年が明けてはや10日が過ぎた。生まれてきてからの日数に対して1日の相対比が小さくなるから、年を取ると1日が早く感じるのだという説を読んだことがある。1歳児の1日は今までの人生の365分の1、僕はいくらになるのだろう。その50倍か。50倍早く感じるのかな。ともかく新しい発見が少なく繰り返しになるから、日々の記憶がとどまりにくく早く感じるのだろう。興味があって面白いことは記憶にとどまりやすいのです。毎日面白く過ごしたいなー、子供のように。少年の心に大人の財布です、理想は。逆はいけませんですよ。実際はそうですけど。
さてお正月でおめでたいことでもあり長寿の話題など。慶應義塾大学老年内科の広瀬信義部長が百寿者(100歳以上)213人にアンケートして長寿の秘訣を探ったレポートが2006年1月5日発行のMedical Tribuneに載っている。面白いところを少しピックアップしてみよう。
性格について。男性は神経質な人が多く、1匹狼的な自分の気の向くことを好きなようにするタイプ多し。女性は外交的で決められたことをきちんとやるタイプ、同性に慕われゴッドマザー的な人が多い。両性とも健康に敏感で、健康に悪いことは止め、いいと言われることは実行する傾向あり。楽天的でおおらかな性格に関係するといわれている遺伝子が特に女性に多いという報告があるが、両性とも幸福感の強い人が多い。家族は良い人が多く長寿者を大切にしている。
医学的所見については百寿者のほとんどが今まで大きい病気をしたことが無く30%が無病であった。特に糖尿病は圧倒的に少ない。アディポネクチン(脂肪細胞で産生されるインスリン感受性ホルモン)濃度高くこれが抗炎症、抗糖尿病、抗動脈硬化作用を持つのではないかと考えられている。
今までの食生活は同定できないが現在の食事を見ると、体重当たりの摂取カロリー、蛋白摂取量、脂肪の対総エネルギー比は若年者とほぼ同等であった。百寿者の平均余命をみると、乳製品、果物を良く取っているグループが一番長い。
認知症の問題もあるが、相対的に賢く、知恵がある人が多いという印象がある。学校の成績がよく高等教育を受けている人が多い。様々な困難に際し適切な判断をし、生き抜いてこれた人々である。
これは余談だが血液型はB型が多く、血液型は糖鎖で決まりそれが関係しているのか研究する必要があるとのこと。
どうです?イメージわきました?やはりとてもバランスのいいdecencyな感じがしますね。人生太く短く、好きなもんだけ食って嫌いなものは食べない。毎日嫌なことも多いし煙草は離せずアルコールも止められません。太ってきたのもちょっと気になるけど仕事も忙しいし運動する時間も医者に行く時間もないよ!100歳まで生きたってしゃあないよ!という方は間違いなくご希望通りになる感じがします。
よくあんまり長く生きたって仕方ないよという声を耳にするのですが本当にそうかな。今の医学の進み方は人間をかなりのところまで丈夫で賢明なままもっていくことが可能な気がします。たとえアクシデントがあったって移植したり機械を使ったりサイボーグのように生き延びていくのって面白くない?僕の診察デスクの上にはヨーダの精巧なフィギュア(めちゃ小さいぞ!自慢にならんか・・・)が飾ってあるのですがこいつが僕の理想です。ダースベーダーじゃないよ。「フォースの庇護がありますように」あなたにも僕にも。そしていい1年でありますように。