日本医師会雑誌の特集「在宅医療の現状と課題」を読む。厚生労働省の事務次官、辻哲夫氏も参加した座談会があり、行政が在宅を推進する一つの大きい理由として、日本では病院で死亡する人が大変多い(80%台) → 人口の増加とともに年々死亡する人が増加しており、特に団塊の世代が高齢化するとエライ数になる → すごくたくさんの人が亡くなる前に病院を占拠することになりこりゃ困る! というのがあるらしい。そのため亡くなる時はご家庭で、というのを推進したいようである。
こういった問題を医療サイドだけに押し付けるのはかなり問題があるのではなかろうか?医者が頑張ってほしいというエールが出ていたが、国民の居住状況とか経済状況、家庭のあり方とか精神構造の在り方のような大きなものを考えていかないと動かないと思います。大体そこに個人の幸せを考えるという姿勢は無い。
国のやり方というのは、非常にうそっぽい。高齢化で大変なことになるよ!というのも実際は国の成熟の課程として当然の経過で他の国で十分成功したモデルもあるし、また医療費がやたらかかるという宣伝も、実は他の国に比べれば日本は恐るべき低コストで大きな効果を上げているのであるが、そんなことは絶対に大きく発表しない。WHOによる医療の世界ランキングで日本は1位であるがそんなこと聞いたこともないでしょう。
ともかく国の基本方針は予算を抑えることで、そのため最近あまり政治力の無い医師会はいじめられやすい子供のようになっているという気がします。どんどん厳しい状況を押し付けられしかも報われない。医者の平均勤務時間は12から15時間という統計がありますが、どうなっているのかなぁ。僕の知っている範囲では医者というのは結構使命感を感じている純なところがありますが、それでもさすがに最近みんな鬱積している感じがあるぞ。
愚痴っぽくて申し訳ない。政治家、公務員のあまりの不祥事の続く中、怒りを感じて。