相変わらずノロウイルスは強力である。吐き下しの人続出で、点滴、処方もワンパターンであるが(実際は個別で若干のバリエーションがあるものの)、診察室に入ってくる人の様子は千差万別である。
立ってることができず青ざめながら待合室からベッドに運び込まれる人から、平然として3日間何も食べてませんという人までいろいろだ。まあノロウイルスに限らず、初診の方が診察室に入ってくる様子は個性にあふれているが。
かたや身体的問題を抱えており、かたやそれを解決するのが仕事の人間が対するのだから、患者さんとしてはもだえ苦しんで入ってきてもなんら問題はない。しかしお互い大人で初対面の人間同士なのだから、それなりの礼儀はちょっとはあってもいいかなーなんていう場合もまれにある。そういった問題は多くは僕よりもスタッフが直面する。「ピリン系とかお薬でアレルギーはありませんね?」と訊いて「そんなこと知るわけないわよ!」と言われたとか。まあしんどい時に早く処置をしてもらいたかったのだろうし、訊きかたも悪かったのかも知れぬ。
というわけで、混んでいるときの診察室処置室は結構野戦病院的ですが、今日来院した女性は感じが良かった。とてもニコニコしているのである。体温38.5℃である。今日だけで10回以上下痢していて今も吐きそうだそうである。でもニコニコして礼儀正しく答えてくれる。そう振舞おうとしているのがわかるのです。あんまりしんどくなかったんだよ。そりゃそうかもしれんね。でも微笑みというのがこんなにも気持ちを安らかにしてくれるのかというのが、また改めてわかりました。
しんどい時こそ微笑を。これは患者さんに言ってんじゃないよ、当たり前だ。僕自身に言っているのである。
笑ってなんぼ、笑わせてなんぼよ
なるほど。スマイル、プリーズですね。
そういえば、こちらがスマイルだと、相手は(イライラしていても)怒りませんよね。「まぁいいか」なんて思ってくださるのでしょうか。
心理学にも「鏡の法則」なんてぇのがありますね。ヒトは相対するヒトの感情が移ってしまうとか。僕も自戒してスマイルな日々を送ります。
そういえば、アメリカにいた頃は、誰でも「スマイル&ハグ」で相手を幸せな気持ち=自分も幸せな気持ちにしてたような・・・僕もそうしていましたもの。日本にも必要なことですね。
他人の態度は、自分が他人に示している態度をあらわす。あぁ、自戒の念だけが・・・。