お猿さんたち

 モンキーズを聴く。ご存じない?まあ考えてみれば僕が小学生の時にデビューしたバンドだからな。といってもビートルズはもっと古いぞ。モンキーズは自主的に結成されたバンドじゃなくてレコード会社が売り出そうという意図の下にメンバーを募集し、いい作曲家に曲を依頼し、主演のテレビ番組(モンキーズ・ショウ!)を作って売り出した、アメリカ商業主義の申し子である。であるからロックファンの間からの評価は低い。芸能人バンドみたいなもんだ。デビュー曲(恋の終列車!)はかなりヒットしたが、その時メンバーの半分は実際に楽器が出来なかったという話である。でも段々音楽的に成長してきて、オリジナルを作ったり、かなり前衛的なアルバムを作ったりしだすようになるが人気は低迷し解散する。

 「デイ・ドリーム」が日本では一番ポピュラーかな。コマーシャルに今でも使われている。この曲に限らずメロディーがキャッチィーで切ない、暖かい。どの曲も明るくお茶目で切ない。ボーイ・ミーツ・ガール的。・・・ええやーん。ポップスの王道である。僕はこんなのが好きなのである。モンキーズ・ショウもビートルズ映画のパクリであるが、アメリカン・ホーム・コメディの典型で学生にとっても人気があった。ラブ・コメである。僕は実は人生がラブ・コメだったらどんなに素晴らしいだろうと思っている人間なのでこういうのは完全に○なのです。でもこういう学生生活って、アメリカでも回顧的なんでしょうか。学内で銃をぶっ放してるからなーと思うとどうも悲しい。

 アメリカの学生は古いポップチューンをよく知っている。ぼくの時代のロック・シンガーのコンサートに若い奴もよく来ている。古い、けれどいかしているポップチューンはその国の人間にとって財産だと思う。アメリカはどの都市でも古いポップチューンをDJ無しに延々と流し続けるFM曲がある。それで若い奴は知っているのだ。日本でもやらないかな。CMでサディスティック・ミカ・バンドの「タイムマシンにお願い」が流れたり、結構昔の曲はかかっているのだが、そのことを知らないかもしれない。

 久しぶりに聴くモンキーズはとてもいかしていた。他の奴にとってはどうか知らないが、僕にとっては思い出も加わってオールディーズ・バット・ゴールディーズです。プレザント・バレー・サンディ(キャロル・キング作だ!)、スター・コレクターが好きです、今は。

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こういう雰囲気、ええなあー

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