ジジノバ#2

 連休です。

 朝から今週末にある抗加齢医学会関連の研究会で発表する予定のパワーポイントを作る。「20代、30代男性の低テストステロン血症」というタイトル。昨今草食系男子が多いという噂だがどうもそれはホンマらしい…といった内容です。なかなか面白い、自分で言うのもなんだけど。

 気が付けば午後になっている。静かである。夏雲、暖かいそよ風、遠くから時々聞こえる子供の声。この前購入した「ホソノバ」をかける。細野晴臣市のボサノバだからホソノバ。大御所である。日本のロックの長老みたいなもんだ。芸術選奨文部科学大臣賞ももらってる長老の新作っと・・・

 素晴らしい。ボサノバじゃないという気がするが、ノスタルジックなほんまもんの音楽です。シンプルな構成、飽きないメロディー、ジャケットでも中の写真でもわかるけど50年代の夢のような東京でかかっていたような。クーラーのきいた部屋で聴いてはだめで、ちょっと暑いなと思いながら窓から入ってくる生暖かい風の匂いを楽しみながら聴く。

 半ズボンでランニングで、学校から帰ってくるとコカコーラのホームサイズをラッパ飲みして、汗ダラダラのまままた遊びに出かけて、夕暮れなにか寂しく人恋しくなったころに「またなー」と言って家に戻っていったあの頃である。回想はすべてスイート。今がこうなのも、あなた、すべてあなたの問題である。

 「Love me」という美しいプレスリーのバラードでCDは終わる。溜息をつき仕事に戻る。シンシンといった静かな蝉の声がする。夕方です。50年代モードで1日が終わる。

                    ハリー細野氏             若かりし頃

 

 

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