禁煙外来をしているが、タバコは本当に止めにくい人にとっては止められないものなのだなぁと感慨を抱く。今タバコのいい話は皆無と言ってよく、それでも吸う人は本当に勇気あるチャレンジャーじゃん!と思うのですが。
僕の禁煙外来においては特に女性の成績が悪く、男性がほとんど成功するのに比べ女性は半分くらいである。最初の印象から気迫が違います。で、女性の一つの言い訳に「タバコ止めると肥えるでしょう?」というのがある。これは事実ではあるのだが、それについて興味ある報告がニューウエールズ大学とメルボルン大学から発表された。
タバコは筋肉の再生を損ない筋肉量を減少させる(アメリカ生理学会誌2003年)という報告はあったのだが、新しく2つの大学からのレポートでは、痩せるのは筋肉量が落ちるためで脂肪量、特に内臓脂肪量は変わらずむしろ増大させるとの事。喫煙はメタボリック症候群に有意に多いという報告もあったな、確か。
タバコで痩せたというのは脂肪が減ったのではなく筋肉量が落ちていたのである。喫煙で骨量も減少する。心肺機能も落ちる。なんと不健康な痩せ方であろうか!
太るからタバコを止めるのはいやなのよ・・・と言っていたそこのおねえちゃん、かなり・やばいよ。不健康な痩せ方は見ていても決して美しくない。ちゃんと食べ、運動をして痩せようではないか。アスリートのようにちゃんと筋肉のついたスリムな身体が一番美しい。ノーペイン・ノーゲインなのである。
その気があれば必ずできる!