数をどれだけ増やすことが出来るか。
それが共同的に生きる人間の社会的成熟の指標であると私は思う。
幼児にとってこのyouはとりあえず母親ひとりである。
子どもがだんだん成熟するに従って、youの数は増えてゆく。
ほとんどの人は逆に考えているけれど、「その人がいなくては生きてゆけない人間」の数が増えることが「成熟」なのである。
「その人がいなくれば生きてゆけない」と思える人の数の増加と、当人の社会的能力と生存確率の向上はあきらかに正の相関をなしている。
それはI cannot live without you という言葉が相互的なものだからだ。
というか、その言葉が相互的に機能しないと思えるような相手に対して私たちは決してそんな誓言を口にしないからだ。
俺は何でも出来る、一人で生きていける、といってるのは「自立」じゃない、「孤立」だ、とも。
自立しようと頑張っている皆さん、こんな考え方もある。
これとは別に「ワンピース」(知ってる?)という海賊漫画のルフィというリーダーが叫ぶ言葉、「俺は助けてもらわねぇと生きていけねぇ自信がある!!!」について、これはひとつのリーダーシップのあり方とグロービス経営大学院大学の嶋田毅氏が述べている。
人間はきわめて社会的な生き物だ。あなた無しでは生きていけない、と強く自覚しよう。自覚するとしないじゃ大違いだと思う。