カテゴリー別アーカイブ: 日記

Working with John and Yoko

診察室の模様替えをしました。電子カルテをうまく使うためにスタッフの座る位置とか机の配置を変えたのですが、かなり違う感じになって入ってくる患者さんがみんな「おっ!」という反応をされます。

ここ1か月ほど外来チーフのジェット・O嬢(やることが速いから)の発案でチョコチョコ変えていたのですが、やっと落ち着いた感じがします・・・と言うと彼女が不満顔をしそうですが。

壁の絵も変えたのですが、遂に!ジョン・レノン作の版画が登場しました。もちろんレプリカですが、もう20年近く前にアメリカで買ったものです。Two is one がタイトルで、ジョンとヨーコの顔が一筆書きで書かれてあります。

ジョンの声は本当に神の声ですね。高校生の時に「ジョンの魂」のmather、鐘の響きに続いてジョンの声が聴こえてきたときの衝撃はよく覚えています。

彼が暗殺された時、報道でそれを知った母親が僕に「死んじゃったんだって。すごいショック」と言った時の居間の様子とかもよく覚えています。窓から冬の暖かい陽が射し込んでいたなぁ。

ジョンは間違いなく僕の心のロック・ジャイアントの一人であり、一緒に仕事ができるのは大変嬉しい。何かが変わりそうな気がします。

結構でかいです。

午睡の誘惑

 久しぶりに長々と昼寝をしました。

 僕は診察のある時でもお昼休みには寸暇を惜しんで仕事じゃなく昼寝をします。数十分のソファーでの昏睡状態が午後診を何とかもたしてくれる。夜より圧倒的に寝つきがいい(間違いなく1分以内)です。

 どうもお昼の光とか、漏れ聞こえる鳥のさえずりなんかがいい気がする。シーンとしているより、ちょっとしたざわめきや光があるほうが安心するのでしょうか。一時アン・バートンのバラードなんかをちょっとかけると、快感ホルモンがはっきりと分泌されているのが判るくらいいい気分で眠れました。半年分くらいは若返った気がします。午睡は認知症の予防に効果ありというのも証明された事実ですが、気持ちのいいことはほぼ全部老化を止めると思います。

 今日も明るい夏の光が溢れている中、風に吹かれて昼寝をする。遊びに行くばかりが夏の過ごし方じゃないな。

A super-hot summer もあと少し

 

 

辛坊実くん、決定!

 もう立秋です。

 なんとなく朝の風が秋っぽいなぁと鋭い僕の感性はキャッチしていたのですが・・もう終わりなのか・・・早すぎるぜ・・・・。日本の夏は7月の最終週からまけて8月の第2週までの3週間だ。仕事してる場合やないでっ!と思いながらも仕事だけで終わる日々。

 ブログを書く時間もなかったのです。少し振り返ると・・・ 

①神戸の某施設の見学に行ったのですが、それだけのつもりがそこの理事長、施設長の先生(お二人とも大変お偉い方です)のお誘いで神戸北野の普通では入れないクラブのレストランに行くことになってしまいました。

僕はクマがおちんちんを出して走っている柄のTシャツを着ていたので、危険個所を手でおさえながらお話ししました。楊さん、本当にどうもありがとね!

 

②仲良くしていたMRのT君の結婚式に出席しました。

彼は受け狙い満載で、挨拶の時に「ではちょっと準備があるので」と言って公衆の面前で「ウコンの力」を一気飲みするやら、お色直しの花嫁を待ち受ける姿が羽織袴にサングラスだったりと頑張ってました。最後の挨拶もぶっとばしていたのですが、彼の顔を見つめる花嫁の顔が一瞬真剣に怒っていたのを僕は見も逃がしませんでした(みんなわかってたって)。

でも本当にいい結婚式、いい披露宴でした。人徳です。T君、お幸せに!

 

③ジャーン!!ついに当院の禁煙キャラクターの名前が決定しました!

「辛坊実」です!し・ん・ぼ・う・みー・のー・るっ!ほんまかい!

