本を読む。山川健一「ヒーリング・ハイ」。本棚に会って、以前読んだとき結構影響を受けた。なんとなく気になり再読。10年以上の前の本かーと、発行年月日を見て驚く。2,3年前の感じがしていた。
山川健一氏は僕より2つ上の作家でありロック・ミュージックに造詣の深い人(バンドもやっていた)。今では結構こういう人が多いがそのはしりのような人だ。何冊か読んでいるが、僕の高校時代と同じあだ名の主人公(タイトルになっている)の話が面白かったかな。後はこの本だ。
山川氏はある日突然オーラが見えるようになり、彼自身驚くがそのことから精神世界の勉強を始め、その結果彼が得た、ある種の結論を書いた本である。ノンフィクションであり、実話である(書きっぷりからもオーラが見えるようになった彼自身の戸惑いがよく判る)。相対性理論、宇宙論からホーキング、ライアル・ワトソン、そしてラブロック博士の「ガイア仮説」など、もっと専門的なものも含めてよく勉強されているが、結果として彼はこの世界だけが総てではない、人間だけが唯一のものでない、肉体と精神はもっと大きな根源的なものにつながっているのだという感覚を持つに至る。
宇宙の存在は本当に不思議なものだ。なぜあるのか、どういう構成なのか、その存在を考えると、確かにこの地球は何か大きなものの一部分で、人間はその中のほんのほんの一部分で、僕たちが自分で考え行動していると思っているのも、実は大きな生態系の中で、目に見えないようなささやかな動きなのかもしれない。悩みや苦しみなど、実はそんな風に感じることなど間違っているのかもしれない。お金や法律とか、それはシステムでありツールであり、本質的、絶対的なものではないのだ。昔から晴耕雨読など、世捨て人がいたが、彼らは俗世間が仮の姿と本能的にわかっていたのかもしれない。最近の宇宙論は、人間の精神が本質的に宇宙とつながっているような結論を出している。
なぜ僕がこの本を急に再読したくなったのかわからない。所々ああ、あったっけと思うところがあったけれど、ほとんどが新しい本を読むような気持ちで読んだ。で、大いに共感した。読むべきタイミングだったのかな。読むべくしてよんだのだ、きっと。最近診療所の移転や諸々の手続きで、現実生活のシステムにやや疲れていたのかもしれない。・・・・・大事なのはね、愛なんだよ、愛。・・・・・これが結論。何でこうなったのかは本を読むように。山川氏は「ヒーリングとは楽しむこと」とも言っている。これにも共感。生活、人生の行動指針の1番目に「愛」をおくこと。これが僕のこれからのマニュフェストであります。