ダークな男

いつ頃からコーヒーを愛飲するようになったのかは定かじゃない。


二十歳ぐらいの時にはコーヒーミルで豆をガリガリ削っていたのは確かなので(十八歳ぐらいのときに初めて行ったヨーロッパで確か自分で購入したのだ。淡い思い出である。あの時知り合った皆さんは今も元気なのであろうか?)、結構古くから大量に飲んでいたことになる。しかも割と早期からブラックであった。


それが自分の身体にどう影響しているか?


これも定かではないが、目下のところコーヒーの健康に与える影響は概ねいい話が多い。つまるところポリフェノールがいいのね、抗酸化ね、ということになるが、コーヒーと並んでポリフェノールが多く、かなり中毒に近い人も多い嗜好品としてチョコレートがある。

そう、チョコレート。あなたの好きな、あれです。

チョコレートも身体にいいよという話があった。


スウェーデン・カロリンスカ研究所のSusanna C. Larsson氏らは,男性のチョコレート消費と脳卒中リスクについて45~79歳のスウェーデン人男性3万7,103人を約10年間追跡。年齢,教育,喫煙,BMI,運動,アスピリン,高血圧,心房細動の既往,心筋梗塞の家族歴,飲酒,食事などを調整後のデータで、消費量が最も多いグループ(中央値62.9g/週)は,最も少ないグループ(中央値0g/週)と比べて脳卒中のリスクが17%低下していたと報告した。さらに欧米の5つの前向き研究のメタ解析を行ったところ,消費量の最も多いカテゴリーは最も少ないカテゴリーより脳卒中リスクが19%低かった。Larsson氏らは,これまでに女性でチョコレート消費が脳卒中のリスクを低下させることを報告しているが,男性でもほぼ同様の結果であった。 なお,1990年代のスウェーデンにおけるチョコレート消費の90%は,カカオ含有量30%程度のミルクチョコレートだった。(Neurology on line edition. 2012, 8.29)


カカオ含有量30%程度というのはロッテガーナチョコくらい。明治ブラックなんてのは44%位。ミルクチョコだったというのが嬉しいな。板チョコは大体1枚65 gくらいなので、毎週これくらいだったら結構食べている人がいるんじゃないだろうか。


こういうのは案外バックにお菓子メーカーがいたりするので要注意だが、チョコレートの積極的摂取を推奨しているわけではなくて(そうとりたい婦女子もいるかもしれないが)、ちょっと甘いものが欲しいときはケーキよりもチョコを食べようというくらいの意識が妥当なところなんじゃないだろうか。そして出来れば砂糖少なめが望ましいだろうなー、当院のJet O嬢のように「それでは意味がありません、甘くなくっちゃ」という意見もあるが。

 

昔見たフランス映画で(中年の不倫恋愛もので、なんと最後は二人ですべてを置き去りにしてバイクで去っていくのだ)いいおっさんが会社帰りにチョコレートショップに寄って自分のためにチョコレートを買って帰るシーンがあった。アルコールじゃなくチョコというのが何とも新鮮でおっしゃれーとその頃思ったのだが、まっ、それも悪くないな。ダークチョコにうるさいおっさんというのは割と自分に合ってそうな気がします。

 

おじさんは何があっても驚かない

 



 

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