漢方薬は多くの方が使われています。有効性が科学的に証明されているものなどは医者が積極的に用いる場合も多くなっています。どちらか言うと副作用が少ないという印象をお持ちの方が多いと思いますが、必ずしもそういう訳ではありません。
Chinese Herbs Nephropathy (漢方ハーブ腎症)という病気があり、4月7日発行の医事新報に中本安先生が解説されていますのでそれの大事なところを要約してみます。
1. 半年から2年間の漢方薬服用後に腎障害が起こり、急速に腎不全となる。
2. 日本では今まで30例の報告があり3分の2は西日本。ベルギー、フランス、台湾などでも報告あり。
3. 漢方薬に含まれるアリストロキア酸がその原因と考えられる。
4. 腎不全だけでなく尿路系の悪性腫瘍の合併が多い。
5. 報告されている漢方薬は中国産のものが多く、健康茶の報告もある。
医薬品でなく個人輸入の漢方薬、健康食品、民間薬などを使用する代替療法は最近高まりを見せています。西洋医学の不十分な点、悪い面に対する補足的な役割を果たしているのですが、医薬品のように治験(効果、副作用などを発売前に実際の人間を使って調べる)が行われているわけではなく、代替医療学会などがチェックを行っていますが十分ではありません。安全性に関しては個人の責任が大きいと考えられます。
できるだけ内容の情報が公開されているものを使用すること、副作用などの情報公開が行き届いた会社を選ぶなどが気をつける点ですが、ちゃんと治験を通過したはずの医薬品でも思いもよらぬ副作用が出てくるのはみなさんご存知の通りです。
できるだけ必要のないものは摂取しない。
そのためには精神、身体にいいライフスタイルを心がける。できるかどうかは分らんがともかく心がける!