とつっこみを入れたくなりますが希望の意味も込め、外来スタッフの協議で決定しました。命名者のYさん、おめでとうございます。この言葉を胸に(実際に辛坊実と書いたバッジを胸につけて診療している)頑張りたいと思います。

命名コンテストに参加いただいた数十名のみなさん、本当に有難うございました。

喜びの(そうでもないか)Yご夫妻と辛抱実(ってない)君

で今日は院内の納涼会です。④抗加齢ドックを受診された方が典型的副腎疲労(adrenal fatigue)だったという医学的に興味ある話はまた今度にします。

夏は過ぎ去る。「夏は単なる季節ではない。それは心の状態なのだ」という片岡義男氏の名言を心の中で繰り返す。

孤独の太陽

2、3日前、ごそごそとCDをしまってある棚をかき回していたら桑田佳祐氏の「孤独の太陽」が出てきた。

おおっ!こんなとこにあったんか!捜してたんだよー、と思わず頬が緩む。これは彼のセカンド・ソロアルバムで、ここから「真夜中のDandy」がヒットした。長渕剛氏をからかった曲も話題になったな。サザンではあまり聞けない、そんなこと考えてたんか、というような歌詞が続く、いわゆる骨太な本音っぽいアルバムです。出た当時から好きで、全然飽きない。

しばらくヘビーローテイションしていたのですが、昨日、彼が食道癌というニュースを聞いて軽くショックを受ける。

ロックミュージシャンは破滅型が典型的だが、実は息の長いミュージシャンはかなりクレバーに計画的に生きている。ストーンズのキース・リチャーズは破滅型だが(例外的に長生きですが)、ミックは絶対あいつはベッドの上で安らかに死ぬと言われている人で、ちゃんとジョギングを続け、ドックも受け、ナイトの称号をもらい、子供をパブリックスクールに入れている。

文学者も破滅型と昔からのイメージがあるが、村上春樹氏はフルマラソンを20回以上走り、ウルトラマラソンやトライアスロンも経験している。彼は文学をやり続けるためには頑強な肉体が絶対に必要であると述べている。

もちろん好き嫌いはあるけどさ、心の底から破滅型でそこからデーモンを生み出す芸術家ばかりとは限らない。むしろ村上氏の言うように、頑強で健全な肉体と精神がバックになければ、破壊的なアートの世界とは長く付き合えないという気がします。

桑田佳祐氏はミック・ジャガー・タイプで、50になってからジョギングを始めたり、すごく健康に気をつけているという話を聞いたことがある。今回、ごく早期で癌が見つかったのも、そういう心がけの賜物だ。それでこそ長くみんなの心に届く歌を作り続けることが出来るのだ。彼はそう思って努力していた。神様もぜひその心がけに応えてほしいものです。桑田佳祐氏の新しい歌が聴けない世界はあまりにも寂しい。そう思わない?

今こそ聴こう。


若い写真

 昼休みに以前製作したパワーポイントをPCのファイルの中で捜していたら、昔の写真が何枚か出てきた。

 昔も、そして今も付き合いが続いている友人たちの写真。いろいろな場でいろんな時間に。彼、彼女たちはすでに十分大人だったのだが、まるで子供のように無邪気に見える。細胞が、表情が若い、邪気が無い。やだなー、切なくなる。

 勿論僕自身も写っているのだが、自分自身より他人に表われた時間の落差に胸をつかれる。これは僕自身を客観的に眺める時間というのはそんなに無いので、今の自分の外観をちゃんと認識していないせいだろう。現時点で写真をとって較べたりするとそのまま失神するに違いないと思われる。

 しかしな、つまんなくないか?

 年をとることは何かをどんどん失っていくことであろうか?それは寂しいじゃないの。

 外観は認めよう、しかしそれに変わるサムシングを身につけてないと年取った甲斐ないじゃないか。単に古びたのではなく、アンティックや古いワインや洋館のような、歴史の長い時間でしか作れない貴重なもの。それは知恵? ハート?・・・ううむ。

 ぼんやりしていると、いつのまにか外は真夏の陽が射している。

 何も考えず「夏やなぁ」とつぶやくと、「そうですよ。先生も急いで遊びに行かないと」とスイートなNナースの声が聞こえた。笑っている。

 そのとおり。その貴重なものは何かわからないが、夏の陽が射せば外に遊びにいっちゃうような自由な気持ち、自由な時間がないとそんなものは出来てこないぞと思った。時間はあまり無いのである。

真ん中のおじいさんはビル・ワイマン、じゃなくてマーティン・スコセッシ。

シャイン・ザ・ライト!ね。

本田君の祈り

ああ、気が抜けた・・・。今日は睡眠不足かつ腑抜けのようになっておられた方が日本中にあふれていたかと思います。

PKは仕方ないよ。あれだけボールを支配されていても持ちこたえていた日本代表には本当にちょっとグッとくるものがありましたね。円陣を組む、みんなでやろうという気持ちには涙腺を刺激するものがあります。


