ランチ・トーク

 お昼休みの僅かの時間に外来スタッフのM嬢と昼飯を食いながら雑談をする。余はいかにして男性ジャズボーカルを好むようになりしか?

 

 「男性のジャズボーカルって聴いたことないです」

 「まっ、少ないからね。僕が何故男のジャズシンガーが好きかというと、この効率だけ  

  の世の中において彼らはそんなものと無縁な感じが濃厚にするからだ。いやな仕事だ 

  とか期限とか、そんなものとは無縁で、つれない女性とかうまくいった恋愛だとかラ

  ブソングだけを歌う。女性が歌ってもなんとなくそんなものかと思うが、男が歌うと

  一般世間とは次元が違う感じがするのだ。そこだ。そこが好きなの」

 「日本の人であまりいないですよね」

 

 とそこから話はどんな爺さんが好ましいかという話になる。彼女は俳優とかよりも一般の人のほうが年がいった場合素敵な人が多い気がするという卓見を述べる。確かにそうかもしれぬ。

 

 「おしゃれな人がいいですね。私帽子が似合うおじいさんが好きなんです」

 「(いろいろ好みがあるものだ)あのさ、そういうじょーひんな感じの爺さんと、ロッ

  ケンロール!と叫んでるような不良ジジイとどっちが好き?」

 「上品な方」

 「そうですか・・・」

 

 といいながら気がついたのだが、僕は不良ジジイの方が好きなのだ。髑髏のTシャツを着ているようなロックジジイ。そして僕が忌み嫌っているのは小市民的なもの、世間様がとか、みんなはそうしているとか、そういうやつであることがはっきり判ったのである。そしてそれは僕自身が小市民的だからだ、ということにも気がついたのだ。・・・・激しく反省した。

 

そんなことはどうでもいいよと空の雲

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