「狂」「癡」「愚」

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朝珍しく紙の新聞をペラペラしていると印象に残る記事を見つけた。朝日新聞の天声人語で、サマライズして紹介すると・・・

漢字学の白川静先生は好きな3つの漢字に「狂」「癡」「愚」を選ばれた。「狂」は好むところに溺れること、憑き物がおちないことをいう。世間の埒外に逸出しようとする志であり、最大の賛辞であった。「癡」は「痴」の旧字であり、うつつをぬかす意であるが狂ほど激しくない、控えめな狂。「愚」は動きが鈍く機略に乏しい意であるが、大賢は愚なるがごとし、甚だ高次の徳性を意味する語。この3つの文字は<人間の至境>を意味するのである。

白川先生のイメージを裏切る意外なセレクション。しかしこの選択は稀なものでなく洋の東西を問わないのだな。英語圏でCrazyというのは往々にして褒め言葉として使われるし(「狂」と同じイメージだね)、スティーブ・ジョブスの有名な言葉「Stay hungry, stay foolish」(もともとはWhole Earth Catalogの裏表紙に印刷されていた言葉らしいけど)もある。このfoolishは「癡」「愚」という感じだね。

他人の思惑を気にせず自分の好きなことにひたすら打ち込むこと。この3文字の意味するところをまとめるとこうなるか。これが<人間の至境>であると。これを続けることのできる人間がいつか至高の境地に達することができる。

僕の大好きな詩「もっとたくさんのデイジーを摘もう」も結局は同じことを言っているような気がする。

昨年一年はデイジーの年にしようと決意していたのだが不十分だったなぁ。でも下地は出来たような気がする。今年が本番だね。

 

「狂」「癡」「愚」」への4件のフィードバック

  1. dansyaku

    着ぐるみ院長
    私もこの天声人語を読みました。リリー・フランキー氏も
    ◯◯狂、キ◯ガイってほんとは最大の褒めことばであり素晴らしいことなんだ。と
    何かのエッセーで書いていたのを思い出しました。
    今年は浮つくことなく腰を据えて仕事、遊びに狂じようと思っております。

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    1. 着ぐるみ院長

      男爵、コメントサンキュー。
      今年の狂いっぷり、楽しみにしています。
      今週の発狂度は?点と経過発表してね!

      返信
  2. 谷口アマ

    いいですねー。まさに今年の僕のテーマです!
    良識のある奇人!
    最近少し社会にとらわれていたので、
    今年はあえて常識に目を瞑っていこうかと。
    院長との挨拶は、
    「相変わらず、狂ってますねー。」
    これでいきたいと思います。

    返信

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