未来を予測する一番確実な方法

 昨日、抗加齢ドックを受けに宝塚から中年男性がおみえになった。

体調に特に悪いところはない。

 

 「なぜ抗加齢ドックをお受けになろうと思ったのですか?」

 「えー、単純にいうと健康オタクなんです」と、にんまり微笑みながら答える彼は大変勉強熱心な方であった。

 

 血管年齢を測るのに用いるPWVCAVIの違いもご存知であったし、体脂肪率が18%とかなりしぼられており、カロリー・リストリクション(栄養はちゃんととってカロリーのみ制限する最近話題になっている長寿法のことね)の話をしようとすると、「ああ、カロリスね」(最近その長寿法を実践しようとする団体、カロリスジャパンができた。でもカロリスというのはまだ業界用語の域を出ない気がするのですが)と驚くべき反応を示した。この言葉を知っている医者がどれ位いるだろうか?

 

 彼との話は大変楽しかった。抗加齢医学に興味を示されるのは女性の方が多いのだが、彼のようにマニアックなタイプは男性に多い。世間一般でいえば男性の方が健康維持に無頓着なのであるが。

 

 自分の健康に関してはマニアック過ぎるということはないと僕は思う。大体人間、身体と頭が健康であれば大概なんとかなる。そんな大事な健康の事をおろそかにしてなにをしようというのだろう。喫煙、アルコール過飲と自分で健康を損ねるようなことしていて、いったい何を損したといえるのだろうか。

 

 僕が医者になってよかったと思うことの一つは、自分の健康管理に責任が持てるということである。抗加齢医学の専門医は、実は自分に役立てるためになった、というのが多いのだ。僕もそうだけどねー。医者の不養生は避けなくてはならないのです。

 

 未来を予測する一番確実な方法は自分で作り出すことである。健康に年をとることは成り行き任せでなく、計画して実行することで確実になるのです。僕は彼に100歳まで身体も頭も元気で楽しく生きていただくよう頑張ってお手伝いをさせていただくつもりです。そのつもりでいる方にはプロとして応えなくっちゃね。

 

カロリスの権威 Leonard Guarente, Ph.D

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