昨日僕が一番印象に残った画面は、PK戦の前に目を閉じ、両手を顔の前にあわせて祈っていた本田選手でした。


文句を言っていたのでも自分を鼓舞していたのでもない、間違いなく祈りの言葉を呟いていたように感じます。他の誰でもない、彼がそうしていたことに胸を突かれました。

本田選手やヒデ、野球だとイチロー選手がそうですが、傑出した人はなにか他から浮いてしまう。孤独というか隔絶した感が漂います。彼らの行動の指針が他の人と違う言語で書かれている。違う座標軸で動いているように感じてしまうのです。彼らが必ずしも世間一般の俗なことに興味がないというのではなく(おしゃれとかうるさいし)、その自分の生きる仕事の世界に於いて俗的な基準から外れている。

それは目標の高さ、普通だとそこまでせんでいいやんという、いわゆる落としどころを軽々と超えている点かと思います。そして誰が目標とかライバルとかいうんじゃなく、自分が決めた基準がその対象であると。

本田君の祈りはその基準に近づくための心からの気持ちだったのだろう。

厳しく寂しい道かもしれないし、すごい充実したゴージャスな世界かもしれない。感じ方ですね。全く俗なレベルから逸脱できない僕としては、彼らのことを考えて少しでも近づきたい(おこがましいな、こりゃ)と思います。

今日から睡眠不足の人がサッカーファンだ!


ゴロゴロマシーン

筋肉トレーニングもいいけれど、ムキムキに見せるための表在筋よりも、腹筋や背筋、いわゆる深部筋を鍛える方が根本的に大事です。

深部筋は建築物で言えば土台であり屋台骨である骨盤と背骨を支える役割があり、歩行や姿勢に大きく関係します。しかし深部筋を鍛えるのは結構難しいのだなぁ。特に背筋はいい方法が少ない気がします。

で、そんな悩みを持つあなたにお勧め、最近のお気に入りです。こいつ。結構安っぽいのでローマ戦士の武器風な感じで撮りました。

なんていうのかねぇ、「深部筋養成ゴロゴロマシーン」です。映画にもなったキムタクが検事に扮した傑作TVシリーズ「ヒーロー」というのがありましたが(こいつはほんとに傑作!)、そこで通販マニアの彼がこれを購入してやっているシーンを覚えています。まさか自分がやることになるとは思わなかった。

800円ちょっとだったのでなんとなくやる気になって購入しちゃったのですが(何でそう思ったのかよく覚えていない)、こいつはかなりいいよ。膝をついてマシーンを両手に持ち、床につけて屈伸運動を行うのですが、まあ最初は5回も出来ない。

その日はなんと単に下を向いたときに腹筋がつるという涙が出るような悲惨なアクシデントも発生したのですが、ふっふっふっ、今やここを意識して鍛えるかとか、腕の屈伸も入れてとか、自分でバリエーションをつけることも出来るようになってきた。どこを意識するかで鍛える場所を変えられる。まぁえらそうなことをいっても一時に出来るのは15回くらいが限度だが、それで十分。トータルが問題だよ。

で、なんとなく時間があったらゴロゴロやってます。歩き方も少し変わった気がする(僕は何でも割りと即効性なのです、素直なので)、これは確か。いかにこれからも生活に組み入れていくか、それが大事だな。気になる人は貸したげるよ。ご遠慮なく。しかし最初に5回はクリアーしないとダメね。

自信に優るコーチなし

  やりましたねー、岡田ジャパン。

 素晴らしいです。テレビで何度となく放映されているのでもういいやと思っていたのですが、それでも勝利でのゲームセット、みんなの喜びようは何度見てもこちらまで自然に笑みがこぼれるというか・・・うー、楽しい!

 暫くブログが書けなかったのはワールドカップで忙しかったわけでは勿論ありません。7月中旬までにちょっとした発表が4つあり、その準備に忙しかったのです。大体ウイークデイは仕事が終わったら殆ど寝るだけですし、休みの日か睡眠を削ってしか出来ぬという厳しい条件で・・・。

 で、最初のやつが終わった日がちょうどデンマーク戦の前日。発表が終わって会食があって、帰ったらもう午前様で、明日のことを考えたら「もういいや、寝よう」と床に就いたのですが、なんと4時に眼が覚め、これは運命だとあきらめてテレビを見たのです。

 しかし強かったね。なんというか余裕が感じられました。1戦ごとに増す余裕。あの不甲斐無い代表チームと違うやん。これはなんといっても勢いというか自信がなせる業でございます。

 おんなじ状況でも、びびって臨むのと自信を持って対するのでは全然違います。日本人はもともと脳内神経伝達物質のセロトニン遺伝子が、自信ないです・・・という組み合わせのタイプになっている人が全体の90%というデータがあり(ラテン系は逆にイケイケタイプが圧倒的多数)、本番に弱いのもこれは根性というよりも科学的に説明のつく事実です。

 しかし「自信に優るコーチなし」という格言もありますが、カメルーン、オランダがいいコーチとなってくれました。一発まぐれでもいい結果がでると楽になり自信となる、そういう意味で精神的に突破力のあるジャパニーズ・ラテン系の本田君、大久保君はいいチョイスですね。僕は前から本田君のファンだったのですが、彼は単純にビッグマウスというのではなく、最もよく使う台詞が「準備する」です。カメルーン戦後のインタビューでも言ってました。

 よく準備し、自信をつけて、後は強気で突破する。僕の後3戦もそう行きたい。しかし第2戦はカメルーン並み、3戦目はどうみてもオランダ、最終戦は(まだやってないけど)アルゼンチンといった感じのラインナップです。ファンタジスタ揃ってます、トホホ。遠くアルゼンチンに標準をあわせ、準備万端で臨むことにするか。終われば夏です。わーい。

 

      こんなポーズでもかっくいー本田君           隣には同ポーズのあなたの写真を。

鎖国パラダイス

 留学を希望する学生の数が激減しているとニュースで言っていました。

 京都大学でも137人の交換留学生枠があるが、昨年留学したのは32人だけだったとのこと。テレビでは生真面目そうな学生さんたちがいろいろ言っていましたが、就活もあるし、わざわざ外国に行って淋しい思いして苦労せんでも…、メリットないし、という雰囲気が漂っていました。

 ウソやろー?

 僕は「最近の若いもんは」とは死んでも言わないおっさん排他・若輩擁護論者ですが、こいつにはちょっと危機感を覚えます。

 鎖国すんのか、君達?世界がフラット化し、自分の国だけで凝り固まっていては何も始らないというのは誰でもわかる。若いうちに世界を見ることの重要性を賢明な君達が判らんわけなかろ?そんなに今の生活が快適なんかいな。

 アメリカ人ジャーナリストがこんな状態を「パラダイス鎖国」と言っていましたが、こいつは本当に危ないぞ。苦労は買ってでもしろ、というのは死語なんでしょうか。これで「公務員が第1志望です」なんていわれた日にゃ日本の未来は本当に暗い(優秀な公務員の方がいっぱいいるのは知っています。でも昔知り合いだった公務員の若者はトラブル拒否、リスク回避の権化みたいなやつだったので偏見が。申し訳ない)。

 優秀且つやる気に溢れた若者がいっぱいいるのも知っとります。何があっても世界に出て行け、と思います。面倒を恐れるな、トラブルは買ってでも解決しろ、3度の飯よりタフな交渉が好きになれ!と叫んで筆をおくものであります。最後の3つは医者にも必須ですね、私見では。

黄昏る帝国かよ

リスクを背負う

 TVで中田ヒデ選手と本田圭祐選手の対談を見ました。僕はこの二人のファンなのです。

 本田選手はまんま浪速のヤンキーですが、自分の意志を貫くその圧倒的な強い心はすごく魅力があります。本田選手、いつもどおり両腕に高そうな時計してました、しかも赤と白?彼と仲のいい選手が「前はゴリラだったけど最近は成金ゴリラに出世しています」と書いていましたが、まぁそうね。服装もですが発言も何もかも若い!!です。

 ヒデがすごく老成して見えました。この二人は20代前半で世界に出て、しかも業績をあげるというすごい才能の持ち主ですが、才能を生かすことのできる頭の良さと心の強さがあります。

 練習においては世界でもトップクラスの技術を持つ日本代表に欠けているのは「勝つことに対する強い気持ち」というのは前から指摘されていることではありますが、俺が!という自負を出せる環境ではないのかもしれません。

 ヒデは最終的にはそれを抑えてしまったので、本田選手には自分のやりたいことを絶対くずすなとアドバイスしていました。彼がどれだけそれを貫けるか、注目したいです。

 本田選手の言葉の中で印象に残ったのが「僕はリスクを負わないほうがリスクやと思います。なんも背負わないでどないすんねん」というやつ。

 その通りや!ええぞ本田、いい男!周りが何を言おうが、サポーターがなんと言おうが、マスコミがつまらんたわごとを言おうが自分を貫いてください。僕も、何でもかんでも守りに入ろうとする50台の男が多い中で、この言葉を忘れないでやっていこうと思います。

最近のクリニックの前景。僕のピッチですね。