インフルエンザ、年末進行で外来が忙しく、忘年会とかもあってブログを書く気力がでまへんでした。眠いんだもん。しかし本はよく読んだ。どういうわけか非常に読書熱が高まる時があり、アウトプットは出来ないがインプットはやたら入りやすい時期だったようだ。
3日で1冊くらいのペースで読んでいたのだが、前に書いた「奇跡のリンゴ」とかなかなか印象に残る本が多かった。で、今は「養生訓」であります。貝原益軒だよ。どーしたん。
江戸時代の本が有益か?という気がしたが、人間はそんなに変わっていなくて、むしろ変に修飾されない昔の方が注意深く人間を観察していたのではと考えて読むことにした。抗加齢医学関連でも「養生訓」は引用されていることも多いので。
貝原益軒先生は84歳で亡くなった。長命である。これは83歳の時の書で、彼はその時でも虫歯が一本も無くバリバリ噛んでいたそうである。22歳年下の奥さんが亡くなってから翌年に後を追うように彼も。ロマンチストだな、益軒。
彼は人間100歳までは生きれるのに、みんな身体の事はかまわず、欲望の赴くままに生きて食べ過ぎ、飲み過ぎ、悩みすぎで死ぬのじゃ!もっと身体のことを手入れせよ!養生術を学ばなアカンのじゃ!と看破している。病気になる前の予防が一番とも言っている。イヤー、何もかももっともで、やっぱり人間変わってないなと思う。それよりもこんな正論がなぜもっと普及しなかったのか、そのほうが不思議だ。いまだに分かってない人ばかりだもんね。
元気になろうと思ってむやみに補剤ばかり飲むのはかえって身体に悪い、ちゃんと選べと書いてある。サプリじゃん、これーと思う。心は身体の主人であるとも書いてある。精神が身体をドライブすると、確か前、俺書いてなかったっけ、と思う。
いや、恐ろしいくらい今と同じであります。①身体を動かせ、死ぬまで働け ②食べ過ぎ、飲み過ぎ、寝すぎはダメ ③悩むな、完璧主義者になるな ④寒さや暑さ、風邪など外的な因子は慎重に避けるべし ⑤心の楽しみを見つけるべし。
いやー、どうよ。83歳の時に書いたというのも素晴らしい気力であります。伊能忠敬も70歳代で日本地図を作り始めたのだっけ。こういうスーパー高齢者が結構いたのだ。いや、今でも沢山いると思います。なにか高齢社会になると社会全体が落ち目になるようなことをマスコミは言うがそんなことは絶対ない。むしろ成熟した大人の社会を作るいいチャンスじゃないかね。インフルエンザにしても不況にしても煽ってどうすんだ!と怒りさえ感じます。
いずれにしろ温故知新、古典を訪ねるのは非常に有益であります。しばらくそっちでいってみたい。総ては書かれているのだ。
これで読んでいます(ウソ)