村上龍氏の「5分後の世界」といういかした小説に「向現Cogen」という薬が登場する。現実の日本と違うパラレルワールドで時間が5分遅れた別の日本では、第2次大戦は終わっておらず、日本はアメリカに降伏せず、地下にもぐってゲリラ戦を繰り広げている。登場してくる日本人たちは、想像する過去のいい部分を持っている日本人で、礼儀正しく、弱音を吐かず、意志が強く、堂々として優しい。
偶然別の日本に移動してしまったえー加減な主人公が、徐々にその別の世界の日本人にシンパシーを感じ、最後の究極の戦闘シーンで友人を助けるために元の世界に戻ることを放棄する(それはどのような行動で表されるか?彼は自分の時計の針を5分遅らせるのである)のはぐっとくるが、「向現」は戦闘シーンに現れる。麻薬のようなもので、負傷して痛みのため意識が遠くなりかけたりした時、「向現」を内服することで常時に戻るのである。
なんというか、使われ方がひじょーにカッコよろしい。出た!「向現」だ!みたいな感じで思わず好きになってしまうが、作者もお気に入りのようで、自分のサイトの一つの名前に使っていた。現(うつつ)に向うというのが効能そのままだ。
なんとなく自分がパッとしない時、「向現」のような薬はないものか?リアルに現実に立ち向かう勇気の出る薬。最近のビジネスマンの「飲む、打つ、買う」は「胃カメラを飲む」「欝」「{会社を止めようと}宝くじを買う」だそうだが、本来の「飲む、打つ、買う」に戻るような(まっ、これが魅力があるとは思いませんが}。
軽症欝に有効な「パキシル」「トレドミン」?うーむ、違うなー。「ハルシオン」?全然。案外「バイアグラ」ってのが一番近いか。出でよ!真の「向現」!
本では平凡な外観のようです
はじめまして。
とあるワードから飛んできたものです。
現在、私たちは負け続けています。次の戦闘には「向現」が必要です。
どこかに売っていないでしょうか?
知っている事があれば教えてください。
コード「BLUE」