明治国際医療大学(旧名:明治鍼灸大学)に行った。
うちの鍼灸院のキュートK先生の母校であり、日本鍼灸界の中心的存在であるが、今度鍼灸を使ったあるスタディをクリニックで行うにあたって、ご挨拶がてらお知恵を拝借しに行ったのである。
「すごい田舎です」とやたら言うK先生を隣に乗せて車は名神から京都縦貫道に入り、丹波になって景色は日本の原風景のような緑あふれる世界となる。いいところである。景色に気を取られていると突然近代的な建物が。大学、そして病院である。大変立派で感銘する。
病院の中は大変近代的であり、大学もキャンパスというムードにあふれている。こんなところで学生生活を送れるものは幸せである。そう言うとK先生は、「本当に何もないですよ」と言う。彼女はシティガールであり田舎暮らしは結構トラウマだったような。
彼女の同級生であるY先生、後輩のSさんと実際的な話をしたのだが、指導教官である矢野教授(鍼灸界では世界のヤノと呼ばれる)も同席され、教授会までの1時間余り楽しくお話を聞く。矢野教授は「第3の脳」という皮膚の可能性を探った大変面白い本にも登場され、それを読んで僕もお名前は前から知っていた。
「第3の脳」は、皮膚と脳はもともと外胚葉という同じところから発生していて、皮膚は単なるバリアーでなくそれ自体思考する臓器であるという革新的な面白い本である。そこに矢野教授は鍼灸の効果を皮膚自体への作用の点からみて、著者にユニークな視点を提供する人として登場される。
お話も大変楽しく有益であった。興味をひかれたのは、セロトニンは抗重力筋を支えるという話で、うつ病で脳内セロトニンが減少してくると顔面の筋肉が重力に負けて下がって陰鬱な顔になり、背筋も曲がってうつむき加減になるという話であった。セロトニンは増やさなくっちゃ駄目なのである。面白いなぁ。
矢野教授以外にも2人の教授とお会いすることができたのだが、印象的だったのは皆さん大変紳士で素敵な大人、研究者という感じだったことである。医学部の教授というのは時々虚勢というか、まあ大人気ない方も結構散見されたりするのだが、大違いである。まぁこの話はやめとこ。
で僕は明治国際医療大学のファンとなり、帰りは京都で晩飯を食べる。川床をやってたのだが、あまりの暑さでうちに引っ込む。午後7時でこれである。かなわんなぁー。ここで外で食える人というのはかなりの精神力である。我慢大会みたいでしたが。
Bye bye, summer !