ボサノバが好きである。
これは僕にとってロックが好き、ジャズがいいというのとは少し違う。気に入っている音楽というだけではなく僕にとって少し違う何か、なのである。なんだろなー、それは僕を違うところに連れて行ってくれる特別なものなんだ。それは何処か。一つの場所ではない。南の島の夜空の椰子の木の下かもしれないしブラジルのいい感じに鄙びたクラブなのかもしれない。しかし、いずれにしろ、ここではない何処か、なのである。
僕に決定的な影響を与えた映画は、高校時代に見たクロード・ルルーシュ監督の「男と女」である。それは新しいフランス映画のクールな感覚であり、アヌーク・エーメの素晴らしい鼻筋であり、そして何よりもピエール・バルーのボサノバであった。全く新しい、信じられないくらいチャーミングな音楽。4回ほど見たが、3回以降はボサノバの流れる回想シーンを見に行った。そして僕の転落が始まったのであっだ。
で、暗く静まった深い夜に一人でボサノバを聴く。そして気が付いたのである。ジョアン・ジルベルトをはじめ、好きなのはジジイばっかりじゃないか。そしてピエール・バルーやジョビンもそうだが、いかつい顔でハンサムな奴はいないぞ。
わかった。
ボサノバは優男には似合わないのである。ハンサム・アンド・ワイルドというかっこいい奴にも似合わない。ジジイ、もしくはごっつい醜男が歌い、ギターを弾く方が似合うのである。人生の苦い水をしこたま飲んだ奴だけが歌える秘密の音楽なのだ。
ぴったりじゃん・・・僕に。これにて私の将来は決まったのであった。夏の夜にワンノートサンバをつぶやき歌うジジイである。ボサノバ・ギターを弾きながら。ジジイのボサノバ、ジジノバである。おー、まだ時間はある。とりあえず練習開始は連休からだね。
私です。ウソ、ジョアンです。
私もボサノバ大好きでよく聴きます。とくに寝る時や気分が
沈んだ時癒されます。”男と女”素敵な映画ですよね~
2も観ました。アヌークエーメって年取ってから出てた映画観た
けどゴージャスでかっこよかったです!!フランスの女優は
かっこいい人が、多いですね。
ludivineさん、素敵なコメントサンキューです。
フランスの女優は確かに独特の魅力がありますよね。
ルルーシュ監督が「男と女」の次に撮った「パリのめぐり逢い」
という映画でも、アニー・ジラルドのあまりの美しさに驚きました。
アメリカ人のキャンディス・バーゲンに旦那がよろめくのですが、
アニー・ジラルドのほうがずっと…という感じです。
まぁフランスは女も男も曲者ですね!