雨が降っている。抗加齢医学会雑誌である「アンチ・エイジング医学」を読む。この雑誌は学会誌にしては画期的に面白く読みやすい工夫をしている。大事なことだ。その中の記事で面白いものを紹介しよう。
「大脳辺縁系共鳴」という言葉がある。大脳辺縁系は感情を司る部分だが、これは外部に開かれているところがあり、周囲の人の感情、辺縁系と響きあい影響しあうという。誰でも感じていることだけどね。不安な人のそばにいると不安は伝わり、幸福な人のそばにいれば幸福を体験できる。犬には犬の好きな人がわかり、子供も子供好きがわかる。
マンボウという魚がいるが、こいつは大脳辺縁系共鳴作用が強いらしく、病んだ魚はぷかぷか浮いているマンボウのそばに集まってきて、一緒にぷかぷか浮いているうちに癒されるらしい・・・ほんとかな。
いずれにしても機嫌のいい奴のそばにいる方が楽しいに違いない。というかいつも機嫌よくしているほうが自分自身にとっても精神身体的によろしい。よく感情はコントロールできないというがそんなことはない。人間の感情はとてももろく変わりやすい。工夫すれば簡単に変えることが出来る。その気になるかどうかだけだと僕は思っている。
太宰治という人は、自分の嫌いな人とわざと率先して付き合ったらしい。そして気分を屈折させ文学の糧としていた。いろいろな生き方がある。僕には文豪となるよりもマンボウのほうが魅力的だ。