10月に入って日曜、休日を利用したセミナーが東京で2週続いてあった。・・・許してほしいです。
最初のやつは「唾液ホルモン検査と評価、総合内分泌学マスタークラス」というやつで、トップクラスの専門家、Vanita Dahia先生の内分泌の講義が朝の9時から午後5時まで2日間にわたって休みなく続く。通訳付き(これは良し悪しという感じあり)。唾液でホルモンを測定することの利点は簡単ということ以外に、血清では多くのホルモンが蛋白と結合していて実際に活性があるホルモン値を測定出来ていない場合があるのと違い、ダイレクトに活性分画を反映するということがある。それの推移も測定しやすい。話を聞いているうちにいろんなアイデアが浮かぶが、実際にやるとなると保険が効かないという最大の問題に直面する。これは自費でOKという抗加齢関係の患者さんのみに適応するか、クリニックの予算から研究費を捻出するか、であるね。
抗加齢臨床データ報告会の仲間で、僕が開業しながらでもリサーチはできるし楽しいよとポロっと漏らした戯言をきちんと受け止めて着実に成果を上げておられる中嶋孝哉先生がゲストスピーカーで喋られる。彼のペーパー「テストステロン補充療法ーテストステロンエナント酸エステル注射における唾液中男性ホルモンの変動について」は本年度の日本性機能学会・学会賞で、僕とは出来が違うのだ。晩御飯を二人で食べようとしていたら主催者さんの好意でDahia 先生御一行と一緒に食べることになった。オーストラリア人3人、カナダ人1人、日本人3人は当然和食の店に向かい今日のセミナーの反省会となる。みんな大変真面目でした。
翌日は台風19号が東京に向かっているのでセミナーを最後まで受けられるかしらんと考えていたら、大阪で仕事中のケアスタッフから大阪は午後4時にJRがすべて止まりますという連絡が入る。残念だが2つばかり単元を残して帰阪する。非常に有益なセミナーでした。何らかの形でこれからの仕事につなげよう。
翌週は土曜日に以前某メーカーのアイデアで他のクリニックと共同でしたリサーチをペーパーにすることについての打ち合わせ。初めてお会いした新潟の水野先生は非常にアクティブな方でした。
翌日は東大で「第1回サルコペニア・フレイル研究会」に出席する。かなり前に告知があったのだけど、これからの開業医の主戦場は認知症とサルコペニア・フレイルと思っている僕はすぐ出席を申し込んだのであった。立ち見が出、抄録が足りなくなるという白熱し盛り上がった研究会。ほとんどが大学の研究者で成因から介入方法まで、up to date が一望できたけどまだまだ途上という感じあり。個人的にはエコーで筋肉厚測定というノウハウが分かったのが収穫。これは僕とこでも出来るな。会長の京都大学、荒井教授が「構想した時期はまだフレイルという言葉が出来ておらず、サルコペニア・虚弱研究会でしたが、これではすぐつぶれてしまいそうで・・・」と笑いを取る挨拶をされました。その日は最終1本前の新幹線で帰阪する。
疲れ知らず、というわけにはいかないがなかなか楽しかった。まあ忙しいうちが花でござる。