村上春樹氏が今年のフランク・オコナー国際短編賞を受賞した。これをとればノーベル文学賞といわれているフランツ・カフカ賞に続いての海外文学賞(しかも相当権威のある)受賞で、本当に今世界で一番ノーベル文学賞に近い作家だ。
しかし彼に対する日本の文壇の扱いは無視に等しい。まあ無視されたほうが彼にとっていい気がする。作家と編集者がつるんで酒場でぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃ・・・(繰り返し)しているアナクロな世界は村上氏と対極の世界だ。
彼は夜は10時に就寝し、6時に起きて10kmジョギングし、午前中に仕事をすませて午後は好きなことに使う。音楽を聴いたり散歩したり。大体日本にいない。彼は言う。「フルマラソンを数回走れば文体は変わる」「僕は1に肉体、2に文体です」。彼は100kmマラソンの経験もあるし、フルマラソンも20回以上走っているはずだ。生まれながらの健康フリークだったわけではない。30歳まではジャズ喫茶の経営者で1日40本以上のタバコを吸っていた。ある時これではいけないと走り出し、今ではほとんど贅肉が無い。
肉体が変われば文体が変わり、生活態度が変わる。ものの見方が変わり性格も変わる。運命は性格だという思想に従えば運命も変えられる。
健康であるためには運動をしなさい、というのは誰が何を言っても変えられない事実だが、それには単に肉体のコンディションを保つという以外にこういう意味があるのだ。そこを見落とさないように。
誰かに似ているんだけど…
THE 新聞(朝刊)9月26日(火) 【経済】 安部内閣 今日 発足
春樹