ジェネリック医薬品とチーム医療

 1昨日「じほう」社のインタビューを受けました。「Japan Medicine」に掲載されるジェネリック医薬品特集において、医者の意見を述べることになったのです。この前の日本薬剤師学会のシンポジウムで話した内容から指名されたようで、それに沿って話をしていきました。

 ジェネリック医薬品の広告はテレビで放送されていますが、薬は全く同一で値段だけが安いという表現をされています。これは正確ではありません。薬の薬効成分は確かに同じですが、剤形や賦形剤、コーティングの違いで効果は変わってきます。医者側のアンケートでは依然半数近くが先発品と違う効き方、副作用の経験があると答えていることが多い。厳密には同一の薬ではないということをちゃんとインフォメーションすべきです。その上で薬を選択するのがフェアである。

 しかしながら長く使用され効果、安全性の確立した薬剤の、ちゃんとしたジェネリックであれば(これの見極めが難しい、ジェネリック薬品メーカーは100社以上あり正直玉石混合の感あり)、患者さんにとっても行政にとっても有効な選択肢であることは間違いありません。後発品かジェネリックかという択一的、対立的な捉え方でなく、個々の薬の特性を知り患者さんにとって安心できる医薬品を的確に処方するということが医者の使命であり、そしてそれには薬のプロである薬剤師さんの協力無しにはありえないといったような話をしました。これから医者にとっても患者さんにとっても薬の選択の上で薬剤師さんの情報収集能力、役割は非常に重要になってくるであろうと。

 いずれにしろどんな分野でもそうですが個々の人間のできることは限りがあります。協力し合うチーム医療がこれから非常に大事になりますが、うまくいくかは仕事の能力より個々のキャラクターが要でしょうね。責任感や優しさなど情操的な面が欠けているとうまくいかない。それを鍛えるには勉強、仕事ばかりではだめというのは明らかです。頑張って遊ばないと!(違うか?)

images987.jpg
これにサプリもはいってくると大変だ

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です