クリニックのトレードマークはフクロウである。
なんでー?という疑問をお持ちの方も居られるであろう。そこで連休も終わりに際して、特に関係は無いがその由来をお話しておこう。
あの可愛い半分眠っているような眼をした赤いフクロウの名前はミネルヴァである。略称「ミーちゃん」。
なんでー? そんなわけわかんない名前?
諸君はミネルヴァのフクロウという言葉を聞いたことがないかな?
「ミネルヴァのふくろうは、せまりくる黄昏れをまってはじめて飛び立つ」
これは哲学者のヘーゲルの言葉である。ミネルヴァはローマ神話に登場する知恵の女神で、他の神々や人間に用がある時は、使者としてフクロウを向かわす。また、みんなが1日を終えてそれなりにいろいろ学んだことや知恵を集めるため、夕暮れに知恵の収集者としてフクロウを飛ばしていたのである。
ヘーゲルは「法哲学」の序文でこのフレーズを使用する。マルクスも引用していた。様々な解釈があるのだが、彼らは一つの時代が黄昏を迎えるとその時代を規定していた考え方、哲学、社会経済システムも役割を終え、次の時代を規定する新しい考え方が到来して夜明けを呼ぶ、という意味で使ったらしい。
つまり「ミーちゃん」は「新しい知恵」のシンボルなのである。
クリニックの理念といってもいい。100年1日の如くの診療でなく、1分1秒進歩する医学の波をキャチし、それを皆さんにこなれた形で提供する。地域を飛び回るミネルヴァのフクロウになりたいのである。診療は夕方だけでなく朝もやってるが。
おまけで裏の意味も教えてあげよう。フクロウは「福老」、「不苦労」である。
もう一つ。フクロウは360度ぐるりと首を回転することができる。首が回る。首が回らないとは経営的に行き詰るという意味であり、その反対、クルクル回っちゃうのである。衣食足って礼節を知る。これも大事なことである。
分かっていただけただろうか。
この人です。