肉体は神殿

 連休もあと1日である。「あと1日しかない」と思うか「まだ1日もある」と思うかであなたの人生は違ってくるよ、というのはポジティブシンキングの定番だが、そういうのとは関係なく気持ちはフラットである。「休みもいいが仕事もね!」というとこか。

 何をしたわけでもないが結構退屈もせず楽しかった。抗加齢医学の講習会や、友人やそのご家族と会ったのも楽しかったしゴルフもまぁまぁだったしな。本も10冊近く読んだが、なんといっても「1Q84」book 1,2 が印象的でした。あんまり気に入ったのでいろいろ書評も検索して読んだのだが、まっいろいろな感じ方があるもんだ。意味づけ以前に、全く退屈させないサスペンス映画を見ているような気持ちにさせるだけでも凡百の本は全く及ばない。Never a dull morment.

 あとは抗加齢医学的な介入方法についてまとめを作る。「運動、栄養、参加(慶應の坪田教授によればここが”ゴキゲン”になる。つまり社会的関係を切らさないメンタルのことだ)」がキーワードというのは決まっているが、その具体策について、個々の問題に対して学問的なエビデンスを検証しながら細かく調べる。面白い。

 

 そこで出てきた記事。5月3日に欧州心臓病学会で発表。「ジョギングは寿命を延ばす」。

研究を行ったのは、デンマークの心臓病学者Peter Schnohr博士らのグループ。定期的にジョギングをする人と、まったくしない人を対象に20歳から93歳まで2万人に35年にわたる追跡調査を行った。期間中に、ジョギングする人では122人が死亡、ジョギングしない人では1万158人が亡くなった。ジョギングによって死亡率が44%も減少。寿命についても、男性で6.2年、女性では5.6年ののびが見られた。
この健康効果を得るには、必死に走る必要はない。少し息が切れる、あるいは息切れしない、と感じる程度のゆっくりとしたペースで、週に1~2時間半程度ジョギングするのがもっとも効果的だった。
こういったジョギングによって、酸素摂取量、インスリン感受性、コレステロール値、心臓機能、骨密度、免疫機能心理学的な機能などが改善する。

 

 当たり前といえば当たり前だが、すごい死亡率の違いである。ポイントは「しんどくない程度の運動」であるということ。1日大体20分くらいの、かるーく息切れするくらい、誰かと一緒に走れば話ができるくらいのペースで、出来れば毎日。嫌にならない、終われば爽快感を覚える程度。大事なのは持続。強度ではない。毎日歯を磨かないと気持ちが悪い。同じように習慣化すること。それがコツであるが、まっ、簡単に出来れば苦労はしない。

 と書きながら、グレン・グールド氏のピアノでバッハを聴いている。この連休でバッハに目覚めたのである。本当に美しい。この変化は「1Q84]の影響かと考えればあまりにも軽薄か。

 「1Q84]では”肉体こそが人間にとっての神殿である”という言葉も出てくる。うむむむ・・・。何を祀るにしろきれいに丈夫にしておくのが基本ですが言うは易し行うは難し。どうすれば夢中でやめられなくなるか、その工夫を残りの時間で考えよう。

僕の神殿はかなり古びて痛んでるなぁ・・・

 

 

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