この2日間は散々であった。
原因不明の胃痛、下痢に襲われたのである。まぁ多分ノロウイルスであろう。インフルエンザと並んで今の外来でも大変多い。でも今までなんともなかったからなぁー、今さらであるが、ともかく午後の診察中に胃の不快感が極度に達し、正直途中棄権しそうであった。
しかしなんとか耐えしのぎ、その晩から完全絶食とし(ひどい下痢も始まっていた)朝の外来を始める。僕はあまり不調が表面に出ないのであるが、その日も声は張りがあるし、顔もちょっと頬が削げて精悍そうである。しかし実はまいってたのよ。(外来チーフのO嬢に「ストレスのせいに違いない」と言うと「何のストレスですか?」と心底不思議そうな顔をした。俺はなんだ!?)
外来があんなにつらいものとは思わなかった。自制心がないと務まらないが、体が不調だと気力がなくなり忍耐がなくなりネガティブになる。健康であってこそできると当たり前のことを深く認識する。
午後は生まれて2度目の点滴をして、内服薬も効いてきてやや元気になってきた。1日の完全絶食後食べる晩飯に驚嘆。ハングリー・イズ・ア・ベスト・ソース。然り。
この2日は8時間近く寝た。考えてみるとここ数年、2日続けてこんなに寝たことなかったんじゃなかろうか。ゴージャスな気分。で、今朝であるが、完全復調どころかリバウンドで全く疲れを感じないのである。軽いのである。世界が明るく考えが恐ろしく前向きである。脳内セロトニンを測定したらおそらく振り切れるに違いない。「晴れた日には永遠が見える On a clear day, you can see forever」という映画が昔あったが、永遠を垣間見たようなグッド・フィーリングのまま1日が終わる。
いい気分である。で思ったこと:
①1日くらいの絶食は胃腸を休めるのにいい。これからも時々日曜日位白湯だけで過ごそうと思う。
②病み上がりのグッドフィーリングは、どんな状態でもその境地に達することが可能な精神状態だと思う。どうすれば普段でもこの境地に達せられるか考えてみよう(睡眠時間?)。
③でもつまりは体調が整っていなければダメなのだ。軽率だからもっと用心深くすること。アランというフランスの哲学者は精神的落ち込みはすべて体調のせいと考えよといっているが(違ったかな?)リーズナブルな思想である。
で、明日から土日の2日間「臨床医のためのクリニカルリサーチの仕方」のセミナーに出るため京大に行ってきます。2日前は申し込んだのを後悔してたんだが今は楽しみ。勝手なもんだ。体調は恐ろしいぜ。
患者さんの突然の嘔吐に備え机の下に備えてある膿盆
(僕のためではない)