世界の果ての庭

 松岡農相とZARDの坂本泉水さんが亡くなった。どちらの方にも特に思い入れがあったわけではないが、天寿を全うされたわけでなく、覚悟の上であったのか突然であったのかも分からないが、ともに不幸な逝き方であったと悲しく思う。ご冥福をお祈りする。

 ニュースを見てもいい気持ちにならないから本を読む。西崎憲氏の「世界の果ての庭」。第14回日本ファンタジーノベル大賞大賞受賞作だそうです。前に一度読んであまりの好みに狂喜した。がっちり僕のテイストだったのだ。また読み返そうと思っていて、手に取った。全然ストーリーを覚えていない。まあ、覚えられないような話だ。これは5つ位の別の話が平行にすすむのだが、ショートストーリーがアト・ランダムに出てくる。時代も主人公も、語り口も全く違うのだが一貫した味わいがある。それは清潔で落ち着いていて、上品で教養があるのだがなんとなくちょっとエロティックで、夢のような話だがとてもリアリティがあるのだ。

 全く違う話が平行に進行していくが最後にそれがどうなるかというと・・・

 別に役に立つわけでない。人生が変わるわけでもない。しかし読んでいると心から「好きやなー」と思える本。僕にとって映画ではメル・ギブスンの「危険な年」(映画を2回見、ビデオを買い、DVDを買った)にあたる感じの本です。実はまだほかにもあるんだけど。時間があれば是非、と言いたいが僕の好みは変なので別にお奨めはいたしません。

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もう在庫はなさそうね

 